へなちょこおやじの自給自足入門

自給自足を目指しておそるおそる農業研修の門を叩いた俺。この先どうなることやら。ちょっと不安。

タマネギの収穫など

2017年07月06日 | 日記
暑い日が続いてます。

あまりの暑さに水を飲み過ぎてお腹がタッポンタッポンしてますわ。

そんなことはどうでもいいんですが、
本日午前中は、トマトの人工交配です。

父親役品種の株の花びらから花粉を採ります。
電動歯ブラシの振動で花粉を落とすんですが、なかなか落ちてこん。


歯ブラシの背を花に当てて花粉を落とす。

タバコの灰を落とす要領でトントンとって言われても、
自分タバコやめてうん十年やもん。わからへんがな。

母親役品種の株のめしべ、もちろん、すでに除雄済みで未受粉のめしべに、集めた花粉をチョンチョンとつけます。


これで受粉が完了です。

この花粉がめしべの中を通って受精するのに、さらに24時間もかかるんだそうです。

その後はキュウリの誘引、草取りなどで午前は終了。
ちなみに、キュウリって頻繁に誘引するんですが、それはなぜか?

一つは、成長点を上向きにするため。
もう一つは、風で揺れないようにするため。

だそうです。
風で揺らされるとキュウリもストレスを感じるそうな。

午後は、先日掘り出して畑に置いてあるタマネギを収穫します。


草むらの中にタマネギが。。。

一見放置してるように見えますが(^^;)
放置してるんではなく、地・干・しです。乾燥だけでなく追熟もさせてるんです。


茎を10cmくらいに切りそろえ


コンテナに詰めてハウスで乾燥。

適切な水分量になるまでで、ハウスで2~3週間保管・乾燥し、
その後調査や来年の種取り用の母本選抜を行います。

そうなんですよ。ここ。収穫しても売るわけじゃないんですよ。
あくまで農業試験所なわけで。調査して文書が残るだけで。

もちろんタマネギは職員や僕たち研修生の胃袋には入りますが(^^;)

最後に空の写真を。

暑いなか収かく作業してて、やっと休憩。
汗だくで木陰に入って寝っ転がって上を見上げたら青空が広がってた。

おー暑さも吹き飛ぶわ。
で思わずパシャリ。







つづく












タマネギの収穫など

2017年07月03日 | 日記
本日、雨のためナスの誘引のあと自習となる。


ナスの誘引

ナスの株、同じ品種間でも個体差がある。

元気のいい株と元気のない株を見分けるために、
どんなところをチェックすればいいんでしょうか?

わかりやすいところでは、大きさや色つや、枝数や幹の太さなど。
その他、花房から成長点までの距離(長い方が勢いがある)や、
めしべの柱頭の長さなど。柱頭は長い方がいい。


柱頭短いめしべ(おしべに隠れてる)


柱頭のながいめしべ

その後、ピーマンの摘果を少し。
摘果することで、本体(葉や茎)に栄養が行くようにする。


摘果したピーマン



ところで、昨日は蒸し暑い一日でした。
午前中は、テープナーを使ってトマトの誘引作業。

その後、今後するであろう交配作業のお手本をみせてもらう。

まずおしべを揺すって花粉を採るんですが、
揺らすのに古いタイプの電動歯ブラシを使います。
今時の微振動タイプではだめです。大きく動くタイプを使います。


電動歯ブラシで揺すって花粉を採る。


採種した花粉。


除雄してむき出しになっためしべに、ピンセットで花粉を付ける。

その後は、種取り用のルッコラを刈り取り、
育苗ハウスに運びます。育苗ハウスでしばらく乾燥させると。


種取り用ルッコラの刈り取り


午後は、Q圃場にあるタマネギを掘り出して畑にまとめ置き。
このまま畑において2日ほど乾燥させます(地干し)。


地干しには、乾燥以外に追熟の意味もあるらしい。

2日地干ししたタマネギは、コンテナに入れて冷暗所に保管。

ちなみに、タマネギは扁平型より、転がりやすい丸形の方が出荷場では有難がられるらしい。
もともと扁平型は早生で、丸型は晩生。

しかし最近は品種改良(育種)が進み、丸形の早生が主流になっているそう。
コンテナに詰める時、茎は切るが、その際10cmほど残すこと。
ギリギリまで切ってしまうと肩がやせてしまうそうな。


