テーマ:ラテン音楽(411)
カテゴリ:ラテン(ロック&ポップス)
大成功を収めたロマンセ集第1弾
ルイス・ミゲル(Luis Miguel)は、プエルトリコ生まれで、メキシコを舞台に活躍する男性シンガー。“メキシコの太陽(ソル・デ・メヒコ)”の異名をとる。12歳でデビューし、ポップ界で最も成功したラテンアメリカの歌手である。 1990年代に入る頃、ちょうど人気絶頂の時期にあった彼は、ボレロを題材にしたアルバムを企図した。アルマンド・マンサネロが共同プロデューサーとして迎えられ、1991年にハリウッドでレコーディングが行われた。そうして同年にリリースされたのが、本盤『ロマンセ(Romance)』だった。発売から2週間で70万枚を売り上げ、数多くの国でゴールド・ディスクを獲得。これまでの世界での総セールスは1千万枚に上り、“史上もっとも多く売れたスペイン語のアルバム作品”と言われる。 1950年代の作品を中心に、定番や有名なボレロ曲がずらりと並んでいる。ルイス・ミゲルと共同プロデュースを行なったアルマンド・マンサネーロのナンバー(5.と11.)も含まれている。圧巻はその歌唱力で、当時まだ20歳を少し過ぎたくらいの若き人気シンガーが年配者にも親しみのある曲を熱唱するというのは、文字通り老若男女に受け入れられるものだったのだろう。 リリース当時、筆者も繰り返し聴いたクチなので、どの曲も思い入れがあるのだけれど、いくつか注目すべきナンバーを挙げておきたい。まず、シングルとして発売された2.「忘れじの君(イノルビダブレ)」は、本盤中で最も古い1944年に作曲されたキューバの定番ボレロ曲。同じくシングル・カットされた11.「見知らぬあなた(ノ・セ・トゥ)」は逆に最も新しく、1986年に作られたマンサネロのナンバー。他にシングルになったものとしては、7.「遠く離れても(コンティーゴ・エン・ラ・ディスタンシア)」があり、これも1940年代(ただし本盤の裏ジャケでは1952年となっている)にキューバのセサル・ポルティージョ・デ・ラ・ルスが作曲したナンバーである。さらに、聴き逃がせないと思うのは、1.「もう何も(ノ・メ・プラティケス・マス)」という、メキシコ人作曲家のビセンテ・ガリード・カルデロンの1954年作のナンバー、それからマンサネロ作の5.「恋焦がれて(テ・エストラーニョ)」。これら2曲は、アイドル的人気を博していたルイス・ミゲルのシンガーとしての実力の圧巻ぶりが特に発揮されているように思う。 結局、この成功を受けて、ルイス・ミゲルは概ね3年おきに2001年まで合計4枚の“ロマンセ集”をリリースすることになった。『セグンド・ロマンセ』(1994年)、『ロマンセス』(1997年)、『ミス・ロマンセス』(2001年)が残る3枚だが、これらもいつか本ブログで取り上げてみたいと思っている。 [収録曲] 1. No me platiques más(もう何も) 2. Inolvidable(イノルヴィダブレ(忘れじの君)) 3. La puerta(閉ざされた扉) 4. La barca(小船) 5. Te extraño(恋焦がれて) 6. Usted(ウステ) 7. Contigo en la distancia(遠く離れても) 8. Mucho corazón (ムーチョ・コラソン(あふれる想い)) 9. La mentira(嘘) 10. Cuando vuelva a tu lado(君のもとへ) 11. No sé tú(見知らぬあなた) 12. Cómo(なぜ?) *( )内は日本盤による曲の邦題 1991年リリース。 【メール便送料無料】Luis Miguel / Romance (輸入盤CD) (ルイス・ミゲル) 以下のブログランキングに参加しています。お時間の許す方は、 “ぽち”応援よろしくお願いします。 ↓ ↓ ↓ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2023年01月05日 05時57分29秒
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