それはまた別のお話

観劇とか映画とかの感想文を少しずつ

「中川晃教 20th ANNIVERSARY Musical Season」8/9

2021-08-12 | ライブ
「中川晃教 20th ANNIVERSARY Musical Season」
8月9日(月)16:00 東京オペラシティコンサートホール

【出演】中川晃教 
【指揮】井村誠貴
【演奏】ミュージカルチェンバーオーケストラ
【ゲスト】中川賢(ダンサー)


(オペラシティに至る階段から。この風景大好きなんです)

オペラシティの1日目は、オケを背負って東宝以外のミュージカル作品を中心に。
東宝ではM!とJBという名刺のような代表作がありますが、それ以外だと実にエキセントリックな役柄ばかり。
劇場の幽霊、天才チェスプレイヤー、自由惑星同盟軍の撃墜王、
怪人二十面相とかTOMMYとかウキョウとかもはや説明不要な人物も多く、従って曲も大仰でスケールの大きい曲ばかり並びました。

第一幕はプロローグとして「劇場で起こること」、続いてミュージカルデビュー曲でもある僕ミュのあとは、ほぼ時系列に。
そうなると「ここまでは見たことない作品だけどここからは見てる!」というそれぞれの「あっきー邂逅点」にぶつかるわけですね。
私はTommy落ちだったので…「See Me,Fell Me」が歌い出された途端にもう嗚咽しそうになりました。
あのときの日生劇場のあの席で見たあっきーが重なって見える。

今日もMCは短めでした。
20年間を振り返るライブならば作品ごとの解説があってもよさそうなのに、そんなことするより1曲でも多く歌いたいのだと想像します。
それを補ったのが、中川賢さんのダンスでした。
Tommyは視覚も聴覚も言語機能も失った三重苦の少年の物語であることを、顏全体を布で覆った姿で表現していました(という私は感無量で記憶が曖昧)。

「エレンディラ」からは「ウリセスソング」。
単調なメロディが波のように繰り返される曲を、絶妙なクレッシェンドでラストの慟哭まで歌い上げる超絶技巧で引っ張り上げる。
この曲やSAMURAI7からの「ウキョウ」はこんな機会でないともう聴けないかもしれません。
さいたま芸術劇場(さい芸)は遠かった…とぽつりと語ってたけど、こちらも終演が23:00で神奈川県まで帰るのは至難の業だったなーとしみじみ。

第二幕は自作の劇中曲からはじまり、代表作が続きます。
そうだったよこの人自分で自分の劇中曲を書く才能をお持ちなのでした…
和装ものの作品からBW作品まで、作風も劇場規模も多彩なのもあっきーらしいですよね。
「カンランセキ」は白い衣装で静謐な動きのダンス、「殺しのシンフォニー」ではサリエリの嫉妬を象徴するようなダンスを中川賢さんが披露してくれて、ここでも物語を補完します。
「殺しのシンフォニー」では客席を指さして追い詰めるような動きも。わたしもロックオンされちゃったよ!

そうここまでくると、曲がどうこうと言うよりも自分の思い出が怒涛のように湧き上がる。
今は亡き青山劇場の複雑なセリを使った階段をのぼりながら歌うあっきーを見て自分も怖くなったこと。
EXシアターの場所がわからなくて迷子になったこと。
座高円寺のゲゲゲの鬼太郎のことや、福島アーク・ノヴァのこと、今回歌ってないのにしみじみ思い出すのはなぜ?

おけぴさんのインタビュー記事にもあったけど、「一曲一曲が僕の歴史でありお客様にとっても思い出のある楽曲たち」を厳選したということをひしひしと感じました。
ドラマチックな曲ばかりでさぞパワーが必要だったと思いますが、ファンの誰もが自分に寄り添ってくれたことに感涙したことと思います。
この日もカメラが入っていたので、どうか映像に残りますように。
そして今日歌わなかった歌もぜひ近いうちに。


【セットリスト】
第一幕
1. 劇場で起こること(HEADS UP!)
2. 僕こそ音楽(モーツァルト! )
3. 絶対純度100% My Pure Love(PURE LOVE)
4. 人のツバサ(SHIROH)
5. The Sun and The Rain(OUR HOUSE)
6. See Me,Fell Me (The Who's Tommy)ダンス:中川賢
7.  Listening To You (The Who's Tommy)
8.  ピンボールの魔術師 (The Who's Tommy)
9. ウリセスソング(エレンディラ)
10. ウキョウ(SAMURAI7)
11. 世界で一番綺麗な宝石(怪人と探偵)

第二部
12. 砂漠の薔薇(女信長)
13. 星巡りの歌(星めぐりのうた)
14. カルテット(銀河英雄伝説)
15.  カンランセキ(銀河英雄伝説) ダンス:中川賢
16.  The LAST(銀河英雄伝説)
17. Sara(マーダー・バラッド)
18. 殺しのシンフォニー(ロックオペラ モーツァルト)ダンス:中川賢
19. 夢を支配する者(ロックオペラ モーツァルト)
20. One Night in Bangkok(CHESS THE MUSICAL)
21. Pity the Child(CHESS THE MUSICAL)
22. 君の瞳に恋してる(ジャージー・ボーイズ)

En. チェーザレ(チェーザレ 破壊の創造者)



(サモンプロモーション公式から。一部勝手に修正しました)
(2022年8月発売のCDクレジットに合わせて表記を修正しました)

コメント    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「中川晃教 20th ANNIVERSARY... | トップ | 「中川晃教 20th Anniversary... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ライブ」カテゴリの最新記事