村雨庵 茶の湯日記

日々是茶の湯

七帖・紅葉賀

2019-10-12 19:37:25 | 源氏物語五里霧中
紅葉賀
(源氏18歳10月-19歳7月)

帝が上皇の長寿のお祝いを
紅葉賀と銘打って主催し、
源氏はこれに舞を舞う。
その舞姿は宮中でも試楽され、
藤壺を始め大宮人はその姿に賛嘆する。
翌年の春、藤壺が男子出産。
帝はみずからの子と信じて疑わず、
これを現東宮の次の東宮にすえたいと考える。
(ウイキペディア源氏物語あらすじヨリ)


紫兎先生のお稽古では
毎年ではないが
秋になると
この紅葉賀の軸が掛かる
横もので割と大きい
いわゆる古土佐の絵である
古土佐とは
土佐派の古い時代のもの

群青や緑青 朱など鮮やかな絵具にて
描かれた源氏物語の紅葉賀
紫兎先生はかざしの
お話しをなされる
画面左上には紅葉
右下には見事な枝振りの
松と幔幕か
中央に並んで二名の舞人が
左を向いて一歩足を進め
袖を振り舞っている

右手の舞人は横顔を見せ
紅葉のかざしを挿している
頭中将だ
左手の舞人は正面を向く光源氏
さすが絵のように美しい
髪に葉のない小枝が挿してある
その紅葉は今散ったのか
足元に何枚か落ちている

源氏物語でもとくに
この軸と共に好きな場面だ

紅葉賀は光源氏と頭中将が
舞楽左舞の青海波を舞う
楽人は四十名が垣根のように回りを囲む
衣裳は青色に染め千鳥を刺繍してある
大海原と千鳥
穏やかな治世がいつまでも続く象徴だ
紅葉のかざしを二人ともしていたが
光源氏の紅葉が散りかかり
白菊の一枝に代えたという
舞人のかざしは重要である
植物の生命力
神の依り代
つまり神に選ばれた人が舞う
光源氏の姿は
この世のものとは思えぬ美しさだと

台風が来た
体は不調
足は痛い
スマホには緊急防災速報が次々入る
地震もあった
心配 不安 落ち着かない
でも
じっと耐える
台風が通り過ぎるのを
じっと耐えて
飾ってある
ゴディバのチョコを
じっと眺める
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