【 閑仁耕筆 】 海外放浪生活・彷徨の末 日々之好日/ 涯 如水《壺公》

古都、薬を売る老翁(壷公)がいた。翁は日暮に壺の中に躍り入る。壺の中は天地、日月があり、宮殿・楼閣は荘厳であった・・・・

未知なる深海へ 高井 研 =117=

2018-11-07 06:13:40 | 浪漫紀行・漫遊之譜

〇◎ 私が知りたいのは、地球の生命の限界です” ◎〇

= 海洋研究開発機構(JAMSTEC)及びナショナルジオグラフィック記載文より転載・補講 =

 青春を深海に掛けて=高井研=  

 第7話(最終話) 新たな「愛と青春の旅立ち」へ 

◇◆ ボク好みのナイスガイを探して =3/3= ◆◇

ボクのすべてを注入します

「初期地球の環境と生命の国際シンポジウム」に参加した後、丸山茂徳さんから「この前はとても面白い話をありがとう。アレを聞いてから、君たちにボクの地質学者としてのエッセンスを叩き込まないといけないと思うようになりました。今度JAMSTECに行きます。そしてボクのすべてを君達に注入します」 というメールが届いた。

なぜ3ヶ月も経って 今頃、突然思い出したかのようなメールが来るんだ?という素朴な疑問は、後に丸山さんの人となりを知るようになって「それは突然思い出したから!」と素朴に理解できるようになった(笑)。

それはさておき、ボクはそのメールがとても嬉しかった。多分丸山さんにはボクらの伝えたかったモノがしっかり届いたんだと思った。分野横断とか分野融合というのは、知識や情報の共有や融合だけを意味するのではない。それぞれの研究者の情熱や想いをナマナマしく互いに重ね合わせることが重要なんだと思う。だから、丸山さんは「地質学者としてのエッセンスを叩き込む」という表現をしたんだと思う。

ボクは隣にいた妻に言った。「丸山さんがすべてをオレに注入するとか言ってるよ」。「ふーん、ケンちゃん、挿入されるんや。フフ」。ボクは思わず吹き出した。そしてゾゾゾとした。でも妻の言ってる事は相変わらずどこまで本気なのか冗談なのか分からないけれど、感覚が見事だなと思った。知識や情報の共有だけでなく、剥き出しの情熱や想いの重ね合わせが真の分野融合であるなら、それは研究者にとってある意味セッ○スのようなモノだからだ。

そして本番の日、丸山さんはJAMSTECにやってきた。1時間半ぐらいの独演会の後、ボクらウルトラエッチキューブリンケージ研究グループは丸山さんを囲んでいろいろ語り合った。丸山さんの舌鋒とどまる事知らずで、挿入はなかったけど、いろいろ注入してもらった面白い会だった。

実は丸山さんはその時、一人の博士課程学生を連れてきていた。サーファールックに肩まで伸ばしたロン毛、色黒の学生だった。それだけ書けば、「チャラ男」っぽく聞こえるかもしれないが、ムードはもっとワイルドだろぉでかなりかっこ良かった。ボク好みだった。

何より射抜くような、それでいて澄んだ目が印象的で、ナニカ芯の通った熱いものを感じさせた。現在、JAMSTECプレカンブリアンエコシステムラボで研究員をしている(在外研究中でNASA JPLでスパイ活動中)渋谷岳造君だった。

その時、渋谷君はあまりしゃべっていなかったけれど(そりゃ肉食獣指導教官と一緒じゃあ気を使うわな)、ボクは彼のオーラを見て感じたんだ。

「この男! 将来使える!」

それに丸山さんは、自分の研究室に配属された学生さんがボク達との共同研究を進められるように取り計らってくれたんだ。2007年4月から煮込み実験(太古の深海熱水再現実験)に取り組んでくれた吉崎もと子さん(2013年3月に博士課程修了予定)は、ある意味、ウルトラエッチキューブリンケージ研究グループ創成時からの最古参のメンバーの一人になった。

しんかい6500パイロットチーム <ベテランが語るパイロットの醍醐味>6/6 =

人が深海に行く意味は

 そして小倉さんは「それを伝えるのは難しいんですが」と言った。

「映像で見る生物は、動いている生物を撮影したもの。でも、直接見ると、そこにいる生物が動いている」

 確かに、少し難しい。
でも、小倉さんが言っているのは、写真や映像で見たことのある場所へ行ったとき、そして、普段見慣れている場所を写真や映像で見たときの、あの感覚ではないか。

 小倉さんは、現在、51歳。
 まだまだ、たとえば定年を迎えるまで船上勤務を続けたいかというとそうでもなく、「次の仕事に関わりたい」そう。

「しんかい6500を動かしている間は、できないこともあると思うんですよ。JAMSTECに戻って、そこでやれることもあるのでは、と思っています。しんかい6500の後継機に携わるとか」

 ただいま、よこすか及びしんかい6500、そしてしんかい6500の運航チームは、インド洋での活動をちょうど終えたところ。
 インド洋と言えば、うろこを持つ巻貝・スケーリーフットをはじめ、特徴ある深海生物がたくさんいると言われているエリア。見事に捕獲されたスケーリーフットは現在、インド洋を後にし、空の便で日本を目指している。

 そのとき、しんかい6500のマニピュレータを操作していたのは、小倉さんなのか、片桐さんなのか、池田さんなのか、はたまた、ほかのパイロットの方なのか。すごいものを捕獲できたとき、パイロットの名前は報道されないかもしれないが、必ず誰かが捕まえているのだ。     おわり

・・・・・・・・つづく・・・・・

動画 :高井 研「ゆる募:「生命の起源最大の謎」を解く勇者!」 

  

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・・・・・・山を彷徨は法悦、その写真を見るは極楽  憂さを忘るる歓天喜地である・・・・・

森のなかえ

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