２０２３年３月 京都童心の会 通信句会結果
山科から中京へ
金澤ひろあき
二年前に初めて山科に来た時、疎水沿いが花盛りでした。山に近く、自然豊かな所です。
桜や紅葉も美しく、雪には難儀しましたが、コロナ等の世の中の不安を忘れさせてくれるような雰囲気の中で過ごせました。
今春、異動で中京の二条城の近くの職場に移ります。だんだん年をとって行く私、慣れるまで時間がかかるかも。
句会は続きますが、異動の忙しさで、発行等ご迷惑をかけるかも知れません。
卒業と異動別れが先に来る ひろあき
皆さんの選です。
選者 真・・野谷真治 白・・白松いちろう
修・・遠藤修司 辰・・蔭山辰子 ひ・・金澤ひろあき
硯・・中野硯池 巡・・青島巡紅 須・・三村須美子
さ・・岡畠さな子 加・・野原加代子 真・・岡畠真理子
○中野硯池
１ 鳴き合ふて一羽が降りぬ寒鴉 ひ
２ 二階より桶に竿差す寒造 ひ 須 巡
３ 但馬杜氏室にこもりて寒造 辰 白
４ ウクライナの和平を祈り寒卵 辰 須 巡
５ 藁草履すり切れている寒念仏 加 巡 真 白
６ 一羽来て二羽来て逃げし寒雀 加
７ 北北東は映画南南西は恵方巻 ひ 須
８ 神棚に供へしままの年の豆 真 白
９ 探梅にお土居口より登りけり
１０ ちり紙を重ねて包む雛あられ ひ
○野谷真治
１１ 選句する車の定期点検日 須
１２ 月夜ジャンケンの水たまり
１３ 百年後はいない海の声を聴く
（特 ひ）巡 白
１４ 路地裏の裏馬鹿馬鹿しい春
１５ つとての間つんのめる土埃 加
○ほうらいえりこ
１６ 手に石にぎり 池に ぽちゃん 水花火
ひ 須 巡
１７ 原稿を手に握り締め 右往左往 硯 辰
○青島巡紅
１８ 大根焚きふるまう人の汗光る 硯 ひ 辰 真
１９ 篝火に影揺らされて巫女の舞う 須 白
２０ お弁当動く産毛や風光る 真
２１ 朧月折紙飽きた子供の目 加
２２ 啓蟄や人の出も増え繁華街
（特 辰） 硯 ひ 須 真 白
２３ 浅い夢手元に残るオルゴール （特 ひ）須
２４ 仲春の乙女ら駆ける河川敷 真
２５ 白梅に続く紅梅飛行機雲 辰
２６ 樹々の間に見え隠れする春の雪 （特 加）辰
２７ 芽吹く樹々子供ら森を駆け巡る
硯 加 真 白
２８ 花開く駅待ちタクシー間に合わず
２９ ブランコの会話も伸びて晩春や 硯 加
○三村須美子
３０ 街路樹の拳アンテナ立てて芽出し待つ
３１ 梅の真見立てる師匠の背筋かな （特 ひ）巡
３２ 菜の花やまだ雪かぶる比良山系 硯 辰 真
３３ 春がすみ白線眩し蛇行道 加 白
３４ 折り紙の雛を飾りて客を待つ 巡 真
３５ 金の草鞋履きて出世の春を待つ
３６ 鶏の声弾ませる春日和 硯 加 真 白
３７ 盆梅展切り絵兎の飛び跳ねて 硯 辰 巡 真
３８ ４００年の紅梅人は１００年すら生きられず
ひ 辰
３９ 鴨料理パンフ見ながら店探し 硯
４０ 城跡の方角眺める湖北春 辰 真 白
４１ 除病神疫大師のおみくじ春兆す
○野原加代子
４２ ネコ達よ障子破りし外眺め ひ 巡
４３ 寒椿紅色に咲き寒空や
４４ ヒヨ鳥や木の実ほほばりて群飛びて
４５ 晴れ渡る春近いかな青空や
４６ 孫の手が近くに有りそで握りたし ひ 須
○金澤ひろあき
４７ 戦争知っている人減り危なくなる 辰
４８ ある気配 すでに戦前来ているか
辰 巡 白 真
４９ 丸くなる平和な猫の日が良かろ （特 須） 加
５０ 問一を解く頃梅が散り初める （特 真）巡 白
５１ 卒業と異動別れが先に来る 硯 加 辰
５２ 駅で逢う一つしかない選択肢
５３ 愛描く映画の果てて冴え返る 硯 巡
５４ 並び立つ 視線は新たな地平線 硯 須
５５ 何かを求め待っている鼓動やまない （特 巡）
５６ 採用の内示そろそろ梅薫る 硯 加 辰 真
５７ 山笑う若草山も大仏も 硯 須 白
５８ 賑わう門 鹿も混じってお水取り 辰
５９ 松明にさだまさしの名お水取り 硯
○蔭山辰子
６０ 日の丸を背負ったサムライ応援し ひ 須 巡
６１ ＷＢＣ すもう サッカー忙しく 加
６２ 少しづつ暖かくなり日も長く 白
６３ 春分の日をさかいに水を飲み 真
６４ 桜花たのしむ季節待ち遠し
６５ 一年生ランドセル人生の始まり
（特 硯）（特 白）ひ 加 須
６６ たいせつに生きようみんな米寿までも 加 須 巡
６７ 春の日差し地球全体をつつんでと ひ 須 巡
※神泉苑の花です。
山科から中京へ
金澤ひろあき
二年前に初めて山科に来た時、疎水沿いが花盛りでした。山に近く、自然豊かな所です。
桜や紅葉も美しく、雪には難儀しましたが、コロナ等の世の中の不安を忘れさせてくれるような雰囲気の中で過ごせました。
今春、異動で中京の二条城の近くの職場に移ります。だんだん年をとって行く私、慣れるまで時間がかかるかも。
句会は続きますが、異動の忙しさで、発行等ご迷惑をかけるかも知れません。
卒業と異動別れが先に来る ひろあき
皆さんの選です。
選者 真・・野谷真治 白・・白松いちろう
修・・遠藤修司 辰・・蔭山辰子 ひ・・金澤ひろあき
硯・・中野硯池 巡・・青島巡紅 須・・三村須美子
さ・・岡畠さな子 加・・野原加代子 真・・岡畠真理子
○中野硯池
１ 鳴き合ふて一羽が降りぬ寒鴉 ひ
２ 二階より桶に竿差す寒造 ひ 須 巡
３ 但馬杜氏室にこもりて寒造 辰 白
４ ウクライナの和平を祈り寒卵 辰 須 巡
５ 藁草履すり切れている寒念仏 加 巡 真 白
６ 一羽来て二羽来て逃げし寒雀 加
７ 北北東は映画南南西は恵方巻 ひ 須
８ 神棚に供へしままの年の豆 真 白
９ 探梅にお土居口より登りけり
１０ ちり紙を重ねて包む雛あられ ひ
○野谷真治
１１ 選句する車の定期点検日 須
１２ 月夜ジャンケンの水たまり
１３ 百年後はいない海の声を聴く
（特 ひ）巡 白
１４ 路地裏の裏馬鹿馬鹿しい春
１５ つとての間つんのめる土埃 加
○ほうらいえりこ
１６ 手に石にぎり 池に ぽちゃん 水花火
ひ 須 巡
１７ 原稿を手に握り締め 右往左往 硯 辰
○青島巡紅
１８ 大根焚きふるまう人の汗光る 硯 ひ 辰 真
１９ 篝火に影揺らされて巫女の舞う 須 白
２０ お弁当動く産毛や風光る 真
２１ 朧月折紙飽きた子供の目 加
２２ 啓蟄や人の出も増え繁華街
（特 辰） 硯 ひ 須 真 白
２３ 浅い夢手元に残るオルゴール （特 ひ）須
２４ 仲春の乙女ら駆ける河川敷 真
２５ 白梅に続く紅梅飛行機雲 辰
２６ 樹々の間に見え隠れする春の雪 （特 加）辰
２７ 芽吹く樹々子供ら森を駆け巡る
硯 加 真 白
２８ 花開く駅待ちタクシー間に合わず
２９ ブランコの会話も伸びて晩春や 硯 加
○三村須美子
３０ 街路樹の拳アンテナ立てて芽出し待つ
３１ 梅の真見立てる師匠の背筋かな （特 ひ）巡
３２ 菜の花やまだ雪かぶる比良山系 硯 辰 真
３３ 春がすみ白線眩し蛇行道 加 白
３４ 折り紙の雛を飾りて客を待つ 巡 真
３５ 金の草鞋履きて出世の春を待つ
３６ 鶏の声弾ませる春日和 硯 加 真 白
３７ 盆梅展切り絵兎の飛び跳ねて 硯 辰 巡 真
３８ ４００年の紅梅人は１００年すら生きられず
ひ 辰
３９ 鴨料理パンフ見ながら店探し 硯
４０ 城跡の方角眺める湖北春 辰 真 白
４１ 除病神疫大師のおみくじ春兆す
○野原加代子
４２ ネコ達よ障子破りし外眺め ひ 巡
４３ 寒椿紅色に咲き寒空や
４４ ヒヨ鳥や木の実ほほばりて群飛びて
４５ 晴れ渡る春近いかな青空や
４６ 孫の手が近くに有りそで握りたし ひ 須
○金澤ひろあき
４７ 戦争知っている人減り危なくなる 辰
４８ ある気配 すでに戦前来ているか
辰 巡 白 真
４９ 丸くなる平和な猫の日が良かろ （特 須） 加
５０ 問一を解く頃梅が散り初める （特 真）巡 白
５１ 卒業と異動別れが先に来る 硯 加 辰
５２ 駅で逢う一つしかない選択肢
５３ 愛描く映画の果てて冴え返る 硯 巡
５４ 並び立つ 視線は新たな地平線 硯 須
５５ 何かを求め待っている鼓動やまない （特 巡）
５６ 採用の内示そろそろ梅薫る 硯 加 辰 真
５７ 山笑う若草山も大仏も 硯 須 白
５８ 賑わう門 鹿も混じってお水取り 辰
５９ 松明にさだまさしの名お水取り 硯
○蔭山辰子
６０ 日の丸を背負ったサムライ応援し ひ 須 巡
６１ ＷＢＣ すもう サッカー忙しく 加
６２ 少しづつ暖かくなり日も長く 白
６３ 春分の日をさかいに水を飲み 真
６４ 桜花たのしむ季節待ち遠し
６５ 一年生ランドセル人生の始まり
（特 硯）（特 白）ひ 加 須
６６ たいせつに生きようみんな米寿までも 加 須 巡
６７ 春の日差し地球全体をつつんでと ひ 須 巡
※神泉苑の花です。
