韓流ぴあ 2019年 09 月号 [雑誌]: 月刊スカパー! 別冊 | |
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恐怖に震えながらも、ソウンは役目を果たし、地上に降りて来ました。
待っていたサンチョルの方が、ほっとしたようです。
いろんな面倒な仕事や作業を頼んでばかりのガンホは、本当はソウンに済まない気持ちでいっぱいでした。
本当の判事じゃない彼にとって、正体を見破られ無いためにもソウンの協力は必要だったのです。でも、そう正直には言えません。
だけど、何か感謝を伝えたいとメールを打とうとしますが、適当な言葉が浮かばず、結局その日の最後に撮った写真を添付するしかできませんでした。
ソウンはそれだけで満足で幸せでした。
盲目の少女チョウォンからの手紙には、母をちゃんと叱ってくれと書いてありました。でも、一方で、罰金は少なくしてくれとも。
ガンホはもソウンも悩みました。
そんなとき、ハニョングループのチェ常務から呼び出されたガンホ。
パク・ヘナとチ・チャンスの事件で自分の希望通りに進んでいることを感謝されました。
非公開で進められている裁判の内容を知ってることに、ガンホは驚きました。
どこにでも彼の息のかかった者はいるということを、改めて知らされました。
あとは、イ・ホソンを法廷に立たせてくれれば、後はマスコミが判断してくれるでしょう・・・と、チェ常務。
あともう少しなので、よろしく・・・と、言われたので、ガンホは、前払いを要求しましたよ。半分でもと。おいおい・・・(^_^;)
まぁ、彼も訴追委員会にかけられる事が分かっていますし、切られた期限内にチェ常務の要求に答えられるかどうか怪しくなってますからね。
ちょっと呆れた表情を見せたチェ常務は、油断してはいけないと言いました。
何故なら、その日、イ・ホソンが釈放される決定が下ったからでした。
ゴルフボールを贈ったことが罪になるかどうかというニュースをチュ・ウンが伝えたことから、当事者であるサンチョル父は自ら検察に出頭しました。
少額の事でスルーするのはプライドが・・・と考えたのです。
大きな罪を隠すためにも、その方が良いと判断したのでしょう。
ところが、サンチョルとホン検事は、単に切っ掛けを作りたかっただけのようです。
サンチョル父が、慣れた態度でホン検事に説明したら、別件を持ち出されてしまったのです。勿論、そちらの方が大きい事件です。
起訴も出来ないほど些細な事件と、高をくくっていたのに、事情が変わって来ました。
しかし、サンチョル父はすぐに潰れてしまうような人物じゃ無さそうです。
サンチョルが思っているように上手く事が運ぶでしょうか。
ホン検事に隠していた会計帳簿の資料を渡していました。これで踏ん張ってる父を更に追い詰めようという魂胆です。
ただ、ホン検事は最後までサンチョルの味方でいてくれるでしょうか。それも心配です。
ガンホはチ・チャンスの事件で被害者とされている社長に会いに行きました。
実際に社長とあってみて、やはり事実は違うと確信しました。
ガンホは必死にイ・ホソンを守ろうとする社長に、証人として出廷するよう命じました。
ソウンは、チョウォンに会いに行きました。
判事に出した手紙のことで質問しました。何故母を叱ってくれと書いたのか・・・と。
チョウォンは、母の怒りは自分への苛立ちから発したものだと考えていました。本当は自分を怒りたいけど、可哀想でできないから、他人に八つ当たりしていると。
私を守るためじゃない・・・と。
ソウンは自分の話をしました。
彼女の両親はシンガポールにいるそうです。姉の事件の時、母は犯人と戦わず、娘を責めました。挙げ句の果てに、噂になると恥ずかしいと、外国に行ったんだそうです。
最初は母に対して怒ったけど、今はちょっと違うとソウンは言いました。
母も傷ついていたんだと言うことを当時は認められなかったと言いました。もう少し自分が母の気持ちを理解できていたら、こんな離ればなれにはならなかったかもと思ったのでしょうね。
この話を聞いたチョウォンは、反発しました。
母を責めるなと言いたいんですね!と。私にもそう聞こえたけど?
