京都童心の会 2020年7月 通信句会選句結果
風鈴に
金澤ひろあき
句会の仲間の皆さんと水無瀬に行きました。三十度をこえる夏日になりました。水無瀬神宮は、ガラスの風鈴をたくさんつるし、涼しげ。夜間はライトアップもするそうです。
風鈴にとびつく風の子ならん ひろあき
さて、皆さんの選句結果です。
選者 広・・葛城広光 真・・野谷真治 白・・白松いちろう
藤・・木下藤庵 辰・・蔭山辰子 ひ・・金澤ひろあき
硯・・中野硯池 巡・・青島巡紅 須・・三村須美子
さ・・岡畠さな子 智・・坪谷智恵子 清・・宮崎清枝
○青島巡紅作品
1 ポカポカと水を叩いて急ぐ亀 3点句(特 ひ) 広 真
2 蕾の間恋のカナブン八重木槿(むくげ)
3 若い鴨水掻く脚が忙しない
4 待機場雨降り止まぬ孤独かな
5 コロナ禍の生きるも死ぬも誰の意志 1点句 須
6 無くしたって何か持っていたっけ 1点句 ひ
7 出来ないって何かしたコマ送りないよ
8 マスクと猿轡どっちがいい
9 ニュートンとゲーテのボクシングはドロー(色彩学は両者の研究成果の上に成立してる) 2点句 白 真
10 ビー玉が寄って来て靴底舐めて行った 1点句 (特 広)
○金澤ひろあき作品
11 木は爽々 粽作りは中止せず 1点句 巡
12 しぶく音 避難所の夜まだ明けぬ 1点句 (特 清)
13 なんとまあメダカ盗人いる時代
14 カナブンの宿は木槿のベッドかな
15 じわりじとり梅雨のコロナ第二波 1点句 須
16 また雨降りになる人情噺 1点句 白
17 打ち水や旧街道の石畳 3点句 辰 硯 清
18 七夕の絵手紙ちょっぴり美人目に 2点句 広 硯
19 戦場の妙な美談を繰り返す 2点句 須 巡
20 世間知少なかったお人好しどうしの酒盛り
○坪谷智恵子作品
21 すれ違うマスクマスクの顔ばかり 1点句 真
22 ほっとするでもサンミツのおまけつき
23 米寿まで生きたごほうびコロナとは 4点句 (特 藤)(特 巡) 白 ひ
24 コロナに教えられたグリーン化
25 咲き誇るカサブランカに負けないよ
26 大きいな白紫陽花の貫禄 1点句(特 白)
27 梅雨さなか紫陽花手まりほおり投げ 1点句真
28 ささゆりよどこに咲いてる希少価値
29 とじこもりやもりのように安心感 3点句 ひ 須 清
30 みなづきを買いに行けずに友にTEL 1点句 辰
○宮崎清枝作品
31 風薫る参道長し人見えず 3点句 藤 須 硯
32 梅雨晴間庭に雀の影散らし 2点句 広 ひ
33 紫陽花や厨一輪華やぎて 1点句 智
34 新緑の木洩れ日揺るる桂坂 4点句 白 藤 辰 硯
35 蟇の声聞こえぬ齢生かされて 1点句 硯
○岡畠さな子作品
36 梅雨空に心鬱なりコロナかな 2点句 白 藤
37 留守宅に匂い香ぐわしジャスミン 2点句 広 ひ
38 大池に蓮の大群咲きほこり 3点句 智 硯 清
39 大雨や川いっぱいの水恐い 2点句 広 巡
40 六月過ぎ文月雨の轟々と
41 夏空にヒタヒタ浸り梓川
○野谷真治作品
42 飛車角を後生大事の炎天下 3点句 白 巡 清
43 靴下引っかかる爪の月夜
44 熱帯夜を搾るフルーツミックスジュース 2点句 広 藤
45 似顔絵師と夕涼みする音の海 1点句 辰
46 口内炎さぐる舌先のかき氷 5点句 (特 硯) 白 須 巡 清
47 虹消えゆく風の骨格 1点句 ひ
48 眠る人いつまでも紙飛行機 2点句 智 巡
49 月夜の雫ものろうぐの雨遊び 4点句 白 辰 ひ 智
50 どこまでもデモ星の孤独
51 赤ペンキャップ帽つかのまの夕焼け
○白松いちろう作品
52 用事が無くても歩く 2点句 広 真
53 梅雨の晴れ間で鶯のお出迎え 1点句 藤
54 今日もあの二人が歩いてる 1点句 巡
55 傘をさして傘寿の散歩 2点句 真 智
56 梅雨前線居座って鶯も鳴かない
57 名も知らぬ黄花切っても切っても咲いている 1点句 広
58 あえぐあえぐ老犬の散歩道 2点句 藤
59 老犬と目が合ってオハヨウ
60 つむじ風が作る合歓木の絨毯 4点句 辰 ひ 智 須
61 頂上で深呼吸富士山は雲の中 3点句 藤 須 清
○三村須美子作品
62 風涼し猫の寝ている通り道 2点句 ひ 硯
63 雨続く傘を広げてきのこあいさつ 3点句 辰 真 智
64 ママ恋しだっこででで虫探す祖母 1点句 白
65 かぶと虫ペアで嫁ぎ先募集中 1点句 真
66 梅雨引きこもり招き猫化の玄関棚
67 夏草の刈れて缶とペットボトル 1点句 広
68 メダカの子ボーフラと共に成長中 3点句 広 藤 真
69 あじさいや老いの果ての綠かな
70 床にかび病みつきで観る再生動画 1点句 辰
71 立葵犬を待たせて種の収穫
72 ジージーと梅雨前線せみが押す 3点句 (特 智) 白 真
○中野硯池作品
73 天王山引き寄せて梅雨明けにけり 4点句 ひ 須 巡 清
74 神宮の湧水に汗引きにけり
75 日盛の西国街道軒づたい 3点句 ひ 須 巡
76 蝉鳴きて離宮八幡誰も居ず 3点句 藤 辰 智
77 山崎の油座の社や百日紅
78 夏雲や関所の跡の大明神 1点句 清
○蔭山辰子作品
79 梅干し入りおにぎりつくりご馳走さま 1点句 真
80 日に日に変わるニュースの種のこわさかな 1点句 藤
81 人災のこわさ天災と並びおり 3点句 白 智 須
82 大洪水命があれば再人生
83 マスク手洗い消毒etc頭のぼせて
84 かきつばた ひおおぎ蓮の花バトンタッチの夏の朝 2点句 広 智
85 お祭りも花火も来年に夢つなぎ 4点句 白 ひ 須 智
86 日本中皆幸せの来る日待ち 3点句 智 巡 清
87 神さま仏さま普通の平凡願います 2点句 白 智
○葛城広光作品
88 鉄棒に当たって楽しい蜆達
89 地ビールの瓶に自分の名前書く 1点句 真
90 絹の布空から飴玉落ちてきた
91 アポロチョコはさみの横に置いてある
92 空中の金具動くごまめかな
93 運転で周りの空気支配する 2点句 巡 清
94 寝違いの朝に浮かぶスミレソウ 1点句 真
95 カサブタがとれた餅を焼いている 1点句(特 真)
96 天の川恋愛中毒占い師 1点句 清
97 パフェ食べて宇宙遊泳のビデオみる 1点句 真
○青島巡紅作品 (吟行)
98 廃祠眠る叢人も見ず
99 南中時大蟻駆ける人の間を
100 塔心礎心の在りか自問する 6点句 (特 須) ひ 広 藤 辰
清
101 ソフト部の子ら似合わぬマスク顔 1点句 ひ
102 巨椋池しじみ取ったと語る老婆 2点句 広 白
○三村須美子作品 (吟行)
103 時はるか礎石のくぼみ梅雨残る 4点句 (特 辰) ひ 巡 硯
104 風鈴の願いのたんざくコロナ二波 3点句 広 白 辰
105 炎天のマスクのしめり車騒音
106 離宮八幡ドラマの中断七月尽 1点句 硯
107 メダカ見て広がる話題鯉金魚 3点句 ひ 巡 硯
○金澤ひろあき作品 (吟行)
108 月下美人夢に残り香あるごとく 5点句 辰 須 智 硯 清
109 風鈴にとびつく風の子ならん 3点句 真 硯 清
110 神宮に遠路はるばるもらい水 2点句 辰 硯
111 愛犬に夏服着せて宮参り 4点句 藤 須 巡 硯
112 もらい水の列蝉の声とだえなし 4点句 広 藤 辰 巡
風鈴に
金澤ひろあき
句会の仲間の皆さんと水無瀬に行きました。三十度をこえる夏日になりました。水無瀬神宮は、ガラスの風鈴をたくさんつるし、涼しげ。夜間はライトアップもするそうです。
風鈴にとびつく風の子ならん ひろあき
さて、皆さんの選句結果です。
選者 広・・葛城広光 真・・野谷真治 白・・白松いちろう
藤・・木下藤庵 辰・・蔭山辰子 ひ・・金澤ひろあき
硯・・中野硯池 巡・・青島巡紅 須・・三村須美子
さ・・岡畠さな子 智・・坪谷智恵子 清・・宮崎清枝
○青島巡紅作品
1 ポカポカと水を叩いて急ぐ亀 3点句(特 ひ) 広 真
2 蕾の間恋のカナブン八重木槿(むくげ)
3 若い鴨水掻く脚が忙しない
4 待機場雨降り止まぬ孤独かな
5 コロナ禍の生きるも死ぬも誰の意志 1点句 須
6 無くしたって何か持っていたっけ 1点句 ひ
7 出来ないって何かしたコマ送りないよ
8 マスクと猿轡どっちがいい
9 ニュートンとゲーテのボクシングはドロー(色彩学は両者の研究成果の上に成立してる) 2点句 白 真
10 ビー玉が寄って来て靴底舐めて行った 1点句 (特 広)
○金澤ひろあき作品
11 木は爽々 粽作りは中止せず 1点句 巡
12 しぶく音 避難所の夜まだ明けぬ 1点句 (特 清)
13 なんとまあメダカ盗人いる時代
14 カナブンの宿は木槿のベッドかな
15 じわりじとり梅雨のコロナ第二波 1点句 須
16 また雨降りになる人情噺 1点句 白
17 打ち水や旧街道の石畳 3点句 辰 硯 清
18 七夕の絵手紙ちょっぴり美人目に 2点句 広 硯
19 戦場の妙な美談を繰り返す 2点句 須 巡
20 世間知少なかったお人好しどうしの酒盛り
○坪谷智恵子作品
21 すれ違うマスクマスクの顔ばかり 1点句 真
22 ほっとするでもサンミツのおまけつき
23 米寿まで生きたごほうびコロナとは 4点句 (特 藤)(特 巡) 白 ひ
24 コロナに教えられたグリーン化
25 咲き誇るカサブランカに負けないよ
26 大きいな白紫陽花の貫禄 1点句(特 白)
27 梅雨さなか紫陽花手まりほおり投げ 1点句真
28 ささゆりよどこに咲いてる希少価値
29 とじこもりやもりのように安心感 3点句 ひ 須 清
30 みなづきを買いに行けずに友にTEL 1点句 辰
○宮崎清枝作品
31 風薫る参道長し人見えず 3点句 藤 須 硯
32 梅雨晴間庭に雀の影散らし 2点句 広 ひ
33 紫陽花や厨一輪華やぎて 1点句 智
34 新緑の木洩れ日揺るる桂坂 4点句 白 藤 辰 硯
35 蟇の声聞こえぬ齢生かされて 1点句 硯
○岡畠さな子作品
36 梅雨空に心鬱なりコロナかな 2点句 白 藤
37 留守宅に匂い香ぐわしジャスミン 2点句 広 ひ
38 大池に蓮の大群咲きほこり 3点句 智 硯 清
39 大雨や川いっぱいの水恐い 2点句 広 巡
40 六月過ぎ文月雨の轟々と
41 夏空にヒタヒタ浸り梓川
○野谷真治作品
42 飛車角を後生大事の炎天下 3点句 白 巡 清
43 靴下引っかかる爪の月夜
44 熱帯夜を搾るフルーツミックスジュース 2点句 広 藤
45 似顔絵師と夕涼みする音の海 1点句 辰
46 口内炎さぐる舌先のかき氷 5点句 (特 硯) 白 須 巡 清
47 虹消えゆく風の骨格 1点句 ひ
48 眠る人いつまでも紙飛行機 2点句 智 巡
49 月夜の雫ものろうぐの雨遊び 4点句 白 辰 ひ 智
50 どこまでもデモ星の孤独
51 赤ペンキャップ帽つかのまの夕焼け
○白松いちろう作品
52 用事が無くても歩く 2点句 広 真
