【 閑仁耕筆 】 海外放浪生活・彷徨の末 日々之好日/ 涯 如水《壺公》

古都、薬を売る老翁(壷公)がいた。翁は日暮に壺の中に躍り入る。壺の中は天地、日月があり、宮殿・楼閣は荘厳であった・・・・

めくるめく知のフロンティア・学究達 =009= / 今村文彦(09/16)

2020-03-29 06:26:22 | 浪漫紀行・漫遊之譜

2011年3月11日 東北地方沖でのマグニチュード9の巨大地震による巨大津波

場所によっては波高10メートル以上 遡上高40メートル以上を記録

宮城県・岩手県・福島県を中心に 北海道から関東地方の太平洋岸に膨大な被害

近代都市を襲った史上はじめての巨大な津波

私たちは何を学び、これから何をすべきなのか / 津波研究者・今村文彦

【この企画はWebナショジオ_【研究室】「研究室」に行ってみた を基調に編纂】

(文=川端裕人/写真=藤谷清美 & イラスト・史料編纂=涯 如水)

  今村文彦・これだけある“都市を襲う津波”の脅威 =2/3= ◆◇

「津波が来たときに建物はなんとか耐えます。すると津波の水は、建物と建物の間を通過します。そうすると、そこに津波のエネルギーが集中して、加速してしまうんです。さらにそこに、車があったり、船が流されてきたり、ほかにも様々な漂流物があるので、そういったものがぶつかって破壊が進んでしまうんですね」

ちなみに、今回の津波で流された車の数は23万台。日本自動車販売協会連合会の統計サイトによると、2002年以降の月間自動車販売数(登録車ベース)は、少ない月でも10万台後半、多いと40万台ほどあって、平均は20数万台くらいになりそうだ。つまり、日本で月間に販売される新車すべてに相当する台数が、たった一度の津波で流された。また、津波で漂流した船は2万隻にものぼったという。

「結局、漂流物が一緒に流れて来ると、当たった瞬間的な衝撃が最低でも2倍から3倍になるんです。ですので、家屋がそれで壊されちゃう。松ですとか、樹木もそうなんですね。なぎ倒されたやつがぶつかって、家を壊してしまう。船の場合、数万トンクラスのやつが流れるととんでもないことになります。船は浮いているので、津波にとっては軽い。でも漂流したものがぶつかると恐ろしい破壊力を発揮するわけです」

 ぼくは気仙沼や釜石から報告された、「建物の上に船!」が乗っかった、信じられない映像を思い出した。津波にとって船は軽い。まさにその通りであろう。自動車にせよ、船にせよ、他の漂流物にせよ、水の力を増幅して町を破壊する凶器になるのだった。そしてそれによってさらに、漂流する「凶器」が増える連鎖が起こる。

そして、もうひとつ。津波という水の災害からはなかなか連想しがたい火災の問題。3月11日の夜、町中が火に包まれた気仙沼の事例が象徴するように、「津波と火災」は実に結びつきやすいようだ。「地震と火災」なら従来からよく言われてきた。しかし、「火を消してくれそう」なイメージがある水のせいで、火災が起きるというのはどういうことか。

「津波火災は、出火原因が本当に様々なんです。気仙沼の場合は、石油タンクや火力発電所もあって、火事が広がったんですが、化学物質によっては水が入ることによって出火したり、広がったりする場合もあります。それに、出火元ですが、例えば、浸水した車のバッテリーから火を噴く、というのがよくあります。それと、電線。高圧線に水が浸かった瞬間にスパークする。あと、なぜか漁船から火が出てるんですよ。これはエンジンなのか、ちょっとよくわからないんですけど、火が噴いた船が沿岸部を襲う。これは映像でも残っています。そういう不特定多数の出火原因があるので、どうやってそれを抑止するかっていうのが大きな問題です」

・・・・明日に続く・・・・・

◇ 南海トラフ巨大地震 ~そのとき何が起こるのか?~

・・・https://youtu.be/Vcy4yk1L_qg・・・

動画再生不能の時は上記URL(⇑)をクリックしてください 

//////参考資料/////// 

■□ 参考資料: 追跡 震災復興5年 (4/4) □■

――今後の研究課題は?

 最終的には人的被害を減らすことを目指したシミュレーション技術にしたいと思います。避難シミュレーションとの連動や、粘り強い防潮堤・防波堤の効果を盛り込むと浸水範囲はどう変わるのかなども検討したいですね。

――被災直後の日経コンストラクションの取材では、「避難体制や情報伝達の再確認だけでなく、防災教育をはじめとする意識改革が今こそ必要だ」と指摘されています。3.11後にこのような動きは加速しましたか。

 震災以降、「学校で防災教育をしたい」という声が、各地で上がっています。大きな学校が被災した宮城県などでは、防災教育の方針を根本的に変えたいということで、副読本を作りました。

 副読本は発達段階に応じて、児童や生徒らの関心事をきちんと伝えられるようなものにしたいと思い、例えば、小学生であれば2学年ごとに内容を変えました。小学1、2年生はイラストを中心に、5、6年生になると大人並みの理解力があるので、地震のメカニズムなども盛り込んでいます。

 2014年から作成を始め、この2月には幼稚園児から高校生までをカバーできる副読本が完成しました。“自助”から始まって、“共助”の大切さ、そして最終的には“公助”までを担ってもらえる内容になっています。

 理科や社会などの教科ごとや、総合学習で使えるような仕立てにしています。先生に対するマニュアルも作りました。

 そのほか、宮城県では震災後、全ての公立学校で「防災主任」を任命し、地域の拠点となる小・中学校に「防災担当主幹」を配置しました。

 交通安全と同じで、学校で責任をもって防災教育を実践する担当を明確にしたのです。主任は訓練の指導など、主に学校内での防災教育の指導を担います。主幹は学校間、行政や警察などの関係機関との広域的な連携を図ることが求められます。

――教育という視点で、土木技術者も貢献できる点はありそうでしょうか。

 防災の本質は、自然のなかで我々人間が社会でどう生きるかということです。これはつまり土木工学が活躍できる分野です。だからこそ我々が積極的に伝えていかなければなりません。地震学者や災害情報の専門家だけでは不十分だと思います。

 地域を知って、人間の行動を知って、自然を知って、初めて防災や減災を担える。そこは、やはり土木という専門が一番貢献できるものだと思っています。

“震災5年を総括(2)想定外見据え構造計画から配慮”に続く・・・・・

  • 平成25年度復興大学公開講座 今村文彦講師(3/3) 

=上記本文中、変色文字(下線付き)のクリックにてウイキペディア解説表示=

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・・・・・・山を彷徨は法悦、その写真を見るは極楽  憂さを忘るる歓天喜地である・・・・・

森のなかえ

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