麒麟琳記〜敏腕Pの日々のつぶやき改題

麒麟琳記〜敏腕Pの日々のつぶやき改題

還暦手前の身の回りのこまごま。
スポーツや映画演劇など。

巨樹

2025年03月30日 | 身辺雑記

 

吉祥寺に2013年まであった前進座劇場。

劇団は存続していて、

いまなお吉祥寺を拠点に活動中だ。

 

劇場の吉祥寺駅寄りの隣が

コミュニティセンターで、

逆側には救急病院。劇場跡地には、

老朽化したその病院が建つと聞いた。

 

その病院自体が建築費高騰などから

建替を断念し、昨年9月からは休診中と

すっかり足を運ばなくなって知らず、

数週前のネットニュースで読んだ。

 

品川にある社会医療法人が

事業継承するという記事。

グループの出発は下関の19床の医院。

今は7法人からなる「カマチグループ」で、

山口、福岡、佐賀、栃木、千葉、埼玉、

東京、神奈川に27の医療施設と

大学・専門学校等8校などを運営。

 

その中の「社会医療法人社団・

東京巨樹の会」が譲渡を受ける。

興味が湧いてHPを拝見すると、

グループとしては

2010年の武雄市民病院を皮切りに

事業継承の実績も豊富なようだ。

 

小4から病院と縁遠くなり、

それが加齢と不摂生で昨年から

むしろお世話になる側に転じた。

通うたび盛況ぶりに驚きながら

(総合病院、眼科ともいつも混雑)

その裏側では大変な苦労がある

・・・一台一台の機械は

目の飛び出す高価だろうし、

スタッフも沢山抱え人件費も

相当だろうなぁ・・・と

待合室で思ったり思わなかったり。

それはそうと。

「巨樹」は一目で意味は判るが、

音の耳障りがあまり良くないと

思うのは私だけだろうか?

 

拗音の連続が、たぶん私には違和。

しかもニ音なので不安定に感じる。

たいじゅ(大樹、太樹、泰樹)の方が

どっしりする。

勿論、あまりに平凡にはすぎるが。

 

武蔵野市民をはじめ近隣住民の

医療さえしっかりしていただければ

何の問題もないのであって、

名称に異論もない。単なる感想。

 

劇場閉館から話が始まったが、

3月も月末。そして来月末には

演劇界の巨樹・・・

六本木の俳優座劇場が幕引きだ。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

千葉ポートアリーナ

2025年03月29日 | スポーツ

中野区と新宿区の区境に居た。

それは某日夕刻。

目指すは千葉市中央区。

 

新井薬師前駅が近く、検索したら

以下のルートが示された

西武新宿線で高田馬場駅へ。

地下鉄東西線に乗り換えると

JRに乗り入れ一気に津田沼駅迄。

そこからは総武線快速で2駅。

約1時間半で千葉駅着。

 

 

最終目的地は千葉ポートアリーナ。

バスケットボールB2リーグの会場。

千葉駅から徒歩10分強

 

東地区首位を走るアルティーリ千葉と

西で2位につける鹿児島レブナイズ

19時ティップオフの第28節。

 

実は、球技観戦好きの筆者ながら

普段余り見ないバスケなのだが、

今季はこれで生観戦4試合目になる!

 

有明と横浜ではB3のリーグ戦を、

代々木では18歳以下のゲームを観て、

今回初めてのB2となった。

 

A千葉は、来年からスタートする

国内最高峰リーグ「Bプレミア」に

第2次審査でライセンスクリアした

B2の中でも優良クラブだと、

あとで調べて分かったのだが……。

 

 

まずは肝心の試合

千葉はスタートダッシュに成功!

