著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)鴨野/守 |
沖縄タイムス+プラス ニュース
辺野古に土砂投入、県民猛反発 埋め立て重大局面に
沖縄県名護市辺野古の新基地建設を巡り、政府は14日午前11時、護岸で囲った埋め立て区域に土砂を初めて投入した。玉城デニー知事が13日に岩屋毅防衛相に工事を中止するよう求め、沖縄防衛局に埋め立て承認の条件となる事前協議がないことなどを理由に工事中止を文書で指導する中、政府が埋め立てを強行した格好だ。
1995年の米兵による暴行事件をきっかけに、96年に日米両政府が米軍普天間飛行場返還を合意し、名護市辺野古への移設を条件とした新基地建設問題は、返還合意から22年間で最大の重要局面を迎えた。
土砂が投入されたのは、「N3」「N5」「K4」の護岸で囲われた海域。名護市安和の琉球セメントの桟橋から搬出された土砂を積んだ台船が14日午前9時、「K9」護岸に接岸。ダンプトラックで陸揚げし次々と土砂を投入した。
米軍キャンプ・シュワブ前や現場海域近くには早朝から反対する市民らが集まり、抗議の声を上げている。
政府は承認取り消しを巡る訴訟で県が敗訴したことなどから工事の適法性を強調するが、辺野古問題を最大の争点にした9月の知事選で玉城デニー知事が当選するなど「辺野古反対」を繰り返し示してきた民意に向き合わない姿勢への反発は、県内だけでなく国内外で高まるのは必至だ。
民意無視に県内外から猛反発
2014年7月の事業着手から4年6カ月、沖縄防衛局が14日に初めて埋め立て土砂を投入したのは、辺野古側の「N3」「N5」「K4」の3護岸で囲われた海域だ。船で搬入した土砂をダンプトラックで運び、海に投げ入れた。
面積約6・3ヘクタールで、埋め立て区域全体160ヘクタールの約4%。必要な土砂の量は131万6500立方メートル、10トンダンプの22万台分で、埋め立て全体2100万立方メートルのうち約6%となる。
防衛局の当初計画では海底地盤の調査や実施設計、護岸建設を終え、着手から約2年で大浦湾側から埋め立て工事に入る予定だった。しかし、辺野古移設に反対する多くの民意を受け、翁長雄志前知事が埋め立て承認の取り消しや撤回に踏み切ったことや、翁長氏の死去による知事選への影響を避けるための工事中断などで約2年半遅れている。
また大浦湾側でマヨネーズ状の軟弱地盤が確認され、辺野古側の浅い海域から埋め立て工事を始めた。
県は12日に工事を中止するよう防衛局に文書で指導。防衛局が国民の利益を救済する行政不服審査法で埋め立て承認撤回の効力停止を求め、国交相が認めたことは違法であるほか、埋め立て承認の条件とした留意事項にいくつも違反しているなどと指摘している。
また、埋め立てに用いる岩ズリが「埋め立て用材として承認を受けたものではない」という理由で「土砂投入は絶対に許されない」と強く主張したが、無視される形となった。
14日、国が辺野古に土砂投入を決行したことを受け、きょうの沖縄タイムスは一面と社会面裏面を見開き二頁にして、合計10頁に及ぶ大発狂である。
いや、合計10頁では狂い足りないらしい。号外を1500部ばら撒いて狂い納めにしそうだ。
まるで、戦争勃発の様相である。
沖縄タイムス+プラス ニュース
「翁長も一緒に」 妻・樹子さん、辺野古土砂投入に怒り
14日午前11時ごろ、故翁長雄志前沖縄県知事の妻樹子さん(63)が米軍基地キャンプ・シュワブ(名護市)のゲート前に姿を表し、新基地建設反対集会に参加した。時に目に涙を浮かべ「これだけ民意をないがしろにできる国って何なんだろう」と怒りの言葉を口にした。
樹子さんは「沖縄県民は踏みつぶされていると思っているかもしれないが、負けるわけにはいかない。翁長も県民と一緒に立っている」と翁長知事の遺志とともに闘う決意を新たにした。
土砂投入について「自然を人間がコントロールできると思ったら大間違い。今、土砂が投入されたとしても、必ず元の海に戻すことができる」と話した。沖縄の民意を無視する形で新基地建設が進むことに「これから先、どこでもこのようなことが起きてしまう」と警鐘を鳴らした。
