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横浜市交通局「YOKOHAMA BAYSIDE BLUE」~初の国産連節バスによる営業路線

2020-07-30 | バス[首都圏]

先月中頃~今月中頃までは仕事が立て込み、「MAKIKYUのページ」更新も停滞状態になってしまいましたが、ようやく仕事も一段落。

また数日前私用で横浜市内に出向く機会があり、その際には運行開始から間もない「YOKOHAMA BAYSIDE BLUE」にも乗車機会がありましたので、今日取り上げたいと思います。


「YOKOHAMA BAYSIDE BLUE」は横浜市交通局が運行、初の純国産連節バスによる営業運行を行うバスで、横浜駅(東口)~山下ふ頭間を昼間時間帯に概ね30分間隔で運行。
(横浜駅行は他のバスと異なり横浜駅改札口前が終点、横浜駅改札口前→横浜駅(東口バスターミナル)間は回送運行となります)

運賃は市営バス均一運賃(大人現金乗車時は220円)となっており、専ら観光向けに運行している「あかいくつ」とは異なり、市営バス全線定期券や横浜市発行の敬老乗車証/福祉乗車証での乗車も可能となっています。

神奈川県内での連節バス運行は、既に県内最大手の民営事業者が複数営業所で運行中、また同社では東京都内の一部路線でも連節バス運行を実施しており、首都圏全般を見渡すと京成バスでも千葉市の幕張新都心地区で多数の連節バスが用いられていますので、さほど目新しいものとは感じない方も少なくないと思います。

これらの路線をはじめ、関東地方以外の事業者が現在営業運行を行っている連節バスは全て輸入車、また京成バスが以前使用していた富士重工製車体の連節バスも、下回りは海外メーカー製の車両となっています。

しかしながら「YOKOHAMA BAYSIDE BLUE」はJ-BUS製の純国産車、また連節バス運行は今まで専ら民営事業者による運行でしたが、公営事業者が直接運行(横浜市交通局の一部路線は、管理の受委託により関連団体の横浜交通開発が運行しています)しているのも大きな特徴と言えます。


最近のJ-BUS大型路線車とよく似た前面や最後部、引戸を用いた1両目後部扉と2両目扉などは、海外からの輸入車とは大きく異なる雰囲気となっています。

機構面でもハイブリッド車という特徴がありますが、輸入車を用いた国内の既存連節バスに比べると、装い次第では存在感が際立たない車両かもしれません。

ただ「YOKOHAMA BAYSIDE BLUE」の名前の通り、メタリックブルー1色の非常に際立つ塗装となっており、この装いは横浜のみなとみらい地区を走るバスらしいと感じますが、神奈川県内で既に複数の連節バス運行実績を持ち、横浜市交通局のライバルとも言える事業者の連節バスが赤系統1色の装いでしたので、これと対照的な色を選んだのかも…共感じたものでした。


行先表示は最近流行のフルカラーLEDを使用、「YOKOHAMA BAYSIDE BLUE」のロゴも表示され、市営バス一般路線車は大半が3色LEDを用いていますので、これも非常に際立つものと感じたものでした。


車内に足を踏み入れると、車両の基本構造は国産車だけあって輸入車の様な新鮮味や非日常感はなく、座席形状は最近のJ-BUS路線車でお馴染みのもの。


1両目の運転席とタイヤハウス部分以外、2両目の乗降扉より前側がノンステップとなっていますが、車内のデッドスペースがやや多い様に感じられ、これに加え連接部は立ち止まらない様に注意書きもある状況ですので、車体長の割に収容力は…とも感じたものでした。

内装は既存の市営バス路線車とは大きく異なり、木目柄を用いた床材や、ロゴ入りのグレーを基調とした座席モケットは落ち着いた雰囲気ですが、最近これまた車体色を「YOKOHAMA」を冠した青一色に塗装変更中、本社も横浜市内にある大手私鉄の電車を連想する方もいるのでは…と感じたものでした。


車内LCDモニターは最近の阪急阪神HD系電車で導入しているタイプを連想させる横長1画面型、これも既存市営バス車両とは異なるものとなっており、4か国語表示や地図表示なども行われるなど、バス車内の案内表示装置の中ではかなり詳細な案内が行われている部類と感じたものでした。

また横浜駅~山下ふ頭間を片道30分以上かけて運行する現状は、遊覧観光気分で乗るなら悪くない反面、移動手段として捉えるなら所要時間が長過ぎて不便さが否めないものです。

これに加え山下ふ頭では、その気になれば到着後6分程の折返し時間で横浜駅への折返便を運行できるダイヤながら、敢えて30分以上の待機時間を設けているなど、運行には相当な余裕を持たせていると感じたものでした。

現状は連節バスならではの輸送力を最大限に発揮できる朝ラッシュ時間帯には運行せず、様子見や運行データ収集、乗務員の習熟を兼ねて観光向けに走らせている印象、暫定運行と言っても過言ではない状況と感じたものですが、今後市営バス他路線での連節バス運行なども行われる様になるのか否かも気になるものです。

国産連節バス自体も、コロナ禍の影響がなければ東京都内で既に運行していたと思われ、既に一部車両は納入済ですので、東京都内での営業運行開始もそう遠くないと思いますが、今後国内各地で導入、運行される事になるのか否かも気になる所です。


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