長尾景虎 上杉奇兵隊記「草莽崛起」<彼を知り己を知れば百戦して殆うからず>

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『お金じゃぶじゃぶ』異次元金融緩和の失敗と功罪

2024年04月26日 08時55分35秒 | 日記










『お金じゃぶじゃぶ』異次元金融緩和の失敗と功罪


 異次元の金融緩和は日銀が2024年におわりにした。安倍晋三首相が率いる自民党が、2012年末に当時の民主党から政権を奪取したのが実施の契機になった。
 いわゆる「お金じゃぶじゃぶ」だが、それがあまり効果がなく、早い段階で「デフレ脱却後の新ビジョン」が必要になった。異次元緩和を決めたのは当時の日銀総裁の黒田東彦総裁の時代だが、それと政権のフィクサーで財界の実力者で・国士・国商・闇将軍のJR東海のトップの葛西敬之氏(故人)も、無学な安倍を東大卒の頭脳で葛西氏は支えた。
 異次元緩和はもっと早い段階で出口を探し当てる努力が必要であった。
 日本はたったひとつの国がガラパゴスのような状態になり、井の中の蛙となり、ぬるま湯に浸かり過ぎて茹で上がっているのも気づかない状態にまでなった。
 日本だけが、YCC(イールドカーブ・コントロール)で長短金利操作をした。
 そこまでは低金利政策を推し進めた外国も踏み込まなかった。日本だけがやみくもに続行し、「お金じゃぶじゃぶ」で、それでも低欲望社会で、消費も浪費も思うようには動かなかった。その黒田氏が退場し、葛西氏が病死し、安倍氏は暗殺、日銀は植田総裁の下でマイナス金利の解除を行い、異次元緩和政策を改めた。
 それまでに準備をしっかりやったために民間から反発は起きなかった。
 金融緩和はアベノミクスの「第一の矢」だったが、最初だけうまくいったようだ。が、いつまでも異次元の金融緩和でお金じゃぶじゃぶにしても、金融緩和一本やりでは、中小企業や地方には利益が回らず、労働者の賃金上昇にもつながらない。
富が低所得者層にも絞り落ちてくるというトリクルダウンは結局、起きなかった。何が起こったか、というと、格差が拡大し、一パーセントの富裕層が儲かる一方で、今日や明日の飯にも困る貧困層が増量した。
その結果、日本は『安い国』になり、22年から物価が上がり出し、インフレになったが、国家としてというより個人として貧しい日本人ばかりになってきている。
現在は、金融政策の出口である財政健全化の入り口である。一番と、頭をつかわなければならないのは政府である。
財政健全化はもちろん、税と社会保障の一体改革が正念場であるからだ。
予算要求時に各省庁が金額を明示しない事項要求が現在、多すぎる。なにかあったら経済対策と称して、巨額の補正予算だ。
安倍政権・安倍独裁の時には、政府と日銀はパラサイト(寄生)のような状態であった。あまりに日銀は政府の顔色を見過ぎていなかったか?
国際社会では、中央銀行の独立性が尊重されている。だが、日銀は安倍独裁の時代、政府の下請けのようになってはいなかっただろうか?
日銀と政府の共同声明も見直す必要がある。共同声明を英語で「アコード」という。
持続可能な賃上げ、インフレ後の成長戦略、おかしいと思ったら日銀にはどんどん現実に沿った軌道修正を求めたい。その上で、植田総裁には是非、成長戦略と新しい「資本主義」のルールつくりで頑張ってもらいたい。
異次元の金融緩和やアベノミクスには功だけでなく、罪も多かった。しかし、時代は変わった。黒田氏は辞職し、葛西氏は病死、安倍氏は暗殺―――――
もう言い訳も通用しない。これからが、本当の意味での、正念場、で、ある。
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