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村上春樹 『国境の南、太陽の西』1995・講談社文庫-喪失と再生の物語を読む

2024年04月14日 | 村上春樹を読む

 2019年3月のブログです

     *

 村上春樹 『国境の南、太陽の西』(1995・講談社文庫)を再読しました。

 かなりひさしぶりです。

 この本も本棚の横の標高約120センチくらいの文庫本の山の中の標高10センチくらいのところに埋もれていて、読みたいなと思いつつも、なかなか読めずにいたのですが、今回、清水の舞台から飛び降りる覚悟で(?)、本の山を崩して、救出し、読むことができました。

 おもしろかったです。

 こんなに面白い本をしばらく読まずにいて、村上さん、ごめんなさい。

 しかし、少し、つらい本でもありました。

 あらすじは書きませんが、喪失と再生、がテーマでしょうか。

 いろんな読み方があるでしょうが、今のじーじには、そのように読めました。

 もちろん、何日かすると、別の感じ方ができるのかもしれません。

 それが村上さんの奥深さでしょうし、おもしろさでしょう。

 正解はないのでしょうし、いくつもあるのかもしれません。人生と同じように…(かっこういい!)。

 いずれにせよ、60すぎのじーじが熱中して読めるおもしろさ、わくわく感があり、いろいろと感じ、味わうことができる物語が確かにあります。

 名作の一つですね。

 また、数年うちに読みたいと、今回、思いました。

 本当にいい小説です。少しだけつらいですが…。

 蛇足ですが、この小説には奥さんと二人の女の子が出てきます。 

 以前、『騎士団長殺し』の感想文で、村上さんの小説の主人公に子どもが生まれたのは初めてでは、と書いてしまいましたが、この小説で出てきていました(村上さん、再びごめんなさい)。

 主人公に、お馬をねだる可愛い女の子です。

 ひょっとすると、やはり、子どもが救いの存在なのかもしれません。     (2019.3 記)

  


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6 コメント

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Unknown (クリン)
2022-12-14 14:54:28
じーじさまあ~~🐻この本をワクワクしながら読んじゃっただなんて💛ウフ✨✨
「喪失と再生」がテーマだなんて・・ついぞクリンたちには見抜けませんでした💡ウフフ(※読んだ人にしかこの笑いは理解できないでしょうね!)
クリンちゃん、コメントありがとう (どさんこじーじ)
2022-12-14 15:13:02
ウフやウフフのついたコメントがクリンちゃんらしいですね(?)。元気でなによりです(!)。
クリンちゃんもゆーづーくんのような素敵な男性が目の前に現われたら、このワクワク感を実感するのかもしれませんね。たとえ、道ならぬ恋愛でも…。
悪のすごさとそこからの再生もテーマかもしれませんね。人それぞれにいろいろなテーマを感じそうで、すごい小説だと思います。
創生と再生 (かれん桜)
2023-07-04 10:12:55
創生と再生というお言葉を見て、この小説の内容がとてもよく理解できたような気がしました。
有難うございます。
村上氏の書物が読みたくなって、なにも考えず選んだ本でしたが。
私は、村上氏の随筆もとても好きです。
「遠い太鼓」など、また再読したいです。
生意気な事を書いてしまって・・・。
私は読書家では決してありません。
妹は、本が好きです。
私のブログで紹介しています。
宜しければ、一度お訪ね下さい。
先生のお話はしたことがあります。
コメント、ありがとうございます。 (どさんこじーじ)
2023-07-04 10:41:23
村上さんの作品がお好きなようですね。
いいですよね、村上さん。
「遠い太鼓」の感想文も近々再録する予定です。拙い感想文ですが、お楽しみに。
間違えました (かれん桜)
2023-07-04 12:25:33
喪失と再生です。
申し訳ございません。
訂正させていただきます。

もう一言。
前回のコメントで、ヒューマニズムとか自然体の文章と書き・・・。
その時の先生の感想を伺い、赤面する思いでした
読解力にはまるで自信などなくて、恥ずかしい限りです。
今後とも、ご指導よろしくお願いします。
ご訂正、ありがとうございます。 (どさんこじーじ)
2023-07-04 12:46:51
わざわざ、ご訂正をありがとうございました。
じーじのブログは思いつきで書いているだけなので、あまり気になさらないでください。
間違いも結構ありますので、年寄りだから仕方ないなあ、と大目に見ていただけると幸いです。

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