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池辺、
「うん。」 顔をコクリと。 「多分…、リーダーは、知らないかも…。」 小埜瀬、思わず右目を歪めて、 「う~~ん~~???」 「ここ2、3年で、それこそ、急成長。社会的に、いきなり注目度。…と、言うか、知名度アップ。」 悠里も、 「全国展開だよ~~。」 小埜瀬、優維香の隣の悠里を見て、 「全国展開。」 池辺、 「そう。多分、リーダーが大学卒業して海外に…。その辺、辺りから名前が…、と、言うか、ニュースがテレビでもちょくちょく、出て来たかな~~。娯楽総合、葛城(かつらぎ)。英文字のkatsuragiで大ヒット。…まっ。確かに、夢蔵(ゆめくら)は、以前、居酒屋の味助(あじすけ)で人気の居酒屋だったんだけど。」 瞬間、 「味助。はい。知ってます、居酒屋。」 右人差し指を立てて小埜瀬。そして顔を傾げて、 「僕も大学の友達と飲みに行ってましたね。うんうんうん。そういえば…。」 顎に右親指と人差し指を。顔は僅かに上に。けれどもすぐに池辺に顔を。 「えっ…???…今、確か、課長、人気の居酒屋だったんだけど。って。」 池辺、 「ふん。そぅ。人気の居酒屋だったんだけ…ど~~。それが~~。」 「今の、夢蔵(ゆめくら)。」 優維香。 ポツリと。 小埜瀬、瞬間、 「はい…???」 悠里も、優維香の声に、コクリと、 「うん。そぅそぅ。」 池辺、 「つまりは…、味助、葛城と吸収合併。早い話が、体のいい買収ねぇ~~。」 小埜瀬、 「おやおや。」 「でぇ~~。つまりは、程よく、葛城(かつらぎ)ホールディングスの傘下に収まったと。…で、その夢蔵から、話が舞い上がった。…と、言うか、要するに、親会社からの指示でしょうけど。」 優維香、 「え…???…え…???…つまりは…、課長、どういう事…???」 「要するに。」 池辺、 「今度。その夢蔵、一気に店舗一斉にリニューアル~~。するんだって。まずは関東圏から。…で、その後の状況を見計らって、全国全店舗リニューアルする計画、なんですって。」 小埜瀬、 「おや。」 優維香と悠里、顔を前に、 「リニューアル。」 周囲のメンバーたちは各々の朝からの準備に追われている。 「でぇ~~。」 池辺。 「ここからが問題。」 小埜瀬、立ったままで顔を僅かに傾げて、 「うん…???」 優維香と悠里、口を噤ませて。そして、 「ここからが問題…???」 「そっ。」 池辺。 「全国展開の葛城、なにやら面白い事を考え出したみたいで。…その店舗リニューアル、インテリアを全面的に、任せたい。」 小埜瀬、 「わお。」 優維香、悠里、 「え~~~ぇえ…???」 優維香、いきなり池辺に、前のめりになって、 「うそうそうそ。課長~~。」 優維香、思わず悠里とニッコリと、 「わぁ~~~~。」 悠里もニコニコと、 「うんうんうん。」 池辺、目を丸く、口を一文字に、 「ねぇ~~。こんな光栄な話、ないよね~~~。ふふん。」 その顔にすぐさま小埜瀬が反応。 「課長…。…でも、その顔、どうやら…。」 すると優維香も悠里も、池辺の顔を見て、 「えっ…???」 池辺、デスクに両肘を就いて、右拳を左手で包みながら、 「ま、ね。店舗リニューアル、インテリアを全面的に、任せたい。物凄い嬉しいの。なんせ全店舗。それから波及する影響は想像を超える。」 優維香と悠里、何度も頷きながら、 「うんうんうん。」 小埜瀬、 「課長…。」 池辺、 「向こうさん、ひとつ、条件を出してきた。」 いきなり優維香と悠里、浮かれたのは束の間に、池辺に顔を、 「はい…???」 小埜瀬、僅かに眉間に皺を。 「条件。」 優維香も悠里も、キョトンとして、 「条件。」 池辺、 「うん。条件。」 小埜瀬、僅かに右目を歪めて、 「その…条件とは…???」 優維香も悠里も、コクリと、 「うん。課長…???」 「どうやら、向こうさん。夢蔵。…我がインテリアショップ、ジョエルと、トータルインテリア伊玖伊那とを、競わせたい様子。」 小埜瀬、その声に、 「おや。」 優維香と悠里は、いきなり、 「はぁ~~ぁあ…???」 小埜瀬、池辺を見ながら、 「競わせたい。」 途端に優維香、 「はい~~~???」 悠里、顔を崩して、 「いやいやいや。そんな…。…リニューアルで、何も、競わせたいって…。そんな…。」 ムニュっとした口をして池辺、 「まっ。つまりは…、スタッフコレクション。審査員も審査員ながら~~。要するに、ネットの投票~~。」 優維香、悠里、共に、 「あ、あ~~~。」 優維香、 「200万。」 小埜瀬、 「…でしたね~~~。」 優維香、いきなり小埜瀬を見て、 「…って、えっ…???リーダー、知ってたんですか…???得票数。」 悠里、思わず、 「わお。凄っ。」 小埜瀬、 「確か~~、ウチが…、投票数~~。2009,885。…でぇ~~。伊玖伊那、2008,965。」 悠里、その声に、 「え~~~。1の位まで…???」 優維香、思わず口を窄めて。 池辺、コクリと。 「その通り。」 好きになれない。 vol,196. 「多分…、リーダーは、知らないかも…。」 ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024.03.14 09:44:03
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