Amagiri's blog

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RC Fによって変わった「運転が楽しい」ということへの価値観

2019-06-28 16:20:32 | RC F

前回RC Fについて簡易的なインプレを書きましたが、見返すと少し書き足りなかったことがありますのでもう少し書いてみようと思います。

 

 

 

1.RC Fは今までの愛車と比較してどのように感じたか?

 

昨日も少し書きましたが、この車は私の愛車遍歴の中で色々な面で「規格外に凄い」と感じています。

しかし、扱いにくいか?と言われるとそれは否です。

 

例えば、「じゃじゃ馬」という意味では、実はIS350が一番だった気がします。

 

硬く締まった乗り心地で3.5リットルV6大排気量エンジンを積み、後輪が少し滑りやすい。

大部分は滑らかで上質な乗り心地でしたが、ちょっと深くアクセルを踏み込むと、まるで猛獣のような一面がありそれが今となっては楽しかった覚えがあります。

また大排気量エンジンを搭載しているのもあってフロントが重く、ハンドリングは重たく結構癖がありました。

私の乗っていた20系ISは最後まで純正でLSDなどは設定されませんでしたが、この車はLSDを入れるとかなり激変しそうです。

(ちなみにIS FはトルセンLSDが年次改良で設定されました。)

20系ISはエレガンスで美しいエクステリアとは実はけっこうじゃじゃ馬な面があるというギャップも魅力の1つだと今でも思っています。

 

このハンドリングの重さ、トラクションについて次のWRX S4に乗り替えたときに目から鱗が落ちるような衝撃を受けました。

ターボとは言え4気筒2リッター+AWDだとこんなに回頭性や路面のつかみ具合が違うんだなといった感じです。

 

そして次のじゃじゃ馬はWRX STI。

 

こちらはISとは異なり2リッターターボ+AWDという組み合わせもあり、ハンドリングの重さやトラクションについては凄かったですが、

何と言ってもエンジンが猛獣のようなドッカンターボ。

ある一定の回転数から一気に怒濤のようにわき上がってくるトルクをMTを駆使して操る、まさに猛獣使いになったような気分でした。

またハンドリングですが、ISのような重さは無く逆にかなり鋭かったです。

切ったら切っただけ曲がるのもありますが、切ったら切った以上に曲がるそういう癖も。

そういう所も含めてRC Fとは異なり「自分が車の動きにどう合わせるか」という苦労、そして楽しみがありました。

ちょっと運転すると汗だらだら、まるでマラソンを走ったような、そんな感じによくなっていた覚えがあります。

 

 

ではそれらと比較してRC Fはどうかという点ですが、言うなれば「上手に調教できる猛獣」。

 

最初に乗った第一印象として車全体から「硬い」、言い換えるならガッチリ感が半端ねぇ!という印象でした。

今までの車もヤワであると感じた事は皆無ですが、RC Fは次元が異なるガッチリ感です。

ハンドルにしても、アクセルにしてもちょっとやそっとでは動かない、気合いを入れて動かせよという雰囲気がエンジンを始動し、アクセルを踏んだ瞬間からビンビンと伝わってきました(笑)

ただその反面、今までの車にあったような癖を感じませんでした。

例えばアクセルを踏めばどこかに飛んでいきそう、もしくは頭が重い、もしくは思った以上に曲がるという感じは全く無く、最初からとにかく自分の走りたいように走ってくれるのに驚きました。

 

実は昨日ブログを書いていてふと思い出したのですが、雨のワインディングを走ってみてRC FはIS350より更に重たいエンジンを積んでいるのにも関わらず

運転していてハンドリング、もう少し言えば頭が重いと感じたことは皆無でした。

かといって軽いということもなく、月並みな表現ですが「ちょうどいい」、「意識させない」という言葉がぴったりです。

ワインディングを見て「こう走りたいな」と思えば、気がつくと自然にそのイメージを車がトレースしていた、

「あれ、いつの間に?」といった感じに。

おそらくTVDを含めた電子制御デバイスや素性の良さがそうさせているのでしょうが、今までこんな経験をしたことはありせんでした。

どちらかと言えばこう走りたいからこう車を操る、いやちょっと回しすぎかなという感じで微調整をしながら走っていました。

これはスポーツカーであるかどうかを問わず所有した車全てです。

 

勿論アクセルをほんのちょっと踏み込めば・・・良い音を響かせながら、もの凄い加速を楽しめます。

RC Fは単純な速さで言っても今までの愛車の中では断トツトップですが、それ以上に重要な事は私に「運転の楽しさ」について新しい価値観を私に教えてくれた事。

それは次項で書いてみたいと思います。

 

