我々の年代、大体「拓郎派」「陽水派」「かぐや姫派」あるいは「矢沢派」などなど。
自分のキャラとかぶせた音楽志向があった。
今で言う「おし」ってところか。
純粋な「拓郎派」の自分はかぐや姫の音楽も好きだった。
でも、南こうせつが好きかと言うと、いまいち馴染めなかった。
ただ、キーが合うし、歌いやすいし、ギターもコピーしやすかったので高校の文化祭では結構歌わせてもらっていた。
「遠い街」「加茂の流れに」、、、結構気持ちよく歌った記憶がある。
初めてかぐや姫を見たのは朝のテレビ番組「ヤング720」だ。
司会は土井まさる。朝から若者向けの番組があった時代だ。
歌ったのはデビュー曲「酔いどれかぐや姫」だ。コミックバンドかと思ったのを覚えている。
高校生のころ、長岡厚生会館に「フォーク夏の陣」と言うコンサートを聴きに行った。
初めて生で聞くコンサートだった。
出演は「南こうせつとかぐや姫」「海援隊」沖縄フォーク村から「佐渡山豊」、、あとは覚えていない。
飛び跳ねて大げさに歌う武田鉄矢はよく覚えている。
その話を数年前県士会の役員会で飲んでた時にしたら、なんと「その会場に俺もいた」という人が2人いた。
つまり、我々の年代はフォークソングがポピュラーだったのだ。

さて、会場は超満員。かなり前からチケット買っておいたのにずいぶん後ろの席だった。
客の99.8%くらいは高齢者のようだ。
場違いな孫クラスの若者が見える範囲では3人いただけ。

編成はギターとボーカルの南こうせつを中心にピアノ兼アコーデオン。
ギター兼バイオリン。ベースの4人編成。
それぞれ息の合ったコーラスを入れる。
懐かしいかぐや姫時代の曲も聴けてうれしかった。
曲の間に必ず語りの入る昔のフォークソングスタイル。
76歳とは思えないほどまだしっかり歌えていて、さすが。

相変わらずの頑張りすぎる歌い方と無理やり乗せる盛り上げ方はやはりなじめない。
でも最後に「おもかげ色の空」の大合唱で会場は総立ち。
馴染めないけど大満足。
我々超古いフォークファンには「神田川」の大ヒットで俗っぽくなったかぐや姫はいまいちなのだ。
代表曲はやっぱり「あの人の手紙」だろう。
今また反戦歌が必要な時代だ。