oliveのドラマ帳~風に吹かれて~

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朝ドラ「スカーレット」から、連続ドラマの感想を、
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朝ドラは、「ちむどんどん」よりも、BSで再放送の「芋たこなんきん」にハマってました。

その「芋たこなんきん」再放送が本日最終回でした。

 

「芋たこなんきん」は、田辺聖子をモデルした自伝的ドラマです。

 

37歳で妻を亡くし子供5人に両親、妹と同居する年上のお医者さんと結婚した花岡町子(←田辺さん)の物語。

 

旦那さんと町子さん。晩酌しながら話しても話し足りない二人のわちゃわちゃ姿が素敵なのです♡

二人を見ていたら、恋愛が楽しかったあの頃を思うのです。

イチャイチャもいいけど、つい先ほどまで一緒にいたのに、まだ話し足りなくて電話して話し込んでいたあの頃を。

 

でーじちむどんどんするさー♡(←とても胸がわくわくする)

 

🎃🎃

 

最終回前に健次郎さんは、僕はいつでもあんたの味方やで...と声をかけ先に逝ってしまった...。

 

価値観が一致した二人ではなかったからこそ、たくさんたくさん話をする。

違う考えに耳を傾ける。

お互いの言葉を否定しない二人がよいのです。

 

話が合わないから嫌いだけからと諦めないで人の言葉を聞こう。

お二人の姿から思えたもの。

 

そして、私は町子さんと秘書の純子さんとのシスターフッドな関係も好きでした。

 

ホントに素敵なドラマをありがとうー。

 

 

大好きなドラマは終わってしまったけど、田辺聖子さんの作品にはまだまだ触れることができる。

 

触れた作品の中から、紹介します。

『孤独な夜のココア』

 

 

 

 

🔖心の奥にそっとしまわれた、甘苦い恋の記憶を、柔らかに描いた12篇。

🐙🐙

 

恋愛小説の名手の田辺さんが描く女性って、いい娘はいない。

でもいい女がそこにいる。

 

好きな男にカマかけたて駆け引きしたり

、女同士で張り合ったり...

それでも男を包み込むような優しさを持ち合わせている人が多く登場する。

 

🎃🎃

 

2編からなる短編の中で好きだった作品。

 

口が上手くて褒め上手な遊び人の男なんてひまつびしにはもってこいの男だと思っていたのに、ほんとうに好きになってきた。

人前で目につくようなことはしないけどまちぶせする女が思う。

 

今では、”恋というのは、生まれる前がいちばんすばらしいのかもしれない”(雨の降ってた残業の夜)

 

正義感から本気で饅頭屋のおやじとケンカする妻を怒りんぼという夫が妻の親友と浮気して家を出ることに。

怒ってくれと頼む夫に怒れないと妻。

 

カッとなって怒れた日は、”悲しみを知らない日だったのだ”(怒りんぼ)

 

(ひなげしの家)の、いくつになってもいいから双方から愛し愛される恋にめぐりあいたい...悲しい結末で描く作品もいい。

 

他の作品も良き。

 

そこに私がいるもん。

いい娘にもいい女にもなりきれていない、私がいるもん。

♪僕らが手にしている 富は見えないよ/

彼らは奪えないし 壊すこともない/

世界はただ妬むばっかり♪

 

今回は、替え歌じゃありません(;^ω^)

 

椎名林檎さんの「ありあまる富」歌詞の一部です。

歌詞が実に良い♡というか好き。

 

かたちあるお金とか車とか壊すことは容易い。

でも、かたちのないものは理解してもらうのは難しい。

かたちあるものは手放してもいい。

でも、かたちのないものは奪えないし壊すこともさせない。

 

🌛🌛

 

この歌を聴くと、凪良ゆう「流浪の月」を思う。

 

 

被害者と加害者というわかりやすさを求める世間に対し、

自分たちの思いは奪われないし壊されない。

盗まれない富を手に入れたんだなぁ~と思えるもの。

 

そして、そして...。二人の関係は、

『かけがえのない他人同士』なのでは?

と気づいた作品を読む。

 

👧👧

 

芥川賞候補にもなった、年森瑛「N/A」

 

 

第127回文學界新人賞受賞作でもあります。

芥川賞候補に挙がる前から面白いぞー!

あちこちから聞こえてきていたので

文芸誌を購入し寝かせてました( ˆ꒳ˆ; )

 

うん、面白かったー!

 

松井まどか、高校2年生。

生理がくるのが嫌で体重は40を超えていない。

教育実習生だったうみちゃんと付き合っているけど、レズビアンじゃない。

まどかは、『かけがえのない他人』がほしいだけ。

 

カテゴライズされることのしんどさを扱った作品。

最近ちょこちょこ目にしますが、ちょっと違った目線から描かれ新鮮で、またオチも良き。

まどかの幼さないオチが面白さを引き立たせていました。

 

まどかは、カテゴライズを越えた「かけがえのない他人」と巡り合えるのか?

