ちわきの俳句の部屋

メカ音痴おばさんの一念発起のブログです。
人生の後半を俳句にどっぷりと浸かって、…今がある。

〝きらら俳句教室〟令和3年度第7回目で~す!?

2021年11月22日 | 俳句

 昨日は午後から雨が降り出し、今朝も雨でした。木枯しも昨日から吹いていましたので、これで殆どの紅葉が終りを告げたみたいです。今年の銀杏はなかなか黄葉しないなあと思ってたら、ちょっと見ぬ間に黄葉して、あっと言う間に散ってしまいました。あっけな~い!

 一昨日の11月20日(土)、「きらら俳句教室」の第7回目を、いつも通り9時30分から実施しました。この日は風もなくて暖かな〝小春日和〟そのもの。2名欠席の、参加者12名と一緒にレンジャーのIさんの案内でいつものコースを約1時間ほど巡りました。

 今年はもしかしたら暖冬なんでしょうか。それとも予報通りにこれから急激に寒くなるとか…。とにかく生物の生態系にも地球温暖化の影響がいろんなところに出ているような気がします。例年なら海桐の実がこの時期は殆ど弾けて、赤い種子をさらけ出しているか、もう枯れ落ちて終っているかなのに、なんと今から弾ける実がたくさんありました。更には茱萸(ぐみ)の花が満開かと思うと、片や赤く熟した実が生っていると…。それを一人が食べてみると我もわれもと…。それで私も一粒、ワッ、渋い!でも甘酸っぱさもありましたから、食べられないことはないけど…。

 この茱萸も俳句では、秋に実を付けるものを「秋茱萸」、夏に付ける実は「夏茱萸」、春になると「苗代(なわしろ)茱萸」と、いろいろあります。が、単に「茱萸」というときは秋の季語になりますので気をつけて。

  茱萸噛めば仄かに渋し開山忌  川端茅舎

 鳥では…カモ類が殆どで、今回はまだマガモ、ホシハジロ、カイツブリぐらだったかな。後はカワウにアオサギ、ダイサギ、コサギ、空にはトンビと、あまり珍しい鳥には出会いませんでした。でも、こういう枯れの景色の中でのんびりと気持ちよさそうに湖に浮かんでいる水鳥たちを見るのは心が癒やされますね。でもこれが小春日和だったからいいのであって、真冬の嵐の時だったら…震え上がってそんな暢気なことは言っておられないでしょうが。写真は逆光で暗くなって、鴨ははるか向う岸でしたし…これでは分りませんね。

 最後、ビジターセンターのそばまで戻って来て藪の中にウグイスの姿を発見。しきりに〝チャッ、チャッ〟という地鳴きが聞かれました。このウグイスの地鳴きを俳句では「笹鳴き」というんですよ。また、そのウグイスのことは「笹子」といって、次のように詠みます。

  二三日ちらつきゐしが笹鳴けり  水原秋櫻子

  笹子鳴くいま来し道に日の当り  神蔵 器

 さて、11時前に教室へ戻り、11時には投句して句会です。見れば皆さん随分と上手になられました。考えてみれば、このきらら俳句教室は昨年から始めたものですから、まだ長くても1年と7ヶ月、おまけにコロナのせいで2、3回は抜けたりしていますので…ネッ、スゴいでしょう。

 今回の最高点句は〈幾重にも羽音響かせ鴨の池〉でした。他にも〈鴨描く水尾どこまでも伸びにけり〉や〈背に日射し浴びつつ笹子鳴きにけり〉〈みな下を向きたる冬のぐみの花〉など、吟行で見た景をしっかりとものにしていました。この調子では今後の上達が楽しみです。これからもガンバッテ下さいね。

 写真は、まだこんなに美しく咲いていた萩の花、南京櫨(はぜ)の紅葉の名残、かくれみのの実です。

 


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9 コメント

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Unknown (ミルク)
2021-11-23 11:10:30
こんにちは。
1年ちょっとで、上達、この様な句を。
優秀な生徒さんたちです。
先生の教え方が良いからですね。
先生も、生徒さんもすばらしいです
この時期に、うぐいすの呼び名があることも知りませんでした(^-^;

