古民家ギャラリーうした・ガレッジ古本カフェ便り

古民家ギャラリーうしたと隣のガレッジ古本カフェで催している作品展、日々の発見!、書評、詩などを紹介していきます。

焼土層    野坂昭如

2024-05-05 10:57:17 | 小説の紹介
戦中、戦後を描いた小説。舎利万きぬという

義母との関係について、善衛と共に描く。

それは、ケロイドに代表する言葉と共に

ひどく暗澹たる気持ちになってしまう。

貧乏なことだけが問題ではないようだが、

戦中に、米の袋に穴が開いていて、川に

流れて行ってしまうところには、よるせなさが

残る。きぬの老衰で死んでいったといっても、

とても貧しい環境で、もうどうしようもない

くらいで、さすがに涙は出てこないが、哀切が

込み上げてくる。

(読了日 2024年2・28(水)23:55)











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