つれづれなるままに

日々の思いついたことやエッセイを綴る

映画「六人の暗殺者」

2020年07月14日 | 芸能

新文芸坐の「幕末映画祭」で、島田正吾主演の「六人の暗殺者」を鑑賞する。1955年(昭和30年)日活作品。新国劇団総出演映画です。
土佐藩士伊吹武四郎(島田正吾)は敬慕する坂本竜馬の隠れ家近江屋へ到着すると、坂本竜馬(滝沢修)と中岡慎太郎(河野秋武)の二人は何者かに暗殺され、僅かに中岡の口から覆面の六人組の仕業と知った。
武四郎は竜馬の復讐を誓った。その後、武四郎は上京し、師である勝麟太郎(三島雅夫)に会った夜、薩摩邸を訪れた武四郎は、同藩士花俣行蔵(辰巳柳太郎)から犯人は新選組だといわれた。武四郎は竜馬の仇を討つため再び京へ上り、謎の六人組の中の二人と会った。二人は僅かの金を貰って相手が誰とも知らずに暗殺に加わったのだ。怒りに燃えた武四郎は二人を斬り、新選組追討の官軍に参加し、江戸で捕われた近藤勇(山形勲)に会った。然し近藤は、竜馬暗殺は野望達成には手段を選ばぬ薩摩の仕業だといった。
その夜千住の土手で襲ったのは、竜馬暗殺の犯人、薩摩藩士花俣と森尾だった。武四郎は森尾を斬ったが、深手を負って川に落ち、折よく来合せた多吉に救われた。傷ついた武四郎は花俣を探したが、彼は上野の戦争で戦死していた。時勢は変った。武四郎は新聞を発行して薩長の藩閥政府を罵倒し、東京を追われた。
土佐へ帰る途中、京都の竜馬の墓前で、彼は目の見えない花俣と会った。花俣は上野の戦争で、竜馬暗殺の秘密を葬ろうとする味方に斬られたのだ。花俣の哀れな姿に、武四郎は「武器で仇を報ずる時代はすぎた」と刀をひいた。ラストの島田と辰巳の立ち回り殺陣は新国劇そのものであり、感動をしました。
時代は幕末の物語だが、ストーリーの展開は今でも通じるようだ。
その他の出演者、石山健二郎、清水彰、大山克巳、宮島誠、初瀬乙羽、久松喜世子、外崎恵美子他、新国劇団員。

(7月14日記)


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