53 梅雨の晴れ間で鶯のお出迎え 1点句 藤
54 今日もあの二人が歩いてる 1点句 巡
55 傘をさして傘寿の散歩 2点句 真 智
56 梅雨前線居座って鶯も鳴かない
57 名も知らぬ黄花切っても切っても咲いている 1点句 広
58 あえぐあえぐ老犬の散歩道 2点句 藤
59 老犬と目が合ってオハヨウ
60 つむじ風が作る合歓木の絨毯 4点句 辰 ひ 智 須
61 頂上で深呼吸富士山は雲の中 3点句 藤 須 清
○三村須美子作品
62 風涼し猫の寝ている通り道 2点句 ひ 硯
63 雨続く傘を広げてきのこあいさつ 3点句 辰 真 智
64 ママ恋しだっこででで虫探す祖母 1点句 白
65 かぶと虫ペアで嫁ぎ先募集中 1点句 真
66 梅雨引きこもり招き猫化の玄関棚
67 夏草の刈れて缶とペットボトル 1点句 広
68 メダカの子ボーフラと共に成長中 3点句 広 藤 真
69 あじさいや老いの果ての綠かな
70 床にかび病みつきで観る再生動画 1点句 辰
71 立葵犬を待たせて種の収穫
72 ジージーと梅雨前線せみが押す 3点句 (特 智) 白 真
○中野硯池作品
73 天王山引き寄せて梅雨明けにけり 4点句 ひ 須 巡 清
74 神宮の湧水に汗引きにけり
75 日盛の西国街道軒づたい 3点句 ひ 須 巡
76 蝉鳴きて離宮八幡誰も居ず 3点句 藤 辰 智
77 山崎の油座の社や百日紅
78 夏雲や関所の跡の大明神 1点句 清
○蔭山辰子作品
79 梅干し入りおにぎりつくりご馳走さま 1点句 真
80 日に日に変わるニュースの種のこわさかな 1点句 藤
81 人災のこわさ天災と並びおり 3点句 白 智 須
82 大洪水命があれば再人生
83 マスク手洗い消毒etc頭のぼせて
84 かきつばた ひおおぎ蓮の花バトンタッチの夏の朝 2点句 広 智
85 お祭りも花火も来年に夢つなぎ 4点句 白 ひ 須 智
86 日本中皆幸せの来る日待ち 3点句 智 巡 清
87 神さま仏さま普通の平凡願います 2点句 白 智
○葛城広光作品
88 鉄棒に当たって楽しい蜆達
89 地ビールの瓶に自分の名前書く 1点句 真
90 絹の布空から飴玉落ちてきた
91 アポロチョコはさみの横に置いてある
92 空中の金具動くごまめかな
93 運転で周りの空気支配する 2点句 巡 清
94 寝違いの朝に浮かぶスミレソウ 1点句 真
95 カサブタがとれた餅を焼いている 1点句(特 真)
96 天の川恋愛中毒占い師 1点句 清
97 パフェ食べて宇宙遊泳のビデオみる 1点句 真
○青島巡紅作品 (吟行)
98 廃祠眠る叢人も見ず
99 南中時大蟻駆ける人の間を
100 塔心礎心の在りか自問する 6点句 (特 須) ひ 広 藤 辰
清
101 ソフト部の子ら似合わぬマスク顔 1点句 ひ
102 巨椋池しじみ取ったと語る老婆 2点句 広 白
○三村須美子作品 (吟行)
103 時はるか礎石のくぼみ梅雨残る 4点句 (特 辰) ひ 巡 硯
104 風鈴の願いのたんざくコロナ二波 3点句 広 白 辰
105 炎天のマスクのしめり車騒音
106 離宮八幡ドラマの中断七月尽 1点句 硯
107 メダカ見て広がる話題鯉金魚 3点句 ひ 巡 硯
○金澤ひろあき作品 (吟行)
108 月下美人夢に残り香あるごとく 5点句 辰 須 智 硯 清
109 風鈴にとびつく風の子ならん 3点句 真 硯 清
110 神宮に遠路はるばるもらい水 2点句 辰 硯
111 愛犬に夏服着せて宮参り 4点句 藤 須 巡 硯
112 もらい水の列蝉の声とだえなし 4点句 広 藤 辰 巡