かたや鹿児島もじわじわ迫って、

42対40の僅差で前半を折り返した。

第3クォーター序盤には鹿児島が逆転し、

スタンドがざわついたが、

コート上の千葉は慌てることなく

再び優勢に転じて、69対53。

残すは最終の10分となる。

 

4Q、鹿児島が完全に息切れ。

差が開いていく。

流れを変えたいレブナイズの

タイムアウト明けには

スタンドの千葉ブースターから

自然発生のコールとクラップが湧き、

会場全体で白いユニフォームを圧倒

97対70でブザーが鳴った。

 

 

「プレミア」切符を得るのに

苦労した、或いは得られなかった

B1クラブもあった中、

前述の通り早々に掌中にしたA千葉。

 

船橋をホームに置く千葉ジェッツは

バスケに明るくなくとも知っているが、

千葉市を本拠地とするアルティーリを

知らない方が多いのではないか。

しかし

この日は平日夜にも関わらず

5000人超のブースターが集まった。

 

来季はジェッツはじめ強豪たちと

勝負することになる。

 

おまけ。

新宿から来たのに、何故か新宿に

駅からアリーナへの徒歩ルートに

新宿緑道というのがあり、公園もあった。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

さやか

2025年03月28日 | スポーツ

さやかといえば・・・

M-1グランプリ2022準優勝の

「さや香」が一番に連想される?

 

実力派女優の「山口紗弥加」だよ

という人を個人的には支持したい。

本当に良い役者さん。

 

平仮名ならば「磯山さやか」だ

というのも大変に正しい。

筆者と同じく燕党。

いばらき大使でもあり、何より本名!

 

けれども今日は佐藤早也伽

世界陸上のマラソン代表に決まった

長距離ランナーについて。

 

さる3月9日に開催された

名古屋ウィメンズマラソンは

「世陸」選考会最終レースだった。

優勝のチェプキルイ(ケニア)に次ぐ

2位でバンテリンドームに還ってきた

早也伽は世界選手権参加標準タイムを

鮮やかに突破

2時間20分59秒は日本歴代9位の時計。

 

陸連から正式に代表が発表されたは

25日になる。

 

我等が鉄紺・東洋のエースとして

大学時代に活躍し、積水化学へ。

新谷仁美ら強者揃いのチームで

さらに力をつけるも、パリ五輪は逃した。

 

大阪国際女子の35km以降の失速。

個人的には、その前のレースなども勘案して

「走ることは辞めないだろうが、

第一線からは退くのか?」と思った。

 

しかし

1秒を削り出す粘りの鉄紺魂は

おのこだけにあらず!

 

上述の名古屋ウィメンズ30km、

ペースメーカーが外れ、

チェプキルイら海外勢が加速すると、

ライバル加世田梨花が遅れる中、

早也伽は食らいついた。

 

いったん離れるも上りでギアチェンジ。

2位のチュンバ(バーレーン)を

35kmで捉えて並走となる。

「一番きつかったところ」とレース後。

 

いつもの泣き顔で走る早也伽の

決して力強くはないフォームが映る。

 

世界陸上に向けたきついトレーニングで

失速はなく、チュンバを振り切ると

22年ベルリンの自己ベストを

2年半ぶりに1分以上更新してゴールし、

本当に涙した。

 

 

今年9月13日に開幕の世界陸上選手権。

大会2日目8時スタートの女子マラソン。

他の代表は安藤友香(しまむら)と

小林香菜(大塚製薬)。

 

安藤はJMCシリーズ優勝。

大阪国際女子マラソン2位の小林は

大学時代、競技部ではなくサークル

「ホノルルマラソン完走会」で走った

シンデレラガールだ。

 

国立競技場スタートで神保町からは

秋葉原、日本橋、銀座など巡る周回。

神保町から再び国立のゴールへ。

ちなみに男子は翌日開催。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

雪と桜と吉井勇と

2025年03月27日 | 鑑賞

西から北上するのが桜前線

だったけれど、

最近はイレギュラーも多く、

今年は東京が一番に開花した。

ついこないだ雪が降ったのになぁ。

 

昨日、宮崎の西都市では30度。

もぉ訳がわかりませぬ。

 

 

雨男だの晴れ女だの、

科学的にはありえないらしいが

自らそう名乗る人に時たま出くわし、

また気のせいか、彼ら彼女らは

少し自慢気にも感じられる。

 

さておいて。

「遊戯空間」はそれの流れで語ると

〈雪劇団〉といえるのか?

