バリエーション山行同人

バリエーション山行同人

藪岩、沢等を中心としたバリエーションルートを中心とした山行を志向しています。

山梨 倉岳山北東尾根(2025.2.20)

2025-02-21 09:25:35 | 尾根

スギ花粉飛散前に足慣らしということで急遽、近場の山行を計画。この尾根は以前実施したが、急な雨のため途中で引き返した経緯があり、今回はそのリベンジとなる。

今回は少し遅めの出発で、9:00頃、梁川駅に到着。

▼桂川を渡って対岸の倉岳山(中央の鞍形の山)を目指す。


▼舗装林道から登山道が分岐する地点にあった碑

▼登山道に入ってすぐに、右に分岐する踏み跡が北東尾根に続く小径となっている。明瞭な踏み跡、多くの赤リボンに沿って登ると、この岩稜に突き当たる。前回はここで引き返した。登ってみると、やせた尾根がやや長く続いており、注意が必要。

▼その上部は尾根を直登する形での急登が長く続き、途中、固定ロープに助けられた。

▼道標は無いものと思っていたが、数箇所、このような道標が見られた。ここは山頂直下で背後は北西尾根からの登路になる。

▼無人の山頂にひょっこり出た。正面に雪煙に覆われた富士を望む。

▼登ってきた登路を振り返ると、侵入を抑止する看板が立てられていた。

▼縦走路を西に進み、狭隘な穴路峠に。

▼穴路峠から鳥沢駅を目指して北側に向かって、山腹をトラバースするが、道形が崩れており、慎重な通過を強いられた。

▼沢に沿って下っていくが、途中、大トチノキ、夫婦スギの巨樹を愛でる。

▼工事が続く小篠貯水池。背後に扇山。

▼ちょっと寄り道して、小篠のイトヒバ(大月市天然記念物)を見学。

この後、鳥沢駅に14時半に到着。次の電車が東京行き中央特快だったので、(この時期、無料お試しサービスの)グリーン車を利用して帰京した。

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丹沢前衛 高松山から花じょろ道(2025.1.5)

2025-01-06 09:41:40 | 尾根

今年最初の登山は最近ご無沙汰の高松山を選んだ。本HPの趣旨と合致するかは微妙だが、新東名の工事の進捗により登路が変わった話も聞くし、また近年整備が進んだという「花じょろ道」を下降路に採ることにより変化を持たせた山旅とした。

▼新松田駅7:35発山北駅行きのバスは我々のみ。車窓からのくっきりとした景色が登山欲をかき立てる。後続の西丹沢行きのバスは10人程度が待っていたが、このバスの乗客は我々のみ。

高松山入口バス停を降り、尺里(ひさり)の集落を北上し、まずは東名道をくぐる。

▼橋梁工事中であった。それにしても謎の配管の太いこと!




▼さらに舗装道を登っていくと、程なく新東名の工事現場が近づいてきた。


複数の地蔵がある分岐を左折し、ミカン畑の中を進んでいく。

▼ここから工事用足場で作られた登山者用迂回路に沿って進む。






▼こんな狭い谷あいの道路本体の工事もさることながら、工事用車両のための道敷設も大変だ!

ほどなく、樹林帯の山道に入る。途中、猟犬を連れたハンターの皆さんと行き会いながら進むと、いくつかの送電線鉄塔や林道を横切り、途中、水平道を交えながら徐々に高度を上げていく。

▼「ビリ堂」という地点。山道にいくつか祀られた観音堂の中で最後にあるので「ビリ」らしい。


最後の急登を経て稜線に出て右折し、10:10頃、無人の高松山(801m)に到着。

▼富士の眺めの良い山頂でここは有名だが、あいにく中腹に雲がかかり始め、このあとすぐに全体が雲に覆われてしまった。


▼南側に目を移すと、蛇行した酒匂川の輝く川面が相模湾に向かって伸びていた。


▼手製の詳細な道標


▼広く開放感のある山頂


▼山頂を後にして、来た道を戻り、北上する稜線(ダルマ山方面)を進む。



▼ちょっとした岩場を通過し、急降下して鞍部(ヒネゴ沢乗越)に到着。昔、シダンゴ山から高松山に縦走した時はこのような立派な道標は無かったな。ここから右に折れて「花じょろ道」を経て田代向バス停に向かう。