☆
玉城デニー 辺野古新基地 辺野古新基地・普天間移設問題と沖縄の民意 辺野古土砂投入 辺野古埋め立て
https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/359740
>県は今年8月に埋め立て承認時の留意事項違反、軟弱地盤の危険性、環境保全措置に不備があるとして元知事の埋め立て承認を撤回。
承認時の留意事項違反、軟弱地盤の危険性、環境保全措置に不備のうち、
「留意事項違反」は、
「事前協議」は、いわゆる法的拘束力のない紳士協定なので、できるのは行政指導まで。
行政指導を無視されたら、なんら効力を発揮しない。
「環境保全措置に不備」は、
「辺野古訴訟 最高裁判決要旨 2016年12月21日5時0分」
http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20161220-118-OYTPT50469
>前知事は、現段階で採り得ると考えられる工法、環境保全措置及び対策が講じられているなどとして、同法の要件に適合していると判断しており、判断過程や内容に特段不合理な点はうかがわれない。
と明確に不備はないと否定されている。
残る「軟弱地盤の危険性」だが、軟弱地盤があり、それに対応するには工法の変更が必要だと主張しているのは、県だけ。
国は、軟弱地盤に関して、調査中と答えている。
県が主張する「軟弱地盤があり、それに対応するには工法の変更が必要」は、軟弱地盤に関する大方の情報が開示されていない情報による憶測。
防衛局の不開示に訴訟を起こしているくらいだ。
赤旗「辺野古地質報告書 防衛局「黒塗り」なぜ 活断層・軟弱地盤 隠しか 研究者ら「工事中止」求める 2018年4月22日」
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik18/2018-04-22/2018042215_01_1.html
>「黒塗り」で不開示となっているのは、大浦湾にせり出すC1護岸の東端付近です。
>沖縄防衛局は「黒塗り」について、「公にすることで、国が行う事業の適正な遂行に支障をおよぼす恐れがある」と説明。
>「事業とは何か」との本紙の問いに「調査が未完のポイントで現在、再調査について検討中」としました。
「文書不開示で国を提訴/辺野古掘削 市民団体、取り消し要求 2018年7月10日 00:00」
2018年7月10日朝刊社会31面 社会・くらし
https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/281732
>名護市辺野古の新基地建設で、ボーリング調査に関する行政文書を沖縄防衛局が不開示としたのは違法として、情報公開請求した平和市民連絡会の北上田毅さんは9日、国に同決定の取り消しなどを求める訴訟を那覇地裁に起こした。
>北上田さんは今年5月、沖縄防衛局長宛てにボーリング調査に関する行政文書の開示を請求。
つまり、「軟弱地盤の危険性」も、非常にもろい撤回事由なのだ。
撤回事由こそ、まさに「軟弱地盤の上に立つ撤回事由」なのだ。
「玉城知事のコメント」から「承認時の留意事項違反、軟弱地盤の危険性、環境保全措置に不備」のうち、「承認時の留意事項違反」と「環境保全措置に不備」は消えた。
「辺野古土砂投入:デニー知事のコメント全文「地方自治を破壊する行為」 2018年12月14日 12:36」
玉城デニー 辺野古新基地 辺野古新基地・普天間移設問題と沖縄の民意 辺野古土砂投入
https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/359306
>今後、軟弱地盤等への対応が必要であり、辺野古新基地の完成は見通せないものであります。