 

『狂人よ、何処へ

~俳諧亭句楽ノ生ト死~』

作/吉井勇

構成・演出/篠本賢一

於/上野ストアハウス

その初日の朝、2025年3月19日

東京は季節はずれの雪。

 

2018年1月、浅草の木馬亭での

『全段通しリーディング

仮名手本忠臣蔵』六演目。

その千秋楽にも雪。

開演前は何でもなかったのに

幕が開いてから降り始めた雪が

終演の頃には積もりにつもって、

下町を真っ白に染めた・・・

 

ご存知の方も多いだろう

『忠臣蔵』といえば仇討ちは雪の中。

 

ただ『仮名手本〜』は幕府の禁制から

時代や名前を変えた作品なので、

大石内蔵助を先頭に仇首とともに

泉岳寺に向かう場面等はないのだが

 

 

その印象のせいだろう!

〈雪劇団〉と書いたのは。

 

水曜日の雪は午前のうちにはあがり、

夜劇場に向かう頃、道は乾いてさえいた。

 

さて、雪のあとの道と異なり

ブログの道筋は覚束ない。

遊戯空間の最新作の話だ。

 

大正・昭和の歌人で、松井須磨子の

『ゴンドラの唄』の作詞者でもある

吉井勇が、落語家・俳諧亭句楽を描いた

9本の戯曲、『句楽の日記』など小説を

構成し、2幕の舞台にしたのが

『狂人よ、何処へ

~俳諧亭句楽ノ生ト死~』だ。

 

数行前に〈雪劇団〉と述したが、

詳細にいえば今は劇団ではない。

プロデュース団体だ。

とはいえ今回も、おなじみの役者衆に

新たな顔ぶれを加えて、

劇団的なまとまりを魅せてくれた。

 

シアターコクーン『アンサンブルデイズ』、

文学座『リセット』、東京演劇アンサンブル

『白い輪、あるいは祈り』といった

同時期の、かつ歴史ある団体の芝居を抑え、

「こりっち」週間口コミランキングで

堂々1位に立つなど、好評裡のうちに

23日に終幕。

 

もっと早く筆を取りたかったのだが。

 

主宰篠本賢一は早くも、

代表を務めるもうひとつの劇団

「うつり座」公演を5月に!

足を止めずに……。

そちらは早々に感想が書きたい

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

センバツ2025/先攻

2025年03月26日 | スポーツ

小学校3年の担任だった橘川先生

(持ち上がりの筈の4年時に転任)、

父が著名な映像監督で

高校の同じ学年にいた実相寺

(のちに彼女自身もテレビで

映画コメンテイター等で活躍)。

 

キッカワ、ジッソウジなど

つまる音の入る苗字はなくはない。

堀田、服部、別府など。

 

 

今年の春の選抜大会の敦賀気比

背番号10五十子李壱

(いがっこりいち)には

それでも驚いた

 

苗字サイトには「いらご、いそこ、

いかご、いらこ、いそご、いがご」と

促音ではない読みもあるようだが……。

 

開会式直後の第一試合に二松学舎、

続く第二試合に花巻東が登場したのも

吃驚仰天!

 

その夜

東京ドームではカブスvsドジャース。

鈴木誠也、大谷翔平の高校が揃い踏み、

かつ先輩に勝利をプレゼント。

約3800ある野球部から32校が選ばれる

それだけでも難しい中、

同じ日に試合が組まれる確率って?

……7の段の掛算すら怪しい僕には計算不能。

 

さて、『ドカベン』『野球狂の詩』等の

漫画家・故水島新司氏の〈予言〉は

数あまたあると言われている。

 

一例を挙げれば、高校最速を

球道くんこと青田高校(千葉)

中西球道がドカベン山田太郎に

投じた163km。

水島マンガのオールスターが集う

『大甲子園』で描かれた

ドカベン最後の夏の甲子園、

その準決勝にて。

プロですら160は難しかった時代。

 

それが2019年現実に!

