ビルボード・チャート日記 by 星船

1970年代から80年代にかけての特にビルボードのチャートを中心に、洋楽を愛する私と、皆さまにお届けするブログです

1983年5月7日付 ビルボード 全米 Top40 The Greg Kihn Band - Jeopardy

2019-05-05 20:41:33 | 1983年ビルボードTop40
1983年5月7日付ビルボード All American Top40、2週目の1位はMichael Jacksonの"Beat It"。この年の年間2位の大ヒット"Billie Jean"に続き1位獲得です。アルバム『Thriller』からは2位を記録したPaul McCartneyとのコラボシングル"The Girl Is Mine"、7週間の1位の特大ヒット"Billie Jean"に続く3曲目の大ヒットとなりました。

2位は3位からアップ、The Greg Kihn Bandの"Jeopardy"。1981年に最高位15位を記録した"The Breakup Song (They Don't Write 'Em)" 以来2曲目のTop40ヒットで、もちろん初めてのTop5ヒットとなりました。
3位は6位からアップ、David Bowieの"Let's Dance"。David Bowie、Top40には1976年に10位を記録した"Golden Years"以来の登場。Top3には1975年に1位を記録した"Fame"以来となります(Queenとの"Under Pressure"を除きます)。
4位は2位からダウン、1週のみですが1位を記録したDexys Midnight Runnersの"Come On Eileen"、 イギリスでは大人気グループでシングルNo.1ヒットも持っていますが、アメリカでは初めてのヒットでもちろん初めての1位獲得です。
5位は前週と変わらず、After the Fireの"Der Kommissar"。イギリス出身のロックグループですが、イギリスでも最高のヒット曲が40位台、この曲がアメリカでのみ大ヒットしました。

この週3位から上がって2位はThe Greg Kihn Bandの"Jeopardy"。残念ながら"Beat It"に阻まれて1位はなりませでしたが最高位は堂々の2位。年間チャートは21位の大ヒットでした。

The Greg Kihn Bandですが、1976年にデビューしたアメリカンロックバンド。もちろんGreg Kihnに、ベーシストのSteve Wrightの二人が中心となって結成。
ファーストアルバムの『Greg Kihn』を出しますが全く売れず、しばらく不遇の時代が続きます。1981年になって6枚目のアルバム『RocKihnRoll』がついにヒットし、Billboard200で32位を記録、シングルカットされた"The Breakup Song"が最高位15位、年間チャートは47位の大ヒットとなります。
そして8枚目のスタジオアルバム『Kihnspiracy』がアルバムチャートBillboard200で15位を記録、そのアルバムからのシングルがこの曲"Jeopardy"で最高位2位を記録する大ヒットとなります。

"Jeopardy"ですが、曲はGreg KihnとSteve Wrightの共作。
初めに聞いた時にはこの曲がこんな大ヒットになるとは思いもしませんでしたが、グレッグ・キーンの特徴あるボーカルに、これまたこのバンド独特のリズム、ギターもカッコイイですし、意外な大ヒットになりました。

The Greg Kihn Bandですが、シングルヒットは結局この2曲に、1985年に最高位30位を記録した"Lucky"を加えた3曲だけでしたが、記憶に残るロックバンドでした。
Steve Wrightは2年前に亡くなったそうですが、バンドは現在も活動を続けています。


さて、この曲の話題を一つ、パロディソングで有名な"Weird Al" Yankovicが"Jeopardy"のパロディ"I Lost On Jeopardy"を出しています。
翌年の1984年に最高位81位を記録しています。アル・ヤンコビックがパロディを出すっていうことはある意味大ヒットの証でもあります。


今週 先週 song / artist
1 1 BEAT IT / MICHAEL JACKSON
2 3 JEOPARDY / GREG KIHN BAND
3 6 LET'S DANCE / DAVID BOWIE
4 2 COME ON EILEEN / DEXYS MIDNIGHT RUNNERS
5 5 DER KOMMISSAR / AFTER THE FIRE
6 9 OVERKILL / MEN AT WORK
7 8 SHE BLINDED ME WITH SCIENCE / THOMAS DOLBY
8 4 MR. ROBOTO / STYX
9 10 LITTLE RED CORVETTE / PRINCE
10 11 I WON'T HOLD YOU BACK / TOTO
11 14 SOLITAIRE / LAURA BRANIGAN
12 13 EVEN NOW / BOB SEGER & THE SILVER BULLET BAND
13 23 FLASHDANCE ... WHAT A FEELING / IRENE CARA
14 7 BILLIE JEAN / MICHAEL JACKSON
15 19 PHOTOGRAPH / DEF LEPPARD
16 17 RIO / DURAN DURAN
17 22 MY LOVE / LIONEL RICHIE
18 21 STRAIGHT FROM THE HEART / BRYAN ADAMS
19 30 TIME (CLOCK OF THE HEART) / CULTURE CLUB
20 29 AFFAIR OF THE HEART / RICK SPRINGFIELD
21 12 SEPARATE WAYS / JOURNEY
22 28 MORNIN' / AL JARREAU
23 31 FAITHFULLY / JOURNEY
24 24 WELCOME TO HEARTLIGHT / KENNY LOGGINS
25 27 IT MIGHT BE YOU / STEPHEN BISHOP
26 26 SOME KIND OF FRIEND / BARRY MANILOW
27 35 DON'T LET IT END / STYX
28 33 ALWAYS SOMETHING THERE TO REMIND ME / NAKED EYES
29 34 STRANGER IN MY HOUSE / RONNIE MILSAP
30 32 SO WRONG / PATRICK SIMMONS
31 15 ONE ON ONE / DARYL HALL & JOHN OATES
32 43 FAMILY MAN / DARYL HALL & JOHN OATES
33 16 HUNGRY LIKE A WOLF / DURAN DURAN
34 18 DO YOU REALLY WANT TO HURT ME / CULTURE CLUB
35 42 I COULDN'T SAY NO / ROBERT ELLIS ORRAL
36 25 WE'VE GOT TONIGHT / KENNY ROGERS & SHEENA EASTON
37 49 SHE'S A BEAUTY / TUBES
38 20 YOU ARE / LIONEL RICHIE
39 36 WHIRLY GIRL / OXO
40 45 GIMME ALL YOUR LOVIN / ZZ TOP