 

🚙🚙

 

どうしよう、続編の「まっとうな人生」が読みたいぞ。

その前に、絲山秋子「逃亡くそたわけ」を読むきゃないでしょう。

 

 

🔖軽い気持ちの自殺未遂がばれ、入院させられた「あたし」花ちゃんは、退屈な精神病院からの脱走を決意。名古屋出身の「なごやん」を誘い出し、彼のぼろぼろの車での逃亡。

 

きっと花ちゃんは逃亡相手は誰でもよかったのかな。

でも最後は、読み手の私も含め『かけがえのない他人同士』ありあまる富(充実感)を手に入れたよ。

 

二人の逃走劇はヒヤヒヤしっぱなしー!

 

花ちゃんは無免許運転し、ポルシェに当て逃げし、無銭飲食に畑のトマトやキュウリも盗み食い。

クーラーのきかなくなった車中に、川に流されるなごやん。

 

しっちゃかめっちゃかカオス状態が、幻聴に悩まされる花ちゃんになったようで胸がキューってなる(ó﹏ò。)シュン

 

花ちゃん&なごやん、何やってんだよー。

オカン目線で心配しつつ、

 

何もわかっていない人達と、嫌なことばかりの現実に耐えられる力はどこにもないような気がした(本文より)

 

時々襲うよね...この感情。

 

そして、走り抜けた二人に自分自身からは逃げなかった二人に、

また会いたい。

 

🍀🍀

 

今回は、私が選ぶ『かけがえのない他人同士』三作品。どうでしたか?ちょっと強引でしたが...( ´•ᴗ•ก; )どの作品も良き(❃´◡`❃)なので是非。

 


第167回直木賞候補だったのですが受賞ならず。

でもでも面白かったです。

往年の朝ドラファンなら好きなはずー!

🐈🐈

 

朝ドラ歴代視聴率ランキング1位の『おしん』を知ってますか?

戦中戦後の混乱期を逞しく生きた女の一代記。

とりわけ貧困と嫁いびりがクローズアップされていましたよね。

 

食事も事欠く貧農生まれのおしん。

主食は大根飯。

口減らしのために奉公に出されるおしん。

結婚するも、壮絶な嫁いびりー。

だが、粘り強く困難に立ち向かうおしんだが...。

 

おしーん!辛かったから逃げたらいいのに( ;ㅿ; )

多くの人がテレビに向かって叫んでいたことに違いない(←たぶん)

 

でもね...。

BSで再放送されていた時期に観てたんですよ。

そしたらね、おしん!逃げたんです。

 

奉公先で泥棒呼ばわりされ、やってらんねぇ!

オラにもプライドがある。(←去るおしんの背中がそう言っていたように見えたの)

 

おしんも逃げたのに、本書の主人公は逃げない!

読みながら、何度も何度も、逃げなよー🏃

早く逃げなよー!と叫ぶも、逃げたくても逃げられないのです( ;ㅿ; )

 

🔖北海道根室で生まれ、新潟で育ったミサエは、両親の顔を知らない。昭和十年、十歳で元屯田兵の吉岡家に引き取られる形で根室に舞い戻ったミサエは、ボロ雑巾のようにこき使われた。しかし、吉岡家出入りの薬売りに見込まれて、札幌の薬問屋で奉公することに。

 

 

 

🐈🐈

第167回直木賞候補作。

一作でも読みたかった候補作。発表までに読めたのが本書です。

 

タイトルから想像すると、殺人ミステリーもの?と思っていたが違った。おしんを彷彿とさせる女の一代記+息子編。

 

本書しか候補作読んでないけど、面白かったので獲るんじゃない?(←予想してたのに残念)

 

ツライのに読む手が止まらない人物描写の上手さと最後まで息もつけない、おぉぉー!と思わせる構成力でした。

 

🐈🐈

 

ご先祖さまが武士で、開拓の一号して土地に君臨する元屯田兵の吉岡家。

プライドばかり高く怠け者の家族にこき使われるミサエ。

 

おしんでも女中部屋?があったのに、極寒の北海道でミサエは廊下に布団を敷いての寝起き🥶勉

 

強する機会を得て、吉岡家を出て札幌へ。

ミサエ、よかったね。

安堵したのもつかの間、見込まれた薬屋の男に頼まれ再び根室へ戻る。

 

地獄がふたたびはじまるのです。

 

ミサエー!逃げてー。

ミサエどころか二部では息子もー!息子も逃げてー。

でも息子の下した決断は...。

 

🐈🐈

 

今でも少しは残る田舎の価値観。

よそ者を見下し受け入れない。

 

吉岡家なんてその典型的な例で、小心者の怠け者だから優しくて強い人によりかかり寄生し搾取する。

寄生された人は、重荷を背負わされ、泣くことも歩みを止めることもできなくなる。

 

それを本書ではシメゴロノキ(菩提樹)で表現。

 

「絡み付いてね、栄養を奪いながら、芯にある木を締め付けていく。最後には締め付けて締め付けて、元の木を殺してしまう。」(本文より)

 

土地のシメゴロシノキ。

土地だけではなく血のシメゴロシノキに震えた((((;°Д°;))))カタカタ

 

🐈🐈

 

とにかく、登場人物のキャラが濃い。

濃いキャラだからこそ、どの人も印象深い。

(ほぼ全員が、往復ビンタで殴ってやりたい腹立ちキャラだけど(;'∀'))

 

だからこそ、猫🐈に癒される。

ミサエ同様に猫に癒される。猫の活躍は読んでのお楽しみー。