大船渡高校の佐々木朗希によって。

(余談ながら筆者の誕生日4月6日)

 

時は流れ、2025年。

『ドカベン』に登場した千葉の高校

クリーンハイスクールよろしく、

このセンバツには沖縄から

エナジックスポーツなる片仮名校が

九州大会準優勝の好成績を引っさげ、

甲子園に乗り込んできた。

 

クリーンハイスクールといえば

背負い投げ投法の影丸隼人と

主砲のフォアマンが二枚看板。

エナジックには、フォアマンならぬ

イーマン琉海が切込隊長として、

1番セカンドに座っている。

 

ノーサイン野球が2回戦で挑むは

春1回夏3回てっぺんを獲った

智弁和歌山(2年ぶり16回目)

 

イーマンは5打数4安打と気を吐くも

4対9で、惜しくも敗れた。

 

センバツは昨日、8強が出揃った。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

むだでも

2025年03月25日 | 身辺雑記

 

昨日、「♪私のお気に入り♫」を

脳内で再生しながら向かったのは

豊島区役所9階。

 

傍聴したのは「議会運営委員会」。

午前10時からの正副幹事長会は不可。

それを受けた委員会が午前11時から。

 

受付で申請する際に、職員からは

「本会議の確認なのですぐに終わります」

と丁寧なもの言いながらも言外に

見てどうすんのって空気を強く感じつつ、

待つこと10分ほど。

控室などないので廊下の椅子にて。

 

 

はい、まさに分殺

区議会議員が揃う中、担当官が一人で

26日の本会議の議事次第を棒読みし、

意義なしの確認で閉会となった。

 

実は想定内。

地方議会を丁寧に取材し書かれた

内藤裕子の戯曲『紙ノ旗』を、

東京芸術座と文化座の公演で観ていて、

似たような場面があったから。

 

『紙ノ旗』は、市会議員とともに

「センセイ達」に翻弄される

公務員も鮮やかに活写していたが、

この日、ドアの外で耳をそばだてて

良きタイミングで「どうぞ」と

ウィスパーで「物好きなおっさん」を

会議室に案内する豊島区職員は

内藤作品で見た人物と見事に重なった。

 

本会議が傍聴できたら良かったのだが、

こちらにも予定があり

 

 

あたまの写真は、屋上庭園「豊島の森」からの

残念ながら曇天の景色。

議会場はじめ関連の部屋の集まる9階の

ひとつ上階から出ると、回廊になっていて

下へと続く「森」には交流都市の樹々、

荒川水系の生物など。

 

 

なんの写真か分からないだろうけれど

水槽になっていて、休憩している人物が

写り込んで、肝心の魚が判らん。

議会運営委員会と名称は立派ながら、

意味があるとは思えない、いわば儀式。

ぶっちゃけ無意味にも思えたけれど、

それを知る意味のある5分弱。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

どれでも

2025年03月24日 | 身辺雑記

どれでも3個で300円。

1個だと120円のものをお得に!

なんてのをスーパーで見かけた時。

 

例えばそれが、アップル、

オレンジ、グレープ、バナナ、

ストロベリーの味の何か。

私は三つ違うのを選びがちだが、

大好きなテイストのみ手にする派も

きっといるだろう。

確かに好物を安く沢山は嬉しい

 

「選びがち」なだけで、選択肢が

コーヒーならばブラックの一択で

微糖だのナンチャラオレとかには

目もくれないって場合もある。

 

好きなものを最初に食べるか、

最後まで残すかにも似ている

ジャッジメント。

ほぼ残す派だが、先の時もある。

 

前段は多くの選択肢を例にしたが、

こないだ、とある量販店に

パンツを買いに行った時、

3枚だと400円也ってのがあって。

物価高だから皆の手も伸びる。

かつМはやはり売れ筋で残り僅か

(SやLはふんだんにあった)

 

グレーが1枚、紺と赤が2枚ずつ、

その赤は単色ではなく、

黒と赤の濃淡のパッチワーク的な

派手なものだった。

 

普段なら絶対買わないが、

紺2枚という選択が損というか、

つまらないなぁと思い、

3種を1枚ずつ手に取ったのだった。

 

レジの列で待ちながら、

まだ逡巡しつつ、同時に思う。

選挙でも〈これ〉って決め手なく

迷いながら投票する時があるなぁと。

特に小さい選挙だと尚更、

立候補者の情報とぼしく。

パンツと清き一票を一緒にするのは

どーかと思ったが

思ったあとに、ふと閃いた。

 

 

そうだ議会に行こう!