だが、「軟弱地盤等への対応が必要」は、不完全な情報を元にした県独自の解釈であり、例え地盤改良が必要であったとしても、八重山日報が報じ宇通り、その部分を残して工事を進めることは、可能。
「知事権限で対抗の方針 玉城氏「軟弱地盤」の改良巡り 2018/12/15」
http://www.yaeyama-nippo.co.jp/archives/4241
>地盤改良が必要となった場合は計画変更の届け出が必要だが、県知事が不許可とすれば工事は停止する。
>ただ、地盤改良が必要となった場合でも、届け出の時期がいつになるかは不明で、その間は14日に始まった南側の区域で埋め立て作業は進むことになる。
オピニオン面に一般投稿6本(児童生徒の「ぼくも私も」など除く)。
「沖縄と東北人 激しく怒って」のうるま市・西明雄さん(64)は、1月11日、2月6、13日、3月22日、4月15日、5月3、26日、6月13日、7月3、24日、8月7、19日、9月9日、10月2、18、29日、11月28日に続き今年18回目の掲載。
「歴史を感じる サシバの来訪」の北中城村・松本太郎さん(45)は、3月12日、11月29日に続き今年3回目の掲載。
「米軍基地被害 大半が沖縄に」の名護市・奥平孝一さん(50)は、1月24日、2月18日、3月1日、4月12日、5月4、6日、6月1日、7月5、20日、8月11日、9月13日、11月3、24日に続き今年14回目の掲載。
「リンゴ育てて 青森の友70歳」の那覇市・藤林清子さん(65)は、3月11、27日、5月10日、7月2、23日、8月26日、9月15日、10月21日、11月7日に続き今年10回目の掲載。
「今も続く沖縄抑圧政策」のうるま市・豊里友治さん(70)は、2月16日、3月27日、4月24日、7月8日、9月4日、10月23日に続き今年7回目の掲載。
「忘年会と方言」の豊見城市・松川峯夫さん(67)は、昨年4月12日以来の掲載。
カギカッコは投稿欄における見出し。
跡継ぐデ(にぃ)や 肝(ちむ)乱りてぃ
普天間移設問題・辺野古新基地 辺野古 玉城デニー
https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/359803
>大浦湾側は軟弱地盤の問題を抱えており、基地建設に必要な地盤改良は県知事に計画変更を申請しなければならない。
>一方で、玉城県政は軟弱地盤以外に工事を主体的に止める手法を見いだせていないのも事実だ。
残るは「軟弱地盤」だけと、白状。
「沖縄知事、土砂投入の辺野古視察 「絶対に諦めない」と決意 2018/12/15 12:46」
https://this.kiji.is/446497548709332065?c=39546741839462401
>玉城デニー知事は15日
>現場で抗議活動を続ける反対派の市民らの集会に参加し「対話はこれからも継続するが、対抗すべき時は対抗する。勝つことは難しいかもしれないが、絶対に諦めない」とあいさつした。
「勝つことは難しい」。
あらら、白状しちゃって……。大丈夫?
「対抗すべき時は対抗する」の対抗策がないのが、涙よね。
タイムスの見出しに、知事「激しい憤り」と、あるがコレの事??
↓ ↓
>■続出する県民投票反対の市町村
石垣市議会、宜野湾市議会、うるま市議会、宮古島市議会、渡嘉敷村議会、与那国町議会、浦添市議会、本部町議会そして辺野古区議会。
糸満市議会などが県民投票反対に続く見込みである。
私個人は、普天間飛行場はそのままあり続けても構わない。
軍用民用問わず航空機船舶車両が大好物だし、フライトラインを自分の車で走れる普天間フライトライン・フェアに行きたいし、飯屋でアメリカにーにーと与太話をするのも楽しい。
けれども、無くせる不安は無くしたい宜野湾市民の気持ちはよく理解できる。
移設先地元の多くの同意・協力とアメリカ政府の同意と法律上正当な手続きを伴ってやってきたこのチャンスを、どうして宜野湾市民は掴んではいけないの?
「沖縄の民意を踏み躙るのか!」な社説やニュース番組やコメントは、この問いに答えるの答えないの?