その後、モチットコーンの原種の4大系統の乾燥果実を並べて写真を撮る。揃いの様子をみるため。


こんな感じ。

トウモロコシの母本選抜の基準
 1.穂長が長い果実 2.先端が詰まっている(尖っていない) 3.虫害の少ない株の果実
 4.タッセルシードが無い(雄穂に果実がつく現象)

などなど。


つづく


育苗培土作り

2017年07月01日 | 日記
本日は雨。
一日自習となりました。

農業本を読んだり、そば打ちDVDを観たりして過ごしております。

明日は休日。塩尻でそば打ちがあります。
明日行けば、11回そばを打ったことになるわけで。
なかなかうまく打てませんが(^^;)


で、本題の育苗培土なんですが。

今回作る培土は来年の育苗用に使います。

今回の培土レシピは以下の通り(1000L分)


これは一例。培土のレシピは人それぞれ。


培土の材料(1)


培土の材料(2)草質堆肥

この日の作業は、全ての材料を混ぜるだけ。

ちなみに、材料の割合は、ECの値、栄養面、phなどで決めているそうです。
EC値とは、土壌中に存在している肥料分の含有傾向を数値で表したものだそうです。

難しいことはよくわかりませんが(^^;)
そのECの値が0.7~0.9くらいになるように作ります(それが今まででベストだったそうです)。

そして栄養面では、10.5cmポットで30~40日分の栄養が含まれているように作ると。
そしてPhは7(中性)くらい。


全部の材料を軽いものから順に積んでいく。


積み終わったら、スコップで場所を変えながら、水を加えつつ、切り返す。


切り返し終えたら、また水を加えながら、スコップで元の場所にもどす。


ビニールを被せ、ベニヤ板を乗せてひとまず完成。

この後8月に、切り返しを兼ねながら、ハウスに移動。
その際EM培養液を加えて発酵させ、
その発酵熱と、ハウス内にこもる太陽熱とで、雑菌を完全に死滅させて完成させます。

培土が完成した後、上手くできたかどうかをチェックするのにコマツナを播種します。
発芽すれば培土作りが上手くいったということになると。
ちなみに、コマツナは発芽が早いので堆肥のテストにも用いられるそう。

その後、Dハウスに移動し、除草・整地の後、播種機を使ってソルゴーを播きます。


整地後のDハウス内。

ちなみに刈り取った草は端に寄せておきます。
この草はいずれ堆肥化するわけですが、その前に、
害虫の天敵となるクモを呼び寄せる役目も果たすそうです。
呼び寄せるクモは、巣を張るタイプでなく這い回るタイプのものです。


播種機(溝切って種まいて覆土して押してくれるすぐれもの)

このソルゴーを刈り取った後に、先日播種したキャベツが定植されるそうです。

つづく




キャベツの播種

2017年06月30日 | 日記
昨日、土砂降りの中で作業したからか、少し頭痛がする。
なので、本日は研修を休ませていただきました。

午前中タップリ寝て回復してきたので
時間もあるし、ブログでも更新するかと。

で、時間をさかのぼり一昨日のお話。

この日は、午前中は合同研修ということで、
みんなでキャベツの播種をしました。

品種比較のため、なんと17品種も播くそうです。
植え穴なんですが、これは植え穴というよりほんのちょっとくぼませる程度ですね。
少し離して2粒まき。


1カ所2粒播きです。


牛乳パックを利用した播種の仕方


種を播いたら赤玉土をタップリ覆土。

覆土を多めにするのは、キャベツの種子が光を嫌う嫌光性種子だからです。



有名なキャベツ産地の嬬恋村で播かれてる品種。青琳。


播種する前にも培土にはしっかり水を与えているが、覆土後にもタップリ水を与える。

水を与えるときの注意点としては、
基本的には均等に与えるんですが、気持ち端の方に少し多めに与えること。
なぜなら乾燥するときは、端から乾燥していくので。

水を与えたら、アウトドアで使うレスキューシートみたいな
太陽シートを掛けます。


太陽シート


太陽シートが足りなくて新聞紙で代用。

太陽シートを被せる理由は、保湿と直射日光により地温が上がるのを防ぐためだそうです。
このあと発芽するまでは水を与えません。

だいたい2日~3日で発芽するので、
早ければ2日目の夕方には太陽シートを取り除きます。

発芽した後は1日3回の水やりが必要になります。
なにせ、もう暑いですし、セルポットの水はすぐ乾きますので。

午後は、育苗培土を作ったり、
ハウスの除草・整地をして播種機でソルゴー播いたりしたんですが、詳細は次回ということで。

つづく




ニンジンの摘花など

2017年06月29日 | 日記
今日は一日メロンの株周りの草取りでした。
前回キューホーで大まかな草取りをした箇所を
小鎌を使って緻密に草取をしました。

で、時間をさかのぼって6/27の作業について。

27日午前中はC圃場でキュウリの誘引です。。
ただ、今回は、いつもの麻ひもではなく、
MAXのテープナーというホッチキスのお化けみたいな道具を使っての誘引作業です。