と。

その考えのバックには勿論、 

『サウンド・オブ・ミュージック』

劇中歌の「私のお気に入り(邦題)」

が流れている。筆者脳内で。

JR東海「京都キャンペーン」の

コマーシャルに使われている、あれ。

 

善は急げだ。

暮らしている街のホームページを開く。

あっちの都合とこっちの予定が

うまいこと噛み合わずに日が過ぎた。

が、今日とうとうついに!

 

いざ、仁和寺ならぬ豊島区議会へ

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

白い輪、或いは・・・

2025年03月23日 | 鑑賞

ミラクルな逆転劇で勝ち上がる、

或いは、圧倒的な怪物がいる。

そんなチームに注目は集まりやすい。

けれど、個々が与えられた仕事を

的確にこなす集団は

話題性は別にして〈強い〉!

 

古豪に多い特長とも言えるが、

創立70周年の老舗劇団

「東京演劇アンサンブル」も

まさにそんな〈塊〉といえる。

 

 

70周年記念公演第3弾

『白い輪、あるいは祈り』は、

この劇団の出自でもある劇団俳優座の

先人たちがつくった劇場で19日に開幕

 

俳優座養成所3期生が集まって

1954年に結成され、

発足時「三期会」と称した

東京演劇アンサンブル(以下TEE)。

 

そのTEEが節目の年に招いたのは

鄭義信(チョン・ウィシン)。

新宿梁山泊から世に出た彼もまた

辿れば俳優座に連なる。

 

彼が最初にいた「黒テント」は

俳優座養成所第14期生の佐藤信らが

立ち上げたアングラ劇団だ。

 

そしてまた、TEEといえばブレヒト。

「異化効果」などの演劇理論を生んだ

ドイツの演劇人の作品にこだわり

上演してきた彼らが、

ブレヒトの代表作のひとつ

『コーカサスの白墨の輪』をもとに

鄭流にアレンジし演出するのが

『白い輪、あるいは祈り』。

 

2015年韓国国立劇場の依頼により

上演された韓国唱劇『白墨の輪』を

下敷きに今回再構成され、日本初演。

 

 

さて、チームが前年度優勝だろうと

初出場だろうと、

エースは居てムードメーカーが居る。

 

TEEも脈々と看板俳優を輩出してき、

今は永野愛理(ながのえり)と

雨宮大夢(あめみやひろむ)の

2011年に入団した同期二人が

主演を張ることが多い。

領主の子を育てる女中グルシェと

その許嫁のシモンが今回の役どころ。

 

サッカーでは危機の芽を積む守備や

ハードワークをこなすボランチが

玄人筋には評価が高いが、

演劇においてもコメディリリーフ等

脇に徹して楽しませる役者がいる。

『白い輪〜』では三木元太がその責に。

舞台監督など裏方でも劇団を支える

中堅が役者としても一皮むけた。

 

ブレヒト『〜白墨の輪』といえば、

座長クラスが担う裁判官アツダクに

洪美玉(ほんみお)。

タカラヅカのトップよろしく

艶やかに凛々しく演ってのけた!

