あめつちの詩

「あめつち」に響く歌声の持ち主「にいや」こと「新屋まり」が奮闘の日々を綴る。

一家総出の田植

2022-05-09 | 田舎暮らし

世の中の「ゴールデンなウイーク」

に対して私の場合は

そうでもなかった。

三連休の内の1日が

フラワーフェスティバル出演で

バタバタと終わった。

前日は朝から深夜まで

練習と準備で、

翌日は疲れで使い物にならず

という風だった。

そして週末は

わが家の一大イベント

田植えデーだった。

ピカピカの青空の下で

何時間も紫外線に晒された

私の顔面はトーンが

2段階黒くなった。

それでも1日で済ませられた。

過去最高の速さだ。

この家の長男が仕切っている。

父の代は機械が古くて

不具合もあり時間が掛かった。

苗は自家製で母が仕切っていた。

私も手伝ったものだが

苗箱に土を入れて種を撒き

電熱器を組み立ててそこに入れて、

苗が伸びたらビニールハウスに

並べる。

ビニールハウスの骨組に

ビニールを張り巡らせるのも

相当大変だった。

朝晩は寒いので石油スト―プを

炊いていた。

その番は母だった。

灯油をケチる母らしく

一番冷え込みそうな午前4時に

消して眠気を我慢して

午後10時につけるということを

20年以上続けたのじゃ

なかろうか?

苗に水撒きが必要だったし、

気温に合わせてビニールを

開けたり閉めたり。

日中出かけているうちに

気温がドンドン上がり

苗が焼けてしまうこともあった。

自家製の苗は何しろ世話が

焼けた。

母の苦労が半端なかった。

農繁期にはメニエールになる

くらい心痛のタネだった。

苗を買おうと提案したのは私だ。

費用は少し掛かるが

手間暇と母の精神的な圧は

なくなった。

その上、田植え機が新しくなった。

どんどんドコドコはかどる。

植え後の水の管理も

母の仕事だった。

が、最新の機械で水量も水温も

分かるし水を入れるも止めるも

自宅に居ながらスマホでできる。

この最新機器の広告がなぜか

私のSNSに出て来る。

「農家の長女」にヒットしている

のでしょうか?

昨今の田植えは少人数でできる。

あぜ道でビールを飲みながらでも

可能。

「ピクニックじゃないんで」と

この家のアルジは言うけれど

「え?違うの?」と思ってしまふ。

とはいえ私など始める前から

弱点の股関節が痛んでいたし

全身がもう疲れていた。

だれもかれもどこかしらが

痛むというありさま。

「それぞれできるところを

持ち寄って」と妹が言う。

腰痛のない人、

運転できる人、

ランチを用意できる人など、

各人が分担でチーム戦よね。

義弟が手伝いに来てくれて

助かった。

母がかつて拘った「薬」は

苗箱1枚につき50グラムだ

と弟が言う。

これまでは母の指令だった。

弟は計量器できっちりしろ

とのことで測ってみたら

母がいかに大雑把ったかが

よ~く分かった。

その薬を苗に撒いていくだけ

の作業が股関節に影響して

思いの外辛かった。

2日目の午前中まで掛る予定

だったが午後7時前に終わった。

この夜のビールはおいしかった。

滞りなくゴールデンなウイークが

終了した。

 

 

 

 


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