多摩川サイクリングロードの車窓から

鳥海ブルーラインにも雪の壁があるらしい

 4月末と言えば、自転車乗り的には雪の壁のシーズンです。

 今年も渋峠に行こうか……いやしかし他の壁も見てみたい。アスピーテライン乗鞍スカイラインは見たことがあるので、他によさげなところは無いか?

 こうして候補に挙がったのが、4月26日に冬季通行止めが解除される蔵王エコーライン鳥海ブルーラインですが、蔵王は夏に走ったことがあるので鳥海ブルーラインに行くことにしました。



 鳥海山は山形と秋田の県境に聳える高峰ですが、首都圏からのアクセスは決してよくありません。付近で最大の町は酒田ですが、朝一の上越新幹線に乗っても到着するのは10時半です。


 酒田を含む庄内地方は古くは北前船で栄えてきましたが、現在では山に囲まれた地勢が災いして交通網の整備から取り残され気味になっており、鉄道での移動はなかなか厳しいものがあります。



 しかしそんな場所だからこそ、羽田からの空路が有効活用できます。
 羽田から庄内空港まで距離的には短いのであっという間、サービスの飲み物を飲み干したらもう着陸態勢に入った、ぐらいの感覚でした。



 だだっ広い庄内平野を北上して、酒田の町に入る辺りで鳥海山の威容が明らかになってきました。
 今日は妙に霞がかって上の方がぼやけているのですが、周りの山々とは格の違う存在感があります。



 そしてここが鳥海山ブルーラインの登り口。標高1150mまで一気に登っていくとしましょう。





 と言っても前半は比較的普通の山道。時折顔を見せる鳥海山が徐々に大きくなるのを見ながら、えっちらおっちらと登っていきます。

 途中でダウンヒル中の自転車とすれ違ったのですが、この道は今日の朝10時に冬季通行止めが解除されたばかりです。ということは、あの人は10時になると同時に登って行ったのでしょう。

 自転車乗りの一番乗りを狙えないかと思っていたのですが、やはりそう甘くはなかったです。



 標高800mあたりまで来ると、ぼちぼち残雪が見られるようになってきました。
 ただこの道の最高標高は1150m程度のはずです。あと250m程度の上昇で、雪の壁ができるほどの積雪があるのでしょうか?今年は雪が少なかったようですし、少し不安になってきました。





 そんな心配をよそに、標高1000mあたりで左側に視界が開ける場所に出てきました。
 こういう地形だと雪が溜まりにくいのでしょうか、今までとは打って変わり、眼下に日本海を見下ろす豪快な眺めになっています。

 ただやっぱり霞がかっているおかげで水平線がぼやけてるんですよね。



 左に海、右に雪の回廊。一粒で二度おいしい眺めを味わえます。渋峠やアスピーテラインでは海は見えないので、この点は鳥海ブルーラインの強みでしょう。



 本日、一番雪が高かったのはこの辺り。地形が山側に切れ込んでおり、いかにも雪が溜まりやすい場所でした。
 雪の高さ・迫力という点で渋峠などの名所には一歩譲る感じですが、海を見下ろす絶景こそがこの道の本領で、雪の壁はオマケなんでしょうね。



 そして雪の壁ゾーンを通過するとゴールはもうすぐ。



 ようやくゴール地点の鉾立に到着!いやー長かった。
 とはいえいい景色を眺めながらなので、辛さはさほどでもなかったような。絶景ルートあるあるですね。



 山小屋で一休みしてから、展望台で見上げるような鳥海山とご対面。
 この間近に迫ってくるような迫力は写真では全く再現できませんでした。これは現物を見ないと伝わってこないものなのかも。



 さて、登ったからには降りるわけで、秋田側へのダウンヒルを開始。
 こちら側も眺めはよく、雪景色という点では山形側に軍配が上がりますが、それ以外の眺望は秋田側の方が勝っているように思えました。
 夏場ならば秋田側から登るほうが楽しいかもしれません。



 今日の宿は秋田で取っているのですが、そこそこ距離があるので仁賀保か羽後本荘あたりから輪行しようかと思っていたのですが、なんとなく駅に向かう気が起きず、結局秋田まで自走で走破してしまいました。

 明日は男鹿半島に行く予定なのですが、疲れを引きずらないことを願うばかり。


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