飯島一孝ブログ「ゆうらしあ!」

ロシアを中心に旧ソ連・東欧に関するニュースや時事ネタを分かりやすく解説します。国際ニュースは意外と面白い!

ロシア反体制派、21日に大規模デモでプーチン大統領と対決へ!

2021年04月19日 17時01分35秒 | Weblog
ロシアのプーチン体制に反旗を翻している反体制派指導者、ナワリヌイ氏の陣営は18日、同氏への連帯を訴えて21日に全国の主要都市で大規模な抗議デモを行うと警告した。この日はプーチン大統領が国会で年次報告演説を予定しており、双方の陣営が激突する事態も予想される。

ナワリヌイ氏は今年1月、神経剤で何者かに襲撃されて治療を受けていたドイツから帰国したが、当局に逮捕・収監された。ナワリヌイ氏は背中の痛みを訴え、3月31日から抗議のハンストに入り、治療などの措置を求めている。だが、プーチン陣営はそうした措置を拒否しているため、ナワリヌイ氏の体調が悪化、危機的状況にあると伝えられている。

一方、バイデン米大統領のサリバン補佐官は米CNNテレビのインタビューに、「ナワリヌイ氏が死亡したら、ロシアは結果を伴うことになる」と制裁措置の発動を予告した。バイデン大統領は人権重視の姿勢を鮮明にしてプーチン陣営を牽制している。サリバン補佐官は制裁措置の内容を明らかにしなかったが、様々な措置を検討している模様だ。

プーチン大統領は国会での年次報告演説で、秋に行われる下院選挙向けの政策を打ち出す方針だ。選挙で大勝を目指しているが、21日のナワリヌイ陣営の抗議デモ参加者が50万人以上に上れば、選挙結果にも大きな影響が出る恐れがある。このため、アメとムチの政策で反体制派を切り崩す構えだ。

ロシア国民の間でも、プーチン大統領の強硬姿勢に批判が高まりつつあり、以前のような高支持率は望めない状況だ。特に憲法改正で「終身大統領」のような”独裁政権”になりつつあり、ナワリヌイ氏が命を落とすようなことにでもなれば、総選挙の結果にも影響するのは避けられない。このため、両陣営がぶつかり合う21日の抗議デモの行方を注視したい。(この項終わり)
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