猫のひたい

杏子の映画日記
☆基本ネタバレはしません☆

寝ても覚めても

2018-09-18 21:20:39 | 日記
日本映画「寝ても覚めても」を観にいった。

大阪で暮らす朝子(唐田えりか)は友人の遠縁である鳥居麦(ばく
/東出昌大)と知り合い、運命的な恋に落ちる。しかし麦に夢中
だったある日、麦は突然朝子の前から姿を消してしまう。2年後
朝子は東京の喫茶店で働いていたが、職場のすぐ近くの会社に
勤める丸子亮平(東出昌大2役)と出会うが、彼が麦に顔がそっく
りであることに驚く。どちらともなく惹かれていった2人は付き
合うようになるが、朝子は亮平に麦のことは打ち明けられずに
いた。 5年後亮平と朝子は共に暮らし、友人にも恵まれ、平穏
だけど満たされた日々を過ごしていた。ある時朝子は、麦が人
気モデルとなり注目されていることを知りショックを受ける。

柴崎友香氏の小説の映画化。何というか、全体的にフランス映
画みたいな雰囲気だった。感想は様々だと思う。だが朝子にイ
ライラする人は多いのではないだろうか。私もその1人だが。朝
子が亮平に出会った時ひどく驚いたのはわかる。ふらっといな
くなってしまったかつての恋人に瓜二つだったのだから。でも
だからといって朝子の態度はおかしすぎる。亮平が不審に思う
のも無理はない。「あなたにそっくりな人を知っていてびっく
りしたんです」くらい言えばいいのに。
やがて亮平は朝子に惹かれていき、朝子も顔が麦そっくりとい
うきっかけではあるものの、麦とは全く違う実直な亮平に惹か
れていく。それからは麦と付き合っていた頃とは違う、平和な
毎日が朝子に訪れる。麦が人気芸能人になっていることを知る
までは。
この映画は東出昌大の代表作になると言えるのではないだろう
か。放浪癖があり掴みどころのない麦と、誠実で真面目なサラ
リーマンの亮平を見事に演じ分けている。亮平の痛いような感
情がこちらにも伝わってくる。
ラストではこれからどうなるのかがはっきりと描かれていない
が、これも観る人によって解釈が分かれるところだろう。そし
てそれでいいのかどうかも。何だか江國香織氏の世界みたいだ
なー、と思った。痛々しくひりひりするような物語だったが、
私は好きである。




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コメント (2)    この記事についてブログを書く
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2 コメント

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Unknown (匿名希望)
2018-09-19 05:01:00
おはようございます。これは評判いいみたいですね。演じ分けって俳優の演技力の見せ所?義理父が世界の渡辺謙(笑)だと大変ですね~ただ渡辺謙くらいの俳優はゴロゴロいると思ってますけど(笑)確かに上手いけど・・・・
Unknown (杏子)
2018-09-20 00:59:50
コメントありがとうございます。東出昌大は演技が下手だとよく言われてますが、この映画ではそれは言えないと思いました。
私も渡辺謙はまあ普通にうまいと思います(笑)真田広之の方がずっとうまいなと。いい外国映画にも出てますしね。

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