虚構の世界～昭和４２年生まれの男の思い～

*このお話はフィクションです。

　昨日の午後、会議に向かうために車を走らせていた。

　かつての釧路の繁華街だったメインストリートを走らせていた。

　ほとんどがシャッターという閉鎖的な空間を演出している。


　シャッターの奥の中に見えるかつての街の風景を思い出しながら信号待ちをしていた。


　かつての街の賑わいがシャッターの奥から語り掛けているようだった。



　少しだけほっとした時間を味わうことができた。


　これから重要な会議に向かう中で、昔の自分の姿を思い出していた。



　これから会議で出会う人たちは、みんな優秀な人たちだ。

　学歴、入社してからのキャリア、実績・・・。若いころから選ばれてきた人たちだ。



　それに比べて自分は地方の支店を回りながらドサまわりをしてきたタイプだ。


　そんな人たちと同じ土俵で今戦っていることに何だか不思議な魅力を感じた。



　負けてたまるか。