 

 

2.RC Fによって変わった「運転が楽しい」ということへの価値観

 

私は今まで運転の楽しさを感じる車とは、どちらかと言えば「刺激的な車」が運転の楽しさだと感じていました。

言い換えれば前項にも書いたようなちょっと癖のある車をどう乗りこなすか、そういう事です。

しかしRC Fに乗って思うことは、自分の意思にどれだけ車が忠実に動くか、乗っていて快適か、という点も運転の楽しさでありスポーツカーに求められる重要な要素であるんだなと痛感しました。

 

一例を挙げるとRC Fに乗るといつもなら30分ぐらいの運転が、まるで10分ぐらい、更には「あれ?もう着いたの?」と感じることが多々あります。

(勿論いつもの数倍ぶっ飛ばして運転していたという意味ではありません(爆)

なせこう思うのか自分なりに考えてみたのですが、おそらくこの車だと運転することが自分にとって自分の足で歩くようなより自然な事になっているからではと考えています。

「運転することが自然な事」・・・なかなか説明するのが難しい言葉ですが、早く言ってしまえば改めて機械を操っているという感覚ではなく、

先程も書いたとおりまるで自分の足で歩いているような、意識しなくても自分の意思がそのまま運転に直結しているのではという感覚です。

例えば「喉が渇いたから水が飲みたい」と思えば、自然と冷蔵庫まで歩きますが、その歩くということは特に意識することではありません。

それに近い感覚でしょうか。

ちなみにこれは単純に運転が楽ということではありません、むしろ逆。

単純に運転が楽な車というのも試乗したりしたことがありますが、こちらは単に運転操作が「楽なだけ」であって運転操作そのものは意識しないといけません。

なので逆に疲れてしまうことさえあります。

 

ちょっとややこしい事を書いてしまいましたが、纏めてしまえば道路を見てこれぐらいのスピードでこの辺を走りたいなと思えば、意識しなくても車がその通りに動いてくれるということです。

なので疲労感がとても少なく、乗っている時間が短く感じられるのだと思います。

確かにこれは刺激的なことではないのかもしれませんが、逆に言えばこちらの方が相当凄いのではと思います。

刺激的なセッティングにするのはむしろ簡単。

乱暴な事を言えばエンジンの特性をピーキーに変え、ハンドリングを過敏にし、サスペンションを硬くしてどこへぶっ飛んでいくか分からないような車にすればこれも十分「刺激的」な車でしょう。

言い換えれば味付けの濃いジャンクフードのような物。

 

しかしRC Fのように運転することが本当に自然な感覚、言い換えれば意識せず自分で歩いているような感覚にすることは相当難しいのは想像に難くないです。

味付けの濃いジャンクフードでは無く、いつ食べても飽きの来ない美味しさ、そしてちょっと体調が悪いときでも食べることができる味つけ、

そして見るだけでほっとするような料理。

これは単純にどちらが良いか悪いかというのではないでしょうが、一般的に後者の方が難しいのは間違いないでしょう。

 

RC FのHPで多々出てくる「意のままに走る歓び」、「よりダイレクトに、よりリニアに」、そしてキャッチフレーズでもある「いま、スポーツカーに乗る歓びを知る。」という意味が

まだなんとなくですが分かった気がします。

 

これはあくまで個人的意見ですが、ここから推測するとヒョウロンカの評判がイマイチという点も何となく理解できます(笑)

先程挙げたRC Fの長所は実際に所有し、そしてサーキットだけではなく色々な道を日常的に走らせてみないと分からない長所です。

ヒョウロンカはRC Fを所有して時間をかけて評価しているわけではありませんので、それではこの車のコンセプト、そして長所は理解しにくいのではと思います。

チョイ乗りならそれこそ悪い意味で「刺激的」な車の方がむしろ評価は高くなるのではと思います。

 

かくなる私もまだ所有して1ヶ月足らず、そしてまだサーキットも走った事がないので偉そうなことが言えるわけでもありませんが(笑)

ただ実際に所有してみてRC Fの魅力が所有する前以上に、そしてまた異なった角度から分かってきた気がします。

そして運転の楽しさの定義も気がつけば変わっていました。

 

 

最後に勿論RC Fはやはりサーキットが本道というのは言わずもがなです。

これから「LEXUS F ドライビングレッスン」のようなイベントにも参加して腕を磨いて更にRC Fへの愛着が沸いていけばいいなと思っています。

ただそれだけではなく日常のドライブから長距離ドライブまで色んなシチュエーションも楽しめる車であることは間違いなさそうです。



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