結局、チョウォンの母ヤンジャにガンホは罰金300万ウォンを言い渡しました。
ガンホは、ヤンジャに注意しました。
何度目なんですか!と。
不当な差別に立ち向かうなら、正しいやり方で戦うべきでは?と。
すると、突然傍聴席にいたチョウォンが口を挟みました。
「母を叱らないでください。」
叱ってほしかったんじゃないのか?とガンホ。
「もういいです。私の母です。」
涙をためて言うチョウォン。
ガンホは注意をそこで止めました。
裁判が終わって、チョウォンは母ヤンジャに聞きました。
私は生まれて良かったの?と。
当たり前でしょと、ヤンジャ。そんな風に思った事は一度も無いと。
「私は毎日思ってた。」
と、チョウォンが言うと、知ってた・・・と、ヤンジャ。
でもね・・・と、チョウォンが続けました。
「よく考えたら、生まれて良かった。お母さんにも会えたし。もっと前向きになるから、もう私の事で喧嘩しないで。バカにするような人は無視すればいい。」
そうね・・・と、ヤンジャは泣きながら娘の頭を撫でました。
この二人の様子を、ソウンが見ていました。ほっとしました。これでヤンジャはもう二度と事件を起こすことは無いだろうと思いました。
ガンホは実家に行きました。
ふいに母親の顔を見たくなったのかもしれません。恨みを持ってることも確かですが、そう簡単に割りきれるものでもありませんよね。
泊まっていきなさいと言う母の言葉に、素直に従いました。
憎まれ口をききながらも、やはり本当の自分に戻れる場所でもあるのでしょうね。
母親の願いは、ガンホとスホが一ヶ月に一回で良いから一緒に帰って来てくれることなんです。
その頃、ソウンはサンチョルに呼び出されていました。
素敵なレストランを貸しきって待っていたサンチョル。
ソウンにプロポーズしました。
でも、ソウンにとってサンチョルはやはりとてもよい先輩でしか無いのです。
きっと、サンチョルも気づいていたでしょうね。
そして、その理由が父親にあると思っているのです。
サンチョル父は、ソウンの姉の事件の時、被告人の弁護士でした。
聞くに耐えられない弁護の仕方でした。サンチョル父の酷い質問でソウンの姉はただでさえ傷ついていたのに、更に深く傷ついたのです。セカンドレイプと言うヤツですよね
父の事を知ってから、僕を見る目が変わった・・・と、サンチョルは言いました。
ソウンもそれを認めました。
ソウンもサンチョル父を許すことは出来ないけど、サンチョル自身も許せないと言いました。もしかしたら、今、父親を追い落とそうとしているのは、このせい?
ソウンも気づきました、今、サンチョル父が検察で取り調べを受けているのは、サンチョルが通報したからだと。
「僕に大切なのは、君だけだ。二人の間の障害となるものは全て片付ける。」
サンチョルの言葉に、ソウンは愕然としました。
待ち続けてもソウンは手に入らないとサンチョルは感じたのです。
だから、行動に出たのです。
今までありがとう・・・と、ソウン。
何だか、今、大切なものを失ったみたい。長い間いつも一緒で慣れ親しんだものと引き離される気分よ。あなたが今日という日をどう記憶するか分からないけど、私にとっては一番寂しい日として記憶に残ると思う。
今断ったら、二度と愛さない・・・と、サンチョル。
でも、ソウンは少し微笑み、立ち上がりました。
右手を差し出しました。行くね・・・と。
サンチョルはその手を掴みました。力を込めて握りました。離さないように。
「離して。」
静かにソウンが言いました。
サンチョルは最後まで優しいです。こんなときですら、ソウンの言う通りに手ををそっと離したのですから。
ソウンは店を出てから涙が込み上げて来ました。