「あなたは誰?」
徐々に息子の泉を忘れていく母と、母との思い出を蘇らせていく泉。
ふたりで生きてきた親子には、忘れることのできない“事件”があった。
泉は思い出す。かつて「母を一度、失った」ことを。
母の記憶が消えゆく中、泉は封印された過去に手を伸ばす・・・。

 

単純なアルツハイマー型認知症の母と息子の物語でないところが良かった。
母子家庭。母の1年間の駆け落ち・・・複雑な母と子の物語。
 
親が認知症になる。
どんどん、大切な思い出・記憶がが失われていく・・・。
誰にでも起こりうる話だと思う。
だけど、自分の身の上になるとは・・・あまり考えない。
 
もし、自分の母が認知症になって・・・普段の母が自分(息子)を見つめる目が違ったら・・・と思うと考えさせる。
 
母方の祖父も祖母も最後は認知症みたいな症状だった。
その時、病院に顔を出しても、祖父・祖母が自分を見る目が、もう孫(自分)を忘れている目で・・・切なかったのを思い出す。
 
離れに住んでいるので、毎日でも親の顔を見ようと思えばできるが、なかなかできない。
親が元気なうちに親孝行しないと、後で必ず後悔する。
ご先祖様が結んだ親と子の縁。
もっと大事にしたいと思う・・・。
 
 
 
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