家曜日~うちようび~
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この夏、地元の保育園の大規模改修工事を担当しました。 昔ながらの、床や壁がタイル張りで、掃除の時ホースで水を撒いて洗うという「湿式トイレ」を、 最近主流の、長尺シート張りで、掃除は濡れたモップで床を拭く程度の「乾式トイレ」に改修するというのが主な工事内容です。 こういった改修工事の際に、工事があるからといって保育園が休園するなんてことはまず無く、 園児や保護者など、第三者が出入りする中で工事を進めるのが一般的です。 ですから、第三者災害が発生しないような安全管理が特に重要になり、現場監督は、入念にそれを留意します。 きっと工事期間中の僕は、ずっとピリピリしていて、職人からしたら、ちょーうるさくて、ちょー嫌な奴だったことでしょう。ははは。 でさ、工事がてら、園児たちの様子を見ていて、ふと思う事、並びに、改めて色々考えさせられる事があったので、今回はそのことを書きまーす。 え~、何や知らん「空気を読むとか読まぬとか」が、職場でもプライベートでも、やたら重要視される昨今ですが、 「私は空気を読めない」と悩む人、何がら年じゅう「空気読み」に躍起になって、へろっへろになっている人、 今回は、そんな人に読んでいただき、「何だコイツ?」と笑っていただけたら、これ幸い。 雲を見る。 なんかね、子供ってね、あれ、一見して自由奔放なようで、実にその場の空気を敏感に読み取って行動しているよね。 今、目の前にいる人が、自分のわがままを受け入れてくれる人間か、否か、とかさ。 今、自分の置かれている状況が、自分にとって良い状況か、悪い状況か、とかさ。 今、笑顔で一緒に遊んでいるお友達が、自分の敵か、味方か、とかさ。 子供って、結構冷静に状況判断しているよね、あの子も、この子も、どの子も、その子も。 子供だからとて侮るなかれ、むしろ誰かの保護が無ければ生きられぬ子供だからこそ、 「無邪気さ」というオブラートに包みながら、本能的な機敏さで、その場の空気読んで行動しているように見えたなあ、何だか胸が痛むほどに。 みんなでワ~って遊んでるの見てても、なんか神社の鳩が大きな音に反応して一斉に同じ方向に飛び立つような集団心理を感じるんだよなぁ。 ま、別にさ、今の子供に限ったことじゃねーけどね。 僕等だって、そうだったじゃん? 子供ながらに、その場の空気、必死で読んでなかった? 僕なんか保育園の頃にゃ、大人の顔色バリバリ伺いながら、毎日生活していたもん。 例えば、親がエッチな話とか貧しい家計の話とか、食卓でコソコソしている時なんかさ、 こっちゃあ全部聞こえてんだけど、あえて聞こえてないふりしてさ、嫌な園児だね、ははは。 僕は教育者でも学者でもないので、難しいことは分かりませんし、何の裏付けもありませんが、 人間に限らず、そもそも「場の空気を読む」「察する」「察知する」という能力は、 生きていくために必要な本能として、多くの生き物に元来備わっているような気がします。 同じ雲を真下から見る。 ちなみに、僕は会社で、いち工事監督でありながら、「業務部長」という役職にも就かされています。 社員数30人に満たぬ小さな会社の業務部長という役職が、いったいどんな仕事をしているのかというと、 主に、従業員の便所のトイレットペーパーを補充したり、 オフィスの電球を取り替えたり、従業員が食べた弁当のゴミを片付けたり、 あとは、まあ、従業員の便所のトイレットペーパーを補充したりしています。 そうそう、便所のトイレットペーパーを補充する合間にやっている職務として、 各部署間の連絡・調整、業務改善の提案・促進、社員同士のいざこざの解決、他業者との交渉、取引先の接待役、なんてことも、たまにしています。 ようするに「調整役」です。人と人の間に入って、その場その場の空気を読み、取りまとめていくのが仕事。 でさ、今、たまたま、こんな役、調整役、してますけどね。 ひるがえって、僕という人間が昔から、そういった調整・交渉業務に適した人間だったらかというと、それはまったく別の話。 僕は高校生の時、校則違反を取り締まる教師や、それを掻い潜って眉毛を細く剃って息巻いている不良生徒達の、のどかな校内の空気が嫌で嫌で。 ある日、片っぽだけ眉毛を全部剃り上げて登校したことがあります。理由は一つ、ただもう、その場の空気を壊したい一心。ははは。 教師には「いやぁ~、間違えました」の一点張りでね。「間違えて片っぽ全部剃る訳ねーだろ!」つって怒鳴る教師を、 「先生、まさか、僕がカッコいいいと思ってやってると思います? 誰が見たってバカっすよ?」つって、煙に巻いて。 ま、そんな調子で、普段から、話してはいけない時に大声で話したり、笑ってはいけない場面でゲラゲラ笑ったり、 皆が校歌を歌っている集会で、僕だけまったく別の歌、「オバケなんかないさ」を大声で歌うので、 生活主任に全校生徒の前に引きずり出されて、殺されるんじゃないかってぐらいボッコボコにされたり。 それもこれも、だたその場の空気を壊したい一心。 当時、どうしてそんな衝動に駆られ続けたのかは、今でも上手く説明出来ない。 ただ、たまらなく何かにイライラしていたことは確かかなあ。 その頃、心とか頭の病院行ってたら、たぶん何かの病名ついたと思う。とほほ。 え~、このように、かつての僕は、この世のクズのような人間でしたが、 思えば、当時も決して空気が読めていなかった訳ではないのです。 読んだ上で「場の空気に乗るか?」または「場の空気を壊すか?」の二択のうち、後のほうを選択したというだけです。 