ぽつお番長の映画日記

映画ライター中村千晶(ぽつお)のショートコラム

ハーツ・ビート・ラウド たびだちのうた

2019-06-07 23:53:53 | は行

 

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彼女の歌、まだ心に響いてる。

 

「ハーツ・ビート・ラウド たびだちのうた 」75点★★★★

 

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ニューヨーク、ブルックリンの海辺の街で

レコードショップを営む父(ニック・オファーマン)。

 

元バンドマンの彼は妻に先立たれてから

幼い娘を男で一つで育ててきた。

 

その娘サム(カーシー・クレモンズ)はマジメな高校生に成長し、

どこかオトナになりきれない父に、少々げんなりしつつも

良好な関係を続けている。

 

ある夜、父に無理矢理誘われ、

音楽セッションをしたサムは、オリジナルの歌詞をつけながら

父との合作でいいメロディを生み出す。

 

「え?これ、けっこうイケてない?」

はしゃぐ父が翌朝、ネットに曲をアップすると

思わぬ反響があり--?!

 

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オトナになりきれない父と、しっかり者の娘コンビの物語。

プラス、トニ・コレットがいい感じで〆てくれて

想像以上に「いいじゃん!」マーク。

 

最初は、マジメに勉強する娘に

「あそぼーよ~」とちょっかいを出してくる父親に

「こいつ、正気か?!」と驚いたんですけどね(笑)

 

まあこの凸凹父娘コンビがいい具合。

 

思春期の娘に

「気になる相手がいるのか? どんな男? いや、女?」とか

ふっつーに聞ける父親って、ステキすぎるよ(笑)

元バンドマンという自由人気質と、ニューヨーク・ブルックリンという舞台の

場所柄もあるかもしれないけど

 

こんな親子になりたいなあと、父の立場でも、娘の立場でも思ってしまいました。

 

「子の自立」「親の子離れ」なども描きつつ、

娘は医者の道と、音楽の道、どちらの道を選ぶのか--?!の展開にドキドキ。

 

地に足ついた現実はある。

でも、どこかにドリームの予感が残るのがすごくいい!

 

それに、なんたって

音楽がいいんですわ!

 

オリジナルで作られた、親子のあの曲、ヘビロテしてます。

 

来週6/10発売の「AERA」で

「父を描く映画」特集記事を企画&執筆いたしました。

「ハート・ビーツ・ラウド」含め、いま「父」を描く良作が続々公開!

ということで

発売の折りには、ぜひご一読いただければと思います~

 

★6/7(金)からヒューマントラストシネマ渋谷、新宿シネマカリテほかで公開。

「ハーツ・ビート・ラウド たびだちのうた」公式サイト


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