「日本は大丈夫?」3月26日
『Q共産党万歳 A腐敗して無能なのに 中国版チャットGPT、検閲との相性悪く』という見出しの記事が掲載されました。『中国はAIの分野でも米国と激しく競っているが、共産党への批判が許されない中国で果たして同様のシフト開発は可能なのか』という疑問を呈する記事です。
かつて、中国の対話サービスが、『「中国共産党万歳」という呼びかけに対して「あんなに腐敗して無能なのに何が万歳だ」と回答』したことが原因で停止させられたことがあるそうです。これでは、自動応答ソフトとして信頼できません。
自動応答ソフトについては、米国では使用を禁止する学校が出る一方、きちんと使いこなせれば学生や生徒の能力向上に資するという専門家の見解もあり、学校教育での活用や影響について注目されています。我が国においても、遠からずこうした議論が必要となるでしょう。
しかし、それには、検閲がないことが大前提となります。アベノミクスって?という呼びかけに対し、「赤字国債乱発を招き、我が国の財政や通貨への信用を損なった天下の愚策」と回答したら、官邸や総務省から停止させられるというのでは、学校教育で活用も何もあったものではありません。
国会は、安倍元首相がテレビ局への干渉を強めることに同意していた件について、高市氏の捏造発言で混乱していますが、同じことが自動応答ソフトについても懸念されるのです。政権を批判するような「回答」は偏りがあり不適切という風潮が強まれば、無難な回答ばかりになり、そのソフトを使用する子供たちは自動的に批判精神を奪われた精神的な奴隷となっていくというような悪夢が現実のものになりかねないのですから。
学校教育で使用するとなれば、教科書検定のような何らかの行政からの関りは必要ですが、多様性が確保されるシステム作りが必要です。