先日、シルバーカレッジで、象潟へ移動学習に。
まれに見る良い天気でした♪
今日のつぶやきです。
<日向ぼこ海鵜が集うテトラポッド>
単なる報告ですね💦 見たものみたまんま。
Unknown (信州人)
2021-11-24 00:01:06
ちわきさま。こんばんは。
吟行でとっさに読める生徒さんは素敵です。師匠の赤ペンの威力です。
自分もそうなりたく・・・

茱萸、四季でこんなにも言葉と響きが違うのですね。
冬以外に使えるのも来年、楽しみです。
今日は淡々と畑に鍬をいれて、今年の鍬を納めました。
今日の投句。
勤労感謝の日、朔太郎へつぶやきます。
<冬耕の石拾ひ永遠の退屈>
なんか俳句でないなあ。
Unknown (ちわき)
2021-11-24 11:50:16
ミルクさん、こんにちは!
コメントありがとうございます。
お返事遅くなって…ゴメンナサイ!(m_m)
そちらではウグイスは?
春のホーホケキョという声が聞かれるようでしたら、この冬の間には笹藪などでチャッチャッという声を捜して聞いてみて下さい。それが、笹子でその声を笹鳴きといいますから…
出会えるときっとうれしいはずですよ。姿は余りキレイではなくて目を引く鳥ではありませんので、声を愉しんで下さい。
<日向ぼこ海鵜が集うテトラポッド>
単なる報告ですね💦 見たものみたまんま。…
なんて自分で批評しないで!
先ずは見たものを見たままに、季語一つと575とにすれば、これでいいんですよ。それが出来ない人が多いのですから。
これを少し手直し…これを推敲と言いますが…考えてみるのです。
すると気がつくでしょう、下五が字余りだと。できれば中7下5では字余りをしない方がいいですから…次のように
〈海鳥もテトラポットに日向ぼこ〉でどうでしょう。実は鵜は夏の季語ですので、鳥だけで…後は想像に任せるんですよ。
またつぶやいてね!(^_^)
Unknown (ちわき)
2021-11-24 12:49:07
信州人さん、こんにちは!
コメントありがとうございます。
茱萸はあの赤い実が可愛くて…ちょっとサクランボみたいですが、食べると渋い!どこにでもありますので、是非見つけて詠んでみて下さい。
ビックリグミと言われる実の大きいのもありますからね。
〈今日は淡々と畑に鍬をいれて、今年の鍬を納めました〉…
小諸ではお天気が良くて、寒くはなかったのかしら?こちらは雨交じりで今季一番の寒さだったんですよ。
ところで、〝今年の鍬を納める〟というのは、秋の季語に〝秋収め・秋じまい・田仕舞・土洗い〟などの一種になるでしょうから、詠んでみたらいいかも。
<冬耕の石拾ひ永遠の退屈>…
金子兜太さんみたいですね。リズムが557ですもの。でも何か惹かれる句です。朔太郎のことを詳しく知りませんので、私には〈永遠の退屈〉がすぐ朔太郎に結びつきません。どういうことか教えて!…
それが分ると面白くなると思うから。でも、〈冬耕の石拾ひ〉は反対では?〈石拾ひ冬耕す〉とかではいけないかな…?
型どおりとかに囚われなくてもいいですよ。自問自答しながら詠むのもきっと勉強になりますからね。ガンバッテ!(*^ー゜)
Unknown (信州人)
2021-11-25 21:36:48
ちわきさま、こんばんは。
小諸は朝晩はこの時期冷えますが、天気はいいです。
風がおだむと、日中は小春日です。

畑を鋤いて小石を拾う、地味ですが大事な作業で毎年やっているうちに、土が活きてくるのですが、ずっとさぼいっていました。
腰は痛いし、退屈で自問自答。

「永遠の退屈」は家の本棚にあった「新潮日本文学アルバム萩原朔太郎」をめくっていて、びびっときたワードです。
こういうワードを拾ってもよいのかなあと。
萩原朔太郎: 移住日記/永遠の退屈という著書があるらしいです。
たまには冒険した句、師匠に怒られるかなあと心配でした。

「自問自答しながら句を読んでいます」と、書こうとおもっていたら、師匠に先に言われてしまいました。
この自問自答が脳の活性化になるのはじんわり感じます。
普段はルーチン業務ですもの。

今日の投句 防火の夜回りの人に献じて
<拍子木のなほ響きをり霜の夜>
たりよりをりが柔らかい感じ・・自問自答。
秋収めを読んでみます。
<浅間山晴れて父子の秋収め>
自分のような趣味の畑でなく、兼業農家の家族をみていました。

