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「ふたりからひとり」 つばた英子 つばたしゅういち

2020-07-12 | 読書

テレビのドキュメンタリー番組になり、映画にもなった、愛知県に住む老齢のお二人の手作り生活。その聞き語りの本です。ちなみに私、どちらも見ました。本ではわからない人柄、物腰などなど、興味深かったです。

この前にも何冊か上梓しておられ、この本ではしゅういち氏が午睡のまま亡くなられた後の暮らしを取り上げています。

最近、ポツンと一軒家という番組をよく見るのですが、お金で買える贅沢ではなく、自然と向き合い、その恵みをもらう暮らし方に多くの人が魅力を感じているからではと思います。

とはいえ、元々自然豊かな場所ではなく、郊外のニュータウンの何もない一角に家を建て、木を植え、野菜を作り、それで料理や保存食を作ってきた暮らしの記録。

読んで心地いいのは何かと考えたら、お二人は因習にとらわれることなく、見栄も捨て、自分に必要なことをしてきたという潔さ。そこに共感できるのだと思った。

しゅういち氏は建築家で、建築事務所から住宅公団、広島大学教授、のちに評論家。この本では肩書は自由時間評論家。いいなあ、こういうの。自分で名乗ればいいんですもの。

英子氏は一人残されたけれど、毎日の手仕事に寂しがる暇もなく、充実した暮らしぶりがこの本ではうかがえる。料理、お菓子、保存食品の作り方もたくさん掲載されていて楽しい。

4年前の本ですが、今は英子氏も亡くなられたとか。

素晴らしいお宅と庭は娘さんが受け継がれたのでしょうか。

全体として、とても幸せ感にあふれた、癒しの効果抜群の本でした。

これも人さまのブログ拝読して読みました。

いつも真似ばかりでごめんなさい。


この本読んで、私も元気なうちにしたいこと全部しておこうと思った。

老人の日々はつるべ落とし、一日たりとも無駄にはできない。そう思った。