ここからの下降路は人工林の間をつづら折れで沢に沿った山腹を下るもので平凡な道であったが、「虫沢古道を守る会」による多種の道標が所々に設置されていた。

▼ここに来るのは冬に限るな! 瓶の中身はヒル用の塩。


▼ようやく舗装林道に降り立った(11:40)。


▼中津川を渡り、上流の鍋割峠方面を望む。


▼田代向バス停で、12:45発のバスを待つ。


▼待合所の中に、「花じょろ道」の由来が記されていた。


風も少なく、天候に恵まれた半日山行であった。

 

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相模川水系 鶴川 赤沢(2024.9.7)

2024-09-08 14:52:36 | 

今年初めての沢。酷暑にも拘らずこのようなことになったのは、体調がすぐれず、運動習慣から完全に遠ざかっていたため。これではイカンと自らに鞭打って、同行者にお願いし、今回の沢行きになった次第。

朝8:30頃、上野原駅から鶴峠行のバスに乗り込む。相当混んでいるのかと思いきや、乗車客は10名にも満たない。盛夏はこの程度なのだろうか?通いなれたバス道路をぐんぐん登って行き、ようやく八ツ田バス停に到着 (9:40)。

▼本当の八ツ田バス停のポールはもう少し先にあったのだが、登山者の利便を考慮してか橋の袂で降ろしてくれた。

橋を渡り、右に坪山花コースの道を見送って、左へ川の流れに沿って少し歩くと、支流にかかった橋が見えてくる。この支流が赤沢である。

▼赤沢に掛かる橋。ここからは沢に降りられないので、少し左岸の擁壁の上を歩く。

▼足場が悪いが、しばらくすると黒い水道ホースや補修用のためのロープが出てきて、すこし高巻くような形でさらに上流部に行く。

▼振り返るとこんな感じ。


▼固定ロープを伝って、ようやく河床に降り立つことができた。10:00ごろ遡行開始。

▼この沢は、所々水が泡立ってはいたが、ヌメリはなく、順層のナメ中心の沢で意外に綺麗だった。

▼大きな滝は2つほどあり、これは上部にハング状の岩を備えた最後の大滝。ロープを出して、右から超える(樹木の根が良い支点)。

▼君の遡行技術には到底かなわない。

坪山東稜の登山道のある稜線近くまで水の流れは続いていた。稜線直下の詰めはかなり急で足元が悪かった。

▼稜線に出たところから沢方向を振り返る(12:30頃)。

▼無人の坪山山頂。背後に三頭山が高い。

 

山頂付近からは登山道が複雑に伸びていた。山頂手前の左側には松姫鉱泉を示す道標が転がっていた。また山頂を越えた先にも踏み跡が伸びていたが、それは「東尾根ルート」というもので、下記のような看板があったため、今回は利用しなかった。

一方、山頂の三角点の少し手前に、藪に掛かって少々分かりにくい位置に御岳神社方面を示す道標があったので、それに従って下山する。しかし、一般道らしくなく、足場の悪い急降下が多く、固定ロープに伝って確認しながらの下降が多かった。

▼このルートは春はツツジやイワカガミなどの花で盛況になるようだが、今回は巨大な見かけない種々のキノコを多く見かけた。

▼西原方面の集落の遠望

最後は、御岳神社バス停に降りたかったが、猛烈な藪でルートがよく分からず、結局、入山口と同じ八ツ田に降りてしまった。自動販売機を求めて、1つ上流の御岳バス停を目指す。バス停付近には無かったが、少し上流まで歩いたら、1つ自販機があって歓喜。

▼御岳神社バス停。バス便が少なく、15:47のバスまで1時間半くらい時間をつぶした。

 

バス停から入渓点まですぐで、しかもナメ中心の穏やかな渓相。もっと人気の出てよい沢のように思った。

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足柄 洒水の滝から鳥手山、鷹落場、清水越 (2024.2.24)

2024-02-25 09:04:39 | 

久々の関東降雪後の晴天予報を利用して、足慣らし(いつまで続くのやら。。。。)のバスを使わない低山周回コースに行ってきた。予報は確かに晴天だった。厚木辺りまでは確かに雲一つない好天に見えたが、新松田駅に近づくと、雲がどんどん湧き上がってきて、富士山すら望めなくなっていた。

 

▼松田町ではちょうど桜まつりの期間だった。松田駅ホームから満開の桜並木を臨む。朝8時だったが背後の山は霧氷で真っ白!

