皆様は、「今の自分に自信が持てていますか?」
こんな質問を投げかけると、答えに困ってしまってなかなか返事がしずらいと思います。
しかし、私のいう「自信」とは、大きな自信ではなくて、身近にある小さな自信のことなのです。
例えば、
「野菜を切ることが、昨日より少しだけ上手になった」
「先週は掃除をサボってしまったけれど、今日は綺麗に掃除ができた」
「今日は仕事が計画通りに進んで、定時に帰ることができた」
子育て中だったら、
「昨日はイライラして怒ってしまったけれど、今日は我が子のいいところを褒めてあげられた」
こんな、どこにでもあるような小さな経験からくる自信のことなのです。
自分に自信を持つことは、これからの人生にとってとても大切なことですね。
自分に自信が持てるようになると、気持ちがおおらかになって小さな失敗も気にしなくなります。
たとえ、他人からどんな理不尽な評価をされたとしても、自分の頑張りを自分自身で認められるようにもなりますね。
今回は、私がお花を指導していて経験したこの「小さな自信」をもつことの大切さについてのお話をしたいなと思います。
「私の妻が最近、強くなってね。今まではおとなしい感じだったんだけれど、最近は私の方が折れてばかりだよ。」
「ここのいけばな教室に通うようになってからだから、何かそんな指導もしているの?」
と笑いながら、生徒さんのご主人様が私にお話をしてくれたことがありました。
もちろん、私は、いけばなを教えているだけで、そんな指導はしていません。
そのことを生徒さんにお話をしたら、
「自分では意識していなかったけれど、でもそういえば、いけばなを習うようになってからかな?はっきりとダメなことはダメって言えるようになったかも?」
と生徒さんと、ご主人様との話題で笑い合ったことがありました。
確かにその生徒さんのいけばなに対する姿勢は、いつも真っすぐ素直で上手になられるスピードも速くて、私も見習わなくてはと思ってしまうほどでした。
そして、毎回、自信に満ちあふれた素敵な作品を仕上げて下さいました。
きっと、いけばなを通して自分に自信を持つことができ、自分の意見もはっきりと言えるようになったのだと思います。
自分に自信をもつこと、本当に大切なことだと思います。
自分に自信をもつための方法は、いろいろあると思います。
ですので、ここからは私の自身の個人的なお話をしてみたいと思います。
自分に自信をもつためには、私はたくさんの小さな経験と失敗が必要だと思っています。
私も今までたくさんの経験と失敗を繰り返してきました。
受験、仕事、人間関係、子育て・・・と。
新しいことを始めるたびに経験を積み、経験の数以上のたくさんの失敗を繰り返してきました。
その失敗に涙を流したこともたくさんあります。
でも失敗したからこそ、学べることもたくさんあるのです。
涙を流した経験は、私にとっては人生の宝物です。
その涙の宝物をたくさん集めて、キラキラに輝くようにあせらずに、一つひとつ磨いていけばいいのだと思います。
一つ磨き終わるごとに、それが自分の自信へと変化していきます。
そして、全部磨き終えたとき、今までの自分とは違う「自信に満ちあふれた自分」がそこにはいるのだと思います。
自分に自信を持つためには、時間がかかると私は思います。
「もっと、自分に自信をもって!」ってよく軽く背中をたたいて励まされますが、それは無理なのではないのかなと思います。
自分に自信を持てるようになるためには、まず、毎日の小さな経験をたくさんしてみることから始まるのだと私は思います。
でも、絶対に生命にかかわること、他人に迷惑をかけることだけは失敗してはいけません。
そこは絶対に完璧でなくてはいけないのです。
でも、その他は失敗しても、やり直しがきくことも多いものです。
これは、余談ですが、休日に焼いた手作りのマフィン。
マフィンも何回も作るうちに、上手に焼くことができるようになりました。
「ブルーベリーマフィン」
「ホワイトチョコレートと抹茶のマフィン」
でも、まだまだ、自分の味を求めて研究中です。
せっかくの一度しかない大切な人生。
いろいろなことを経験して、たくさん笑って、たくさん失敗して、たくさん泣いて。
そして今の自分に自信を持って、楽しい人生にしていきたいですね。