以前ブログで「落ち目の局面を体験し苦しいからと言ってジタバタとあがけばあがくほど深みにはまり込み浮上できなくなる」という話を書いた事があります。わかりやすいように人が池や海に転落した時に恐怖でジタバタ暴れた為に余計に身体が沈んで行き溺れてしまう例を上げました。

人の身体は水よりも軽いのだから、全身の力を抜いてジタバタするのを止めたなら自然に水面付近まで浮上することになるのです。人生で出会う落ち目の局面の時もこれと同じであり、くよくよするのも程々に余計な力を抜いて流れに身を任せればやがて必ず浮上することが出来るのです。

ただし、ジタバタするのを止め力を抜いてみたものの、更に深みへと沈んで行く場合もあるんです。「あ、まずい!」と焦りがピークになるだろうけど、ここは辛抱のしどころ。沈んで行くスピードが徐々に緩やかになりもうそれ以上沈まなくなったなら、今度は浮上が始まることになるのです。

どうしても手足を動かして一刻も早く浮上したいのなら、もうそれ以上沈まなくなり全身が浮上し始めてからです。まだまだ沈んで行く流れの途中でジタバタしては状況はさらに悪化するばかりであり、もしも残った体力まで使い果たしてしまったなら完全に再起不能となってしまうからです。

自分がマイナスの流れに落ち込んでいる時は客観的に自分の置かれている状況を確認し認識しなくてはなりません。まだまだ沈んで行きそうなのか、沈むスピードがゆるやかになりそれ以上沈まなくなったのか、沈むところまで沈んで今度は浮上が始まったのかをしっかりと見極めることが大切です。それが出来たなら起死回生の勝機を見い出すことが出来るのです。