シャツの胸のポケットに運転用眼鏡を入れたままで、外出を思い止まって、ほんのしばらくのつもりで裏へ回って、蕗の畑の草取りをした。
蕗の畑は広い。草を抜いて抜いて抜いて、蕗が育ちやすいようにして、精を出している内に、その運転用眼鏡を紛失してしまった。気がついて探し回ったが見つからない。
胸のポケットからならすぐにずり落ちてしまうことくらい百も承知していたはずなのに。ズボンのポケットに移しておけば紛失は避けられたのに。それを怠った。横着者をした。
これがないと運転が出来ないのだ。運転免許切り替えの時に、条件がついた。裸眼では視力検査がパスできなかったのだ。眼鏡を掛けて運転するという条件付きで免許が下りたのだ。
抜いた草を捨てる草の山に眼鏡が落下した可能性が高い。草の山は1~1・5mほどの高さになっている。朝、この草の山を崩してみよう。眼鏡が出て来るかも知れない。大変な労力である。