30ページの短い文の本、『子どものためのコルチャック先生』を読みました。
教育者として、子どもの物語作家として知られているコルチャック先生。
本書によると、コルチャック先生はいろいろなことを考え実行していました。
どの方法も今の時代にも十分に活用できることばかり。
その一つ、「いじめの解決方法」はすばらしい。
それは「新しく入ってきた子には、かならず世話役の子どもがつくようにする。世話役の子は、新しい子を見守り生活に慣れるまで助けてあげる。これによって『いじめ』はなくなりました」。。
私も中学の転校生のときにいじめられた経験があります。もしお世話役の友だちが付いてたならどんなに心強く、いじめの防波堤になってくれていただろうかと思います。
最近、新聞の教育欄で、転校生に親切にしていた生徒が、逆にいじめの対象になって、なんと当の転校生までがいじめ側の仲間になっていたという相談案件を見ました。世話役の子は先生が指名して公表するなど、クラス全員のまえで権威付け(公認)が必要です。
それにしてもコルチャック先生。さいごの最期まで子ともたちと寄り添い、同じ教育者出身であったドイツ将校からの助命も断り、子どもたちと一緒に「死の貨車」に乗り込んで行く・・
感動的な教育者コルチャック先生の生き方にリスペクト(敬意)です。
子どものためのコルチャック先生 | |
井上文勝 著 | |
ポプラ社 |
アンジェイ・ワイダ監督作『コルチャック先生』予告編