新作ミュージカル「怪人と探偵」 KAAT神奈川芸術劇場 ホール
9月25日(水) マチネ 1階12列下手
9月25日(水) マチネ 1階12列下手
来たよ下手席!
前回の上手壁際席で気がついたのは、「大事な場面に限って下手寄り」ということ。
ってことで今日は明智先生のベッド場面を堪能させていただきました。
怪人さんは昨日の休演日もお仕事だったのに(中の人がBS歌番組収録の司会を担当)、とてもお元気なご様子で安心いたしました。
そうなんです。
まずこの作品の特徴は「あっきー全部盛り」ということです。
まず、脚本の台詞が全体的に文語調で時代がかっているんだけど、これがいつものあっきーの台詞回しにピッタリ。
くっきりと子音を立てて発音するのがとても気持ちよく聞こえて、怪人が東京タワーで朗々と「世界で一番綺麗な宝石」を語るところなど本当にゾクゾクします。
竜太郎の最初の登場で見せるズッコケは吉本百年物語やプロミセス✕2で培った賜物だろうし、怪人と明智の対決シーンで見せる敏捷な動きは「ゲゲゲのゲ」の鬼太郎を思い出させるし。
あっきーはキャラモノ役(スヌーピーや鉄郎)もダークヒーロー役(鬼太郎やウキョウ様)の両方を担える貴重な存在でもありますが、私の中ではあの鬼太郎を超える役が久々に来た感じです。
曲も(たぶん雪之丞さんが当て書きしてくれたと思うけど)とっても合っている。
竜太郎として甘い高音で歌う「微笑みの影」、台詞と歌がシームレスな「幾つもの告白」、ウキョウ様を思い出す「光が降る~」、一作品の中でこんなにバラエティに富んだ曲を聴かせてくれるなんて。
その分…衣装が…マントを何度もばっっっさーーーーとさせるのは気持ちよかろう…とは思うけど、昭和初期のスーツのフォルムを忠実に再現しているのか、早替えのための着ぶくれなのかがわからずちょっと困惑。
和樹マンの明智先生のスリーピースがそれはそれはお似合いで、スーツの襟をピシィッと直す動作などを見てると何度もハートズッキュンになり完敗なんですが、
それは「フランケンシュタイン」でリベンジすればいいのかな(いつの話だ)。
あと手持ちは千穐楽を残すのみなんですが、怪人さんはカテコでも絶対キャラを崩さないんですね。
ちょっとぐらいニコッとしてくれてもバチは当たらないだろうに…無理かな…