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国語のおさらい:悲しい一張羅

2022-01-20 06:29:59 | 日記
ロウソクとの関係

 毎週木曜日は国語をおさらいしています。
今週はほぼ死語になりつつある「一張羅」のおさらいです。
 「一張羅」と書いて「いっちょうら」と読みますが、実は漢字を見るのは今回
がお初。
口では使った記憶があるけれど、実際に文字にした経験はありません。
それ程に見聞きする機会が少なくなっている言葉です。
意味するところは<たった一枚しかない晴れ着>(新明解国語辞典 より)
 もう少し詳しく見てみると<①持っている衣服の中で最も上等なもの 
②たった一枚しか持っていない貴重な衣服>の二通りの意味。
昔は着物一枚しかない困窮の場面もありましたから、②の意味でも使われたのでした。

 へんてこりんな語感ですが由来はロウソクにあるのだそう。
<一挺爉(いっちょうろう)が語源。
ロウソクが貴重品だった時代にはたった1本しか残っていないロウソクは特別な物。
そこから一張羅が生まれた。>(意味解説ブログ より)
 <「挺」はロウソクや銃や刀剣などの細長い物を数えるときに使う単位。
「張」は幕や弓などを数えるときに使う単位。
「羅」はうすぎぬを表す。>(由来・語源辞典 より)
 類語は「余所行き(よそゆき)」、対義語は「普段着」。
<余所行きは一張羅より着る頻度は高いが普段着よりは洒落た服装を言う。>
 このような由来があるので今でも佐渡地方などでは一張羅を「一丁蝋燭
(いっちょうろうそく)」とする呼び方が残っているといいます。
(引用はいずれも 語源由来大全 より)

一張羅の価値

 一張羅はほぼ死語ですが考えてみればロウソクもお仏壇などでしか目にしない
絶滅危惧種です。
でも実は優れた使い道があるといいます。
<ファスナーや敷居に塗り込み滑りを良くする。
風呂場の目地に塗ってカビ防止。
白い靴の外側に塗り込めば汚れの防止、爪先や踵の内側に塗れば靴擦れ防止に
なる。>(手軽にレンタル「あるる」 より)
 ケーキに飾った後にもこんな用途があるとは驚きです。 

 その一方で一張羅の最期はパッとしません。
<スーツは襟の角度や大きさなどで時代による違いが一目瞭然。
昔っぽくてもう着られない、でも気に入っているのでそのままにしている。
そんな時には思い切って捨てる!>
 ファッションに通ずる達人の助言です。
それでも捨てられないならば<サイズを直すリフォームでなく作り変えるリメイク
をする。
たとえばコートをジャケットに作り直す。>(引用はいずれも IL SARTO より)
 その手があったのかと意表を突かれましたが、私はそこまでの拘りはありません。
そんな人向けのアドバイスもありました。
<リサイクルショップに持っていく。
ゴミ同然の値段しかつかないが。
つまり価値があると思っているのは自分だけ。>(YAHOO!知恵袋 より)
 意外にも一張羅ってロウソクよりつぶしが効かない代物でした。


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