なるほど、麻ひもをいちいち結ぶより早くできる。
ただし、果実等がつき重くなると外れる恐れがあるそうです。


MAXのテープナー


テープナーで誘引


キュウリの摘果

で、そのあとはトマトの除雄です。。
除雄とは何ぞや?

ある本によるとこんな説明です。

    植物交配の場合,自家受粉を避けるために未熟のうちにおしべ (雄ずい) を取除いたり,
    雄性の働きを停止する操作をいう。動物の去勢に対応する。

実際の作業は、ピンセットで開花前のつぼみを押し開き、めしべの周りにある雄しべを取り除くわけです。
なんだかなぁ。言葉にすると簡単そうですが、これがかなり難しい。


除雄作業。

細かく骨の折れる、熟練を要する作業ですわ。
まぁ、自給自足でF1の種作るわけじゃないから、自分の畑ではやりませんが。。。


レタス。中台(トウ立ち)を促すためカッターで切り目を入れる。成長点は切らないように。


弱っていたピーマンがだいぶ回復。

ちなみに、トマトやピーマンには耐病性の品種が結構あるそうです。
ただナスには少ないと。

その理由は、ナスは接ぎ木をすることで病気を防ぐことが多いからだとか。
但し、ウイルス性の病気は接ぎ木では防げないそう。


午後は、合同研修。
育種課のTさん指導のもと、K圃場にてニンジンの摘花です。
K圃場も初めて、ニンジンの花というのも初めて見ます(久しぶりの初物づくし)


ニンジンの花。

去年収穫した後、良さげなものを種取り用に植え直したものが開花しているわけです。
皆さんが食べてる部分が球根になります。

ニンジンを植えて最初に真っ直ぐ伸びる枝が主枝(親枝)といい、主枝につく花を親花(天花)といいます。
主枝の本葉の脇から出てくる枝を側枝(子枝)といい、側枝につく花を子花(側花)といいます。

で、今回行う摘花というのは、親花と小花以外の花を全て摘み取る作業です。
摘み取るのは、いわゆる孫花、ひ孫花、玄孫花などです。

通常は、親花+子花4~5残し。
親花のない株(結構ある)の場合は、子花をできるだけ残す。
また、植物体の小さな株の場合は、それに合わせた小花の数(少なめ)にする。

などの、摘花の基本ルールの説明を受けて、
いざ、ハサミを片手に作業開始となるわけですが。。。

突然ですが。。。雄性不稔という言葉をご存じでしょうか?
雄しべや雄花が異常で花粉ができない状態。いわゆる生殖異常の状態を指します。
ミトコンドリア遺伝子の異常が原因だとか。。。難しい話はわかりませんが(^^;)

で、このニンジンのお花畑。
雄性不稔の花か結構ある。Tさんに聞くと3割くらい出るのだそう。


正常なニンジンの花


雄性不稔のニンジンの花


摘花した花が地面に散乱

何のために摘花するんですか?と聞いてみた。
摘花すると残りの花に発芽率のよい種がつくのだそう。

ニンジンの種って発芽率悪いですからね。
少しでもいい種を残そうって努力が垣間見れます。

センターの自然農法の種子。販売もしてるのでぜひ!

交雑について。
同じ科の野菜を同じ畑で連続して作り続けると障害が起きるっていうでしょう。
だから交雑も、同じ科同士の花が近くにあると交雑するのかと思ってたんですが、
必ずしもそうではないらしいです。

植物の分類なんですが、目があって、その下に科があります。
その下に属。さらに下に種があると。
目→科→属→種という感じです。

で、交雑するのは同じ種同士なのでそうです。
つまり、科が同じでも種が違えば交雑しないと。

何でも、種が同じということは、N(染色体数)が同じなんだそうです。
難しいことはよくわかりませんが(^_^;)



つづく