2024/3/24
老年の作家が思い立って全長3500㎞のアパラチアントレイルに臨む話。
もともとコミュニケーションの苦手な人が、よき理解者と出会って長年一緒に暮らしているうちに、ますます他者との距離感がとりにくくなっている感じが生々しい。
相棒は彼よりもヨボヨボのおじいさん。
老年だからというより、完全に山歩きをナメていて、踏破できそうな要素が全くない。
熊との遭遇や滑落のような絶体絶命のトラブルもどこか呑気。かなり薄められている。
熊と対峙して逃げずにちゃんと威嚇したのはよかったけど、人の食い物を奪って去っていくのは餌付けと変わらないので怖い。アパラチアの熊はそういうものなのか。
トレイルと関係の無いトラブルが多い。途中で泊まったホテルはちゃんと料金を払ったんだろうか。
諦めさせようとする妻のまわりくどい説得や、途中から同行するうっとうしい女性ハイカーが楽しい。
引き際があっさりしているのも良いところだった。
(U-NEXT)