大人になり、妻と結構してからは、とにかく妻に少しでも高い給料をパスする必要があったので、 昔と違って「空気に乗る」ほうを選択しただけです。それだけのことです。 「私は空気を読めない」と悩むなんて、ナンセンスです。 何故なら、「読めない」と言っている時点で、実はもう「読めている」からです。 あとは「空気に乗る」という技術を磨くだけです。 「空気に乗る」という技術に「センス」なんて必要ない。センスぅ?アホか。必要なのは「努力」のみ。 上手く乗れない人は、努力をサボっているか、努力の方向性が間違っているか、のどちらかです。 先の話じゃないけど、元来生き物には「その場を察知する本能」が備わっているので、 あとは「観察」して「訓練」して「経験」を積む。地味ぃ~に、これを続ければよいのです。 ガキの頃、友達や先生や恋人から「空気読め!このKYの申し子!」なんて散々言われ続けた僕ですが、 大人になって、場の空気を読み、調整・交渉する能力を評価され、出世しちゃいましたよ。何事も、なるようになります。 先ほど「センス」は必要ないと書きましたが、僕、「センス」っちゅうのとは別で、 「本能が磨かれやすい環境」みたいなものには、個人差があるんじゃないかなぁとは思っているのです。 沖縄にヤンバルクイナっているじゃん。飛ばない鳥、ヤンバルクイナ。 あれ、敵となる捕食者がなく、飛ばなくても地表に食べ物がたくさんあった為、飛ぶ必要が無いので、飛ばなくなったらしい。 「その場を察知する本能」についても同様で、その必要が無ければ、当然退化しちゃう訳で、 場の空気を読む必要のない人、人の顔色を伺う必要のない人、いわゆるお坊ちゃん・お嬢様タイプの人に、退化の傾向がちょいちょい見られたする。 (ま、そういう人にがぎって、場の空気を読まない代わりに、場の空気を作り出す独特のオーラがあったりするのだが・・・) 逆に、その生い立ちにおいて、非常に、異常に、「その場を察知する」必要があった人たちがいる。 あくまで例えですが、親がシングルだったり、親がいなかったり、家族が重い病気だったり、虐待やいじめを受けていたり、貧困だったり、等々、 そういった人の中から、気配りの出来る、思慮深い、調整や交渉に長けた人材が出てくることは、少なくない。 必然的に「その場を察知する本能」が研ぎ澄まされていったのだろうと思う。 (もちろん、なかには僕のような、ろくでもない人間もいます。たはは) さて、夏の保育園の改修工事の時、こんなことがありました。 毎週火曜日に行う定例会議には、建築屋2名、電気屋1名、水道屋の僕、保育園から園長先生が出席して、 今後の工程の打ち合わせや、それに伴う、園への要望、また園からの要望などの打ち合わせを行うのだけれど、 ある会議の席で、建築屋の若い監督が、園長先生に対し、無礼な失言をしてしまい、 また、その直後の謝罪も、部外者の僕が見ても、場違いな声量の、場違いな振舞いで。 まあ、会議の後、当然上司が若者を指導する訳ですけど、その第一声が、 「空気読め!」 ・・・だって。 ・・・・なーんか、あーあ、だよね。 ・・・言っちゃ悪りぃ~けど、残念な上司って感じぃ。 上司・指導者たるもの、口が裂けても「空気読め!」なんてポンコツな指導をしちゃダメですよ。 自分に「具体策」や「正解の映像」が浮かばない奴が、曖昧に漠然と言うんです、「空気読め!」なんてね。 「君ね、あの場合は、頭を斜め45度に下げて、相手と視線は合わせず、冷や汗を机に三滴垂らし、 普段よりやや低いやや小さい声で『誠に申し訳ありません』と言うべきじゃないかな?」と言えなきゃ上司失格ですよ。 同じ雲を、通り過ぎ様、海老ぞって見る。痛てて。あ、ちょっと宇宙見えた。 「空気読め!」 「空気読め!」 「空気読め!」 嫌な言葉だねぇ・・・。ああ嫌だ。 今の世の中、老若男女、猫も杓子も、こればっかり。 僕は、これまで人様に「空気読め!」なんて言ったことはない。 これからも絶対んなこと言わねー。 なんかね、そりゃそーだけど、それ言うかね?みたいな発言ってあるじゃん? 「所詮、世の中金でしょ!」 「ハリウッドスターだってうんこする!」 「親のセックスで自分は生まれた!」 「みんな、どーせいつか死ぬ!」 これと一緒。同じくくり。「空気読め!」ってね。 ま、確かに真実。でも嬉々として人様に言うことじゃない。まったく口にする奴の程度が知れる。と、思う。 僕はサラリーマンなので、場の空気を必死で読んで読んで読みまくって、今日まで頑張ってきました。 だからこそ言えることがあります。 世の中には、「それは言わない約束」ってことがあるのです。 空気を読むとか読まぬとか、昔は今よりもさほど表立って語られる事柄じゃなかった。と、思う。 「所詮、世の中金でしょ!」 「ハリウッドスターだってうんこする!」 「親のセックスで自分は生まれた!」 「みんな、どーせいつか死ぬ!」 「空気読め!」 今の世の中、そんなしょーもない事、我が物顔で言う輩が、溢れ返って、あらら、こぼれ落ちて・・・。 まあ、とどのつまり、空気なんてなあ、やたら長くて面倒くさぁ~いブログと一緒っす。 斜め読みで、飛ばし飛ばし、たぁ---っと読むのが一番っすよ。 ・・・ありゃ? いやいや、僕のブログはちゃんと読んでね。 にほんブログ村
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Q輔=天気雨男。本日も晴天のどしゃぶりなり。U子=ご飯をとても美味しそうに食べる人。
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