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30 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Khin (hannah)
2019-05-05 21:44:50
星船さん、こんばんは。
G.Khinついに大ヒットですね。最高位4位と思っていましたが、あと一歩で1位のところでした。
まぁ、1位がM.Jacksonなら仕方ないですが。
さて、81年の沖田浩之に盗作された♪アーハハハハーハーン♪が印象に残る♪The Breakup Song♪で注目したBay Areaのちょっと特徴的なグループです。
アルバムタイトルに♪Khin♪が入っているのも注目ですね。♪Khintinued♪というのもありましたかね。
確かに、そうかも (golden_70s)
2019-05-06 11:03:42
グレッグ・キーン・バンド、大ヒットですね。
「The Breakup Song」といい、この「Jeopardy」といい、とても良いです。
アル・ヤンコヴィックに採用(?)されるということは確かに大ヒット曲ですよね。

マイケル・ジャクソン、デビッド・ボウイがいなければ1位もあった訳ですよね。
惜しかったですね。

私の好きな曲が2曲チャートインしてきました。
(結果はわかっているのですが)この後の動きが楽しみです。
今後の記事を楽しみにしています。
Unknown (実験鼠)
2019-05-06 19:37:02
グレッグ・キーン・バンドはこの「Jeopardy」しか知らないですw 当時はどこがいいのかよく分からなかったのですが、今聴くと、なかなかファンキーでいいですね。当時より好印象を持ちました。

アル・ヤンコヴィックのカバーは、アメリカの有名なクイズ番組”ジェパディ”がネタになっているみたいですね。

8枚に「Kihn」 (星船)
2019-05-06 21:06:50
hannahさんこんばんは。
The Greg Kihn Bandですが、ちょっと泥臭いその曲から大ヒットは無理だと思っていましたが、もう一歩で1位獲得までいきました。
彼らのアルバムですが、とりあえず10枚目のアルバムまで調べたら1976年のファーストアルバムから毎年1枚ずつ出していて、10枚目のアルバムまででそのうち8枚に「Kihn」が付いていました。
俺たちの愛は危険だぜ! (音時)
2019-05-06 21:09:28
http://neverendingmusic.blog.jp/archives/15081224.html
“Jeopardy”って単語の意味は…「危険」という意味(“Danger”よりも形式ばった語)、また(危害・損失の)危険にさらされていること、のようですね。
そんな意味ですのでアメリカでは「Jeopardy」という長寿クイズ番組があるようです。日本のクイズ・グランプリの元ネタ番組らしい。
 アル・ヤンコビックのパロディ「クイズ・ジェパーディ」ではラストにグレッグ・キーンごごん人登場です。
大健闘 (星船)
2019-05-06 21:15:46
golden_70sさんこんばんは。
"Beat It"は相手が悪かったですね。1位になれなくて残念ではありましたが、このバンドとしては大健闘でした。
この時のチャートですが、下位の方に初めてTop40に登場したアーチストの曲が何曲かあって、楽しいチャートでした。
一発屋のパレード (hannah)
2019-05-06 21:36:29
星船さん、こんばんは。
今週2位のG.Khin Bandもほぼ一発屋ですし、4位、5位、7位にも一発屋の曲が並んでいます。
M.Jackson、Bowie、Styx、これから大物になるPrinceの間隙をくぐって、この4曲は立派なチャートインです。
人気クイズ番組 (星船)
2019-05-06 22:16:33
実験鼠さんこんばんは。
派手な曲ではないので、10位台くらいが良いところかと思っていたところ、するするとチャートを上がってきてついに2位までいきました。よく聴くと味のある癖になる曲ですよね。
「Jeopardy!」は60年代から始まって、途中中断をはさみながらも今でも続いている人気クイズ番組だそうです。
本人登場! (星船)
2019-05-06 22:31:00
音時さんこんばんは。
日本のクイズ・グランプリははるか昔に終わってしまいましたが、アメリカの「Jeopardy!」は超長寿番組のようですね。いろいろ勉強になります。
アル・ヤンコビックのPV、最後に本人登場ですか、音時さんに教えていただくまで実は気が付いていませんでした。ビックリです!
Top10に (星船)
2019-05-06 22:39:33
hannahさんこんばんは。
そういえば一発屋がTop10に並んでいますね。
Greg Kihn Bandは一応3曲のTop40ヒットはあるもののあとの2曲は目立たなかったですね。また、Dexys Midnight RunnersとAfter the Fire、Thomas Dolbyの3人はこれは典型的な一発屋です。これだけ一発屋が上位に並んでいるのは珍しいのでしょう。

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