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1/8(火)読響名曲シリーズ/山田和樹登場/サン=サーンス「オルガン付き」交響曲/ラロのチェロ協奏曲/レスピーギ「ローマの祭」

2019年01月08日 23時00分00秒 | クラシックコンサート
読売日本交響楽団 第618回 名曲シリーズ

2019年1月8日(火)19:00〜 サントリーホール S席 1階 3列 20番 5,290円(定期会員)
指揮:山田 和樹 
チェロ:ニコラ・アルトシュテット*
管弦楽:読売日本交響楽団
コンサートマスター:長原幸太
【曲目】
サン=サーンス:交響曲 第3番 ハ短調 作品78「オルガン付き」
ラロ:チェロ協奏曲 ニ短調*
《アンコール》
 シベリウス:水滴*
レスピーギ:交響詩「ローマの祭」
《アンコール》
 ロッシーニ:歌劇『ウィリアム・テル』より「スイス軍の行進」

 読売日本交響楽団の「第618回 名曲シリーズ」はちょっと変わったプログラム構成。何しろ、前半がサン=サーンスの「交響曲 第3番『オルガン付き』」。この派手な曲は通常なら間違いなく後半のメイン・プログラムになる曲だ。その上で後半に珍しいラロの「チェロ協奏曲」、最後がレスピーギの「ローマの祭」・・・・。指揮者の山田和樹さんが考えだろうが、サン=サーンスよりもド派手なレスピーギを最後の持ってきた方が盛り上がるに違いない、ということなのだろう。まあ、それはそれで面白い選択だと思う。ただしそうなるし間に挟まったラロの「チェロ協奏曲」が妙にそぐわないような・・・・。

 実際の演奏も、ニコラ・アルトシュテットさんのチェロは基本的に音色が暗めで、音量も大きくはないし、読響側もそれに合わせてかなり抑制的な演奏になってしまった。そうなると読響の魅力は半減してしまう。ラロの「チェロ協奏曲」自体も珍しい曲であまり演奏されることはないから、余計に魅力を感じられなかった。

 それに対して前半のサン=サーンスの「オルガン付」は、なかなか良かった。ヤマカズさんのしなやかな指揮と、馬力のある読響の組み合わせは相性が良いのか、音楽的な流れが良く、ダイナミック。時折は爆発的の轟音を轟かし、パイプオルガンが鳴った時の爽快感はまさに快感であった。

 後半のレスピーギの「ローマの祭」は、冒頭のトランペットのファンファーレからオーケストラを存分に鳴らす思いっきり派手な曲。エンジン全開にしたときの読響サウンドは恐らく日本一の音量であり、サントリーホールであっても音が瞬時に充満して飽和してしまう。まあ、思いっきりの大音量を出せることもあり、金管も木管も音色が極めて鮮やかで、伸び伸びとした演奏になる。だからこのド派手な曲でも、音のクオリティは最高水準のまま大音量をぶちかます。またそれに負けない弦楽の力感の強さも読響ならではの技ということになる。それらをヤマカズさんが巧くバランスを取っていて、イタリアのイメージ通り、眩しいような色彩感、満艦飾入り乱れる、明るく鮮やかで強烈なダイナミズムの音楽を創り出した。

 アンコールで演奏されたロッシーニの歌劇『ウィリアム・テル』より「スイス軍の行進」は、ヤマカズさんが悪ノリして高速スピードの演奏。新年らしい派手派手で楽しい演奏をぶちかました。これは聴衆には大ウケで、サントリーホールが喝采に包まれた。

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