ネコのミモロのJAPAN TRAVEL (Mimoro the cat:JAPAN TRAVEL)

「京都観光おもてなし大使」のライターとネコのミモロが、京都の情報や暮らし、グルメなどをご紹介。心和む雑誌のようなブログ

明治10年創業の「京都鰹節株式会社」。日本のダシ文化を担う工場見学へ

2022-01-27 | ものづくり

大好物の鰹節…日本の和食を支える要のひとつ。

ミモロは、京都のダシ卸メーカーの大手である「京都鰹節株式会社」の工場見学に出かけました。


創業明治10年の「京都鰹節株式会社」の発祥の地は、ミモロが毎月のように24日(節の日)に買い物に出かける中京区の姉小路通の「中京営業所」です。着実な歩みを進める会社の本社は、現在、南区の吉祥院にあります。

「この辺り、いろいろな製造工場があるんだよね~」と、観光客には馴染みのない地域ですが、京都で事業拡大した多くのお店や会社が、土地に限りのある京都中心部から大阪などへの流通の便利な南地域に製造工場を構えているのです。

「こんにちは~」と本社2階の受付へ、そこでアルコール消毒や検温をしっかり済ませます。


応接室でお目にかかったのは、この会社の志村社長。いつも優しい笑顔で迎えてくださいます。
「今日はようこそ~」「はい、大好きな鰹節工場ですから、楽しみに来ました~」と。


「京都鰹節株式会社」は、鰹節などのダシをはじめ、油、醤油などさまざまな食材を扱う食材の卸を主に行っています。そのため、一般的には、あまり名前が知られていないかもしれませんが、京都を中心に関西エリアの料理屋さんや飲食店など、多くのお店と長いお付き合いをしています。

観光客も馴染みの有名料理屋さんやうどん、そばの老舗などでも、ここのダシが納められているのです。
「あ、そこのお店、ミモロよく知ってます~すごくうどんの汁が美味しくて、全部飲んじゃいます。あのダシはここの材料使ってるんだ~」と、思わず目を輝かすミモロでした。

「では、工場に移動しましょう」と志村社長。本社から車で3分ほどの場所に工場はあります。


工場で待っていてくださったのは、工場長。「お世話になります~」とご挨拶して建物の中へ。


工場に一歩入ると、大好きな鰹節の香りがいっぱい。「う~たまらない~」と目を細めるミモロ。

「では、ここで着替えてください~」と、工場見学は白衣や帽子を付け、徹底的に異物混入予防対策が施されます。


ミモロは、サイズが合わないので、持参した白衣と帽子、靴カバーで対応。

「さすがミモロちゃん、万全ですね~いろいろな衣装もってるんだ~」とスタッフのみなさんを驚かせました。


まずは、「細菌検査室」を見学します。
 
製品の検査を担う部署には、経験を積んだスタッフの方が…。欧米へのダシの輸出もしているため、それぞれの国の厳しい食品基準をクリアする必要があり、常にさまざまな検査を行い、安心・安全な品を市場へと送ります。

「ここで検査してるから、安心なんだ~」とミモロ。

では、いよいよ工場へ…と、ここで「あの~大変残念なんですが、これから先は、ミモロちゃんは入れないんです…」と。

そう、ミモロは、ネコ(ぬいぐるみ)なので衛生上入ることができません。「う~残念だけど~」と、ここでしばらくお留守番。
ミモロに代わり、その気持ちになってお伝えします。

広い工場には、国内のさまざまな産地から、ダシのもとになる材料がここに届きます。

新鮮な魚を材料にするため、産地にある加工工場で、乾燥までの処理がなされます。

ダシといっても、鰹節だけなく、イワシ、アゴ、サバ、アジなど種類もさまざま。それぞれの特徴を活かし、ブレンドされて使用されることが多いもの。そのブレンドの仕方で、ダシの味わいに違いが生まれます。

でも、ここで大切なのは、工場に届けられるダシの材料選び…それを担うのは、原料仕入れ担当の方。

「全国の産地に出かけて、それぞれの品をチェックして回ります。去年よくても、今年の品がいいか…それは確認しないと~」いろいろなダシの材料で自らダシを取り、味わって品選びをなさるそう。
どういう原料を仕入れたかで、製品の良しあしが決まる責任重大なポジション。「あの~ダシの飲むと、何を使ってるかすぐにわかるんですか?」とミモロ。「はい、わかりますよ~」と。「すごい舌の持ち主なんだ~」と思う鰹節にはうるさいネコのミモロもビックリ。

また、工場内のお話に戻りましょう。
鰹節を削る機械は、以前、個人営業の鰹節屋さんで見学し、その仕組みを熟知したミモロ。
ここに並ぶ機械も、すべて原理は同じだそう。鰹節削りの刃が12個ほど付いた円盤を回転させ、薄く削ってゆきます。

「あ、鰹節~」と思わず声が…(ミモロになり切ってリポート)
削られた鰹節は、そのまま下に吸い込まれるように落ちてゆきます。「どこにいっちゃうんだろ?」
それは、下の階につながっていて、機械で計量され、袋詰めされます。

例えば、こんな感じに…(これは花ガツオではありませんが…)

つまり、できる限り人の手に触れないように製品は作られているのです。

できた製品は、箱詰めされ、それぞれの注文先に配送されます。


工場を見たミモロ…本社に戻り、会長さんにご挨拶。
「どうだった?」と会長さん。「うん、スタッフのみなさんのダシへの愛情を感じます」と。

「そう、機械化されても、やっていることは、昔ながらの方法…人の五感と経験が大切なんですよ」とのお話。
京都発のダシ…観光で訪れて「美味しい~!」と感じる料理には、ここの製品が使われているかも…。

おうち時間が増えた昨今…飲食店の需要は減ったものの、ダシの一般的な需要も増えているそう。
「おうちで簡単に美味しいダシが作れるのっていいよね~」とミモロ。

「そう、だしパックは、簡単で美味しいダシができると、一度使うとリピーターも多いんですよ。もっといろんな方にご利用いただきたいですね~」と。

オンラインショップでも購入できるだしパック「京の出会い」。ミモロも愛用する一品です。


見学を終えたミモロ。「やっぱり日本の美味しさの原点は、だしだよね~」

「日本のネコでよかった~」とつくづく思うミモロです。

*「京都鰹節株式会社」の詳しい情報はホームページで

<ブログを見たら 金魚鉢をクリックしてね 応援よろしく!ミモロより
人気ブログランキング

ミモロの通販ショップ「ミモロショップ」はこちら 

ミモロへのお問い合わせ・ご要望は、mimoro1888@gmail.comまで




コメント    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 京風だしが効いた美味しさ「... | トップ | 第56回「京の冬の旅」。非公... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ものづくり」カテゴリの最新記事