 

一方で、入団間もない福井奏美が

育ての親グルシェと対立する

産みの親にして領主夫人ナテラを

好演……とこの調子で書くと、

出演者全員に触れてしまいそうだ。

 

最初に書いたように与えられた役割を

個々が全うした〈塊〉の結晶が

何より一等素晴らしかった。

 

その公演も明けて今日23日が千秋楽。

そして、会場の俳優座劇場閉館も

いよいよ来月末に迫った。

 

挿し込んだ2枚の写真は

コーカサス地方のイメージ画像。

 

追記

俳優座劇場は閉館するが、

株式会社俳優座劇場は存続し、

〈俳優座劇場プロデュース〉を冠した

演劇作品の製作も続く予定。

尚、別法人の劇団俳優座も勿論健在。

〈創立80周年記念〉の15公演も

いよいよ5公演6作品を残すのみ。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

葦笛の踊り

2025年03月21日 | 身辺雑記

白い犬が出てくる某通信会社の

コマーシャルに使われている曲は

チャイコフスキーの〈葦笛の踊り〉。

 

ストレートプレイは軽く1000本以上

これまでに観てきているけれど、

バレエは恥ずかしながら片手で足りる。

だから『くるみ割り人形』第2幕の

クララが訪れるお菓子の国

(もしくは人形の国)で

登場の曲として作られたことを、

つい最近知った。

 

⋯⋯というか

知人のフルート奏者が

曲名を当たり前に口にした際に、

私が「えっ」という顔をして、

すると彼女も「あ、そうだよね」

って目をしたあと笑顔で

「ソフトバンクの〜」と

慣れた口調で説明してくれた。

で。そーゆークラシック曲、

つまりメロディは知っているが

曲名を知らない作品がたんとある。

 

例えばドレッシングや銀行カード

などなどで使われているのは

ビゼーによるオペラ『カルメン』

⋯⋯まではわりと判るのだけれど、

アリア〈ハバネラ〉、

あるいは〈恋は野の鳥〉という

題名までは出てこない

 

さて、さらりと「葦笛」と書いたが、

葦の葉を丸く巻いて作った笛。

よしぶえとも。

具体的にはどんなんかな〜とポチ

各地それぞれ、様々な葦笛があるよう。

 

というか〈葦笛の踊り〉というタイトルは

英語版の「Dance of Reed pipe」からで、

母国ロシアでは「Танец пастушков」。

訳すと、羊飼いたちの踊り!

 

まぁこの手のパターンはありがちで、

フランスでは「Danse des mirlitons」

(ミルリトンの踊り)だという。

ミルリトンというのは・・・

①アーモンドクリームのタルト、

②カズーという笛、③騎兵の帽子

一応〈笛〉ではあるのだなぁ

 

おまけでくるみ割り人形を添えます。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ユスターシュ

2025年03月20日 | 鑑賞

Jean Eustache(ジャン・ユスターシュ)

1938年11月30日〜1981年11月5日。

フランスの映画監督・脚本家・編集技師。

 

もとから映画に詳しくないこともあり、

まるで知らなかったシネアスト。

(シネアスト=映画人/仏語)

 

観たのは『ぼくの小さな恋人たち』

『ママと娼婦』。

後者は3時間40分の長尺でした。

彼の長編劇映画第一作でもある

『ママ〜』はカンヌ国際映画祭

審査員特別賞を受賞。

 

2編ともフェードアウト多用。

あとから調べて判ったのだけれど、

劇映画と記録映画の境界を考察する

映画理論に立脚している人で、

確かに懐かしさが底辺にあり、

そこに新しさ・・・と言っても、

1973、74年の作品という点を

踏まえた新しさ・・・が建っている。

一言でいえば攻めた映画!

 

なので反時代的な作風とも言え、

カンヌの客席からはブーイングが。

それも当時なら充分に頷ける。

 

前調べがなくとも「自身の投影」が

強いよな〜とわかる作品は、

また言いようのない「陰」を

じわりと感じさせる映画なのだけれど、

43歳の誕生日の数週間前、

ユスターシュは自室でピストル自殺。

 

何があったのかしら。

 

 

創り手のことは置いて。

噛み応えがあり、観終えて腹に溜まった。

いまどきは負担なく楽しめるものが多く

(それを否定はしないけれど)、対して

顎は多少疲れるし、肉汁には苦味もある

のだけれど、それが心地よい。

 

時間ができて、芝居は昼なら14時、

夜なら19時前後の開演だから、

それにハマらない場合、映画でも

とロードショーを見渡して……

結局ミニシアター系に足が向く。

 

特に最近は早稲田松竹が多い。

周波数が合っているようだ。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする