評価 (4点/5点満点)
次の3つの変化が、経理の仕事をデジタルに変えつつあります。
1.電帳法改正で紙保存の法的義務から解放
2.電子インボイスで面倒なインボイス制度対応を効率化
3.必要な情報は手元に置かずクラウドにアクセス
この本では、そんなデジタル化=経理DXをチャンスと捉えて、会社の成長と経理社員のキャリアアップを目指します。
近時の電帳法とインボイス制度という法改正の中で、様々な新しいデジタル技術が拡充されて、本当の意味での経理の合理化が達成できる環境が揃ったといえます。
このチャンスを生かして、経理社員は自分を縛ってきた法律から解放され、デジタル化という新しい道具を手に入れて、自らを事務作業から卒業させましょう。
【my pick-up】
◎経理コストのほとんどが人件費
たとえば、社員の立替経費の精算業務を派遣社員(時給1800~2400円)が担当していたとします。経費精算1件当たり約10分間費やしたとすると、その作業に対応する人件費は約300~400円となります。
実際に、企業の立替経費精算の1件当たりの申請金額を調べってみると、どこの会社でも最も件数が多かったのが1000円以下の精算でした。要するに企業は、少額の立替経費に毎回300~400円の経理コストを上乗せしているわけです。800円の交通費に400円の経理手数料を負担するのは、どう考えてもコストパフォーマンスが悪すぎます。