tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

付加価値って何ですか(当ブログ番外編)

2021年03月02日 23時24分58秒 | 経済
付加価値って何ですか(当ブログ番外編)
 付加価値って何でしょう。解りにくいようですが、こうやって見ますと、何だ当たり前の事じゃないか、となります。

材料500円:布地 糸 ボタン
↓ 
縫製:人間(労働) ミシン(資本)                                                            ↓
製品 1000円:ワイシャツ


 布地からワイシャツを作ります。材料は、布地、糸、ボタンです。材料費は500円です。
 それを縫い上げてワイシャツにします。使うのは人間の労力とミシン(機械=資本)です。
 ワイシャツが出来上がりました。1000円で売れました。

 人間がミシンを使って500円のものを1000円にしたのです。材料が製品になることで500円の新しい価値が生まれたのです。
 これは、人間が働く事によって新たに付け加えた価値ですから「付加価値」value addedというわけです。英語の直訳ですね。

 この付加価値を作ったのは人間です。ですから500円の付加価値は縫製をした人間のものです。
 
ではその人は、500円を飲んで食べて使ってしまうでしょうか。その人は考えました。ミシンが壊れたどうするかです。そこでミシンが壊れるまでに新しいミシンを買えるだけのカネは貯金しておこう。

 あたらしく買うときは、もう少しいいミシンが良いな。自動で刺繍が出来たり、厚地のものも縫えた方が良いなどと考えて、少し余計に貯金をすることにしました。200円貯金して、後の300円は使ってしまってOK ということにしました。

 つまり、付加価値は2つの部分に分けられることになるのです。
① 自分の生活に使う:これを労働への分配と言います
② 事業の継続のために貯金する:これを資本への分配と言います

 これは個人が仕事をする場合ですが、これを会社にすると
① 従業員に支払う人件費(給料など300円)
② ミシンの買い替え資金(減価償却費100円)、高性能ミシンに充てる資金(利益100円) 
ということになるのです。

 減価償却費は今使っているミシンがスリ減っていく部分に対応するものですからコストと考えますと純付加価値は人件費と利益(合計400円)ということになります。

・・・(以下追加分)・・・
(減価償却費の入った付加価値は租付加価値、減価償却費を除いた付加価値は純付加価値と言います)

 ということで、純付加価値は人件費と利益の合計です。

 会計上の視点からは、利益は資本費(人件費は人間に払う費用、利益は資本に払う費用)で付加価値は人件費と資本費の合計となり、資本費には自己資本と他人資本があるので、他人資本には金利や賃借料などを払うので付加価値の定義はさらに複雑になり解りにくくなります。

  付加価値の正確な理解を 付加価値と利益などもご参照下さい。


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