今日は脳みそにいい汗かきました。
ありがとうございます。
そろそろ、タイヤ交換の季節です。
Unknown (ちわき)
2021-11-26 19:30:35
信州人さん、こんにちは!ああ、もうこんばんは!ですかね。
面白い言葉を発見…風がおだむと、というのは方言ですか?恐らく風が止むとという意味だと思うのですが…
〈石拾ひつつ鋤きあげぬ暮の秋〉とかでもいいですね。このような実感のあるものはしっかり詠むことですよ。
俳句の一番の上達法は〝多作多捨〟ですからね。
朔太郎の著書名なら「」を入れるといいかも。それともその著名をもじって使うという手もありかも。
<冬耕の石拾ひ永遠の退屈>…
これは〈「永遠の退屈」なり冬耕の石拾ひ〉とか〈石拾ふは永遠の退屈なる冬田〉とか…で分るかな?
<拍子木のなほ響きをり霜の夜>…
まあまあかな。でもこの拍子木が夜回りだと決定づけるには弱い。
良い言葉を教えてあげましょう。それは「寒柝」。〝かんたく〟と読んで、〝冬の寒い夜に鳴らす拍子木の音〟で冬の季語です。
この一語で情景が分る非常に便利な季語ですので、類想がないように詠まないといけません。挑戦してみて下さい。
<浅間山晴れて父子の秋収め>…
この句は素直で良いですよ。できれば因果的になるから助詞の「て」を削りたい。〈父子〉は〝ふし〟と読むから、このままでは字足らずですよ。考えてみましょう。
Unknown (信州人)
2021-11-26 22:21:54
ちわきさま、こんばんは。

おだむって方言なのですね。
「雨がおだんだら、すぐ行くだにね」
なんて使っております。
方言の俳句は大丈夫なのでしょうか。

師匠の俳句の技は、陶工が轆轤を回して、自由自在に、土を変化させていくごときです。
自分には豆鉄砲の鳩でした。
だけど、このような言葉の見事な万華鏡を覗かせていただき、やる気がまた出ました。

「寒柝」。〝かんたく〟と読んで、〝冬の寒い夜に鳴らす拍子木の音〟と教えていただきましたので、音は入れない句でいきます。
寒柝でもう音は聞こえているのですね。
<寒柝や飲み余したる葛根湯>

〈父子〉は〝ふし〟頭に刻みました。
<秋収む父子へ浅間のけざやかに>
GWの頃と初冬の浅間山は美しいと毎年おもいます。
今年、浅間山は三回目の冠雪。次は小諸懐古園も初雪になりそうです。

今夜も霜の夜にて、おやすみなさいませ。
Unknown (ちわき)
2021-11-27 07:44:04
信州人さん、お早うございます。
〝おだむ〟…辞書にもないし、きっと方言だと思います。こちらでは〝止んだら〟としか言いませんので。
方言の俳句については…以前ブログに書いたことがあります。
2019・9・17〝俳句に「方言」を使うのは?〟ですので、読んでみて下さい。
<寒柝や飲み余したる葛根湯>…
よく考えていて上手い!〈葛根湯〉を持って来たところなど、風邪と言わずに連想させている。惜しいのは中七…普通一袋飲むものでしょう。なぜ飲み余すの?作者は、寒柝を聞きながら葛根湯を…ほら、…考えて見ましょう。
父子…母子家庭の対で父子家庭…考えて見れば当たり前なのにね。(^▽^)
<秋収む父子へ浅間のけざやかに>…
またまた考えましたね。ちょっと気取りすぎ…〈けざやかに〉は知ってる人には分りますが、一般受けしません。
素直に〈…晴れ渡り〉でいいのでは。読み比べてご覧なさい。景がしっかり見えてくるのはどちらか。また、読んで気分がいいのは?
素直な感動が一番ですよ。
ありがとうございます (ミルク)
2021-11-27 09:50:04
私も、テドラポッドは6文字とは、わかってましたが
それ以上の考え方が、及ばなくて。
〈海鳥もテトラポットに日向ぼこ〉スッキリしました。
海鵜が、夏の季語ともわからず、勉強不足でした(^^;

信州人さんは、すごく勉強なさっているなぁと、
ただただ感心しています。

ちわきさんは、おいそがしいので、
この件に関してのコメントは、けっこうですので。
またよろしくお願いいたします。

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