 

御殿場線で2つめの山北駅で下車し、朝食を食べて「洒水(しゃすい)の滝」の道標に沿って歩きはじめる(9:00頃)。

▼山北駅の西側にはSLが綺麗に静態展示されていた。

 

▼酒匂川を渡り、西面の山を見上げると真っ白。

▼洒水の滝入口の看板を見て右折すると遊歩道が整備されており、多くの花々が迎えてくれた。

▼正直、あまり期待していなかった滝だったが、意外に高低差があり立派だった。落差69mとのこと。

「洒水の滝入口」にある公衆トイレの場所に戻り、そこから北側に伸びる坂道を登る。辺りは、レモンなどの柑橘系の果樹が多く植えられており、温暖な里山と言った雰囲気。

No.6の送電線鉄塔を目指し、簡易舗装の林道を外れて小尾根に取り付くが、ほどなく林道に合流してしまった。舗装林道がくねくねと高度を上げていくが、手元の「詳細図」では林道から逸れて山腹を巻くように記されていたので、十字路っぽい地点から右に逸れて進むが、道が荒れていて、どうもしっくりこない。

▼ここを右に進むが後で引き返し、左手前に伸びる林道本道を忠実に進む。

元の簡易舗装林道に戻り、今度は忠実に林道を詰めることにした。林道は順調に高度を稼いでくれ、稜線上を絡むように伸びていた。この日の天候としては、雲は多いものの雨は降っていないはずだが、頭上の森から引っ切り無しに、雫やこぼれ雪、小石状の氷が絶えず降ってきており、傘や雨具がないとびしょ濡れになってしまう感じだった。

▼一度、伐採地のような広場に出た。右奥の方へ進む。


▼プレハブ小屋を通り過ぎてようやく現在地を確信できた。

その先、山腹の右側を絡むように伸びる林道を進むと、長かった林道がようやく終わった。

▼登山道に入ってすぐに注意を促す看板。実際、この先、足元に注意を要した。

ここまで意外に時間を要したので、鳥手山(とでやま)の右側を巻いて先を急ぐ。相変わらず、頭上からの落雪や水しぶきには悩まされながらの登山だったが、関東の低山とは思えないような雪景色、特に霧氷の美しさに歓声を挙げることしきりだった(この日会った登山者は、(おそらく)我々の行程の逆コースを進んできた男性1名のみ)。

▼営林署の壊れた看板

▼関東の低山には見えない雪景色

地形図で現在位置を確認しながら、鷹落場への分岐となるピークを確認し、主稜線を逸れて東に伸びる踏み跡を辿る。

▼鷹落場のピーク。2等三角点があった。ここでようやく昼食。レジャーシートが役立った。

▼この稜線上は、穏やかな上下を繰り返し、距離をひたすら稼いでいくようなコース

▼樹間から矢倉岳を臨む。時間があればピストンするつもりだったが、最近行ったこともあり、富士山も望めないことから、この後割愛した。

▼ようやく一般道の清水越(三伏平)に到着。辿りし方角にはこのような注意書きが貼られていた。

清水越からの下りが長かった! 「21世紀の森」という残骸のような施設エリアを進むのだが、洒水の滝への方向を示す道標が有ったり無かったりで、あまり一般道らしくない箇所もあり、慎重に歩を進める。最後に、ダメ押しの何度も続くつづら折れの下り坂に悲鳴を上げながら、入山口の洒水の滝入口に戻ってきた。

▼長い下り坂から酒匂川、丹沢方面を臨む。

▼山北駅まで無事戻ってきた(16:35)。


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相模川水系 大鹿川 ズミ沢(2023.6.25)

2023-06-25 11:41:11 | 

2020年6月、道証地蔵近くの橋から3人で入渓したが、その時は大滝のヌメリが甚だしくやむなく敗退した。その時以来、いつか再挑戦の時を待っていた。今回、その時のメンバの一人と偶然行けることになり、梅雨時期の中、すっきりしない予報であったが、何とか懸案を突破し、念願を叶えることができた。この日、他に遡行者は見当たらず、静かな沢登りであった(並行する登山道には滝子山に向かう登山者でそれなりに賑わっていた)。

 

いつものように、笹子駅に7時過ぎに着き、ここに来たら私の「ほぼお約束」になっている5個入り笹子餅500円を買い求め、滝子山への道標に沿って山中に入っていく。

▼最近よく来る道証地蔵(8:10)

▼今回は沢下部は割愛し、沢左岸から右岸に渡る登山道の橋から遡行を開始(8:30頃)。

▼入渓してすぐの滝に右から取り付いたが、水量が多く全身ずぶぬれになりそうだった(また水の冷たさに慣れていなかった)ため断念し、左側から簡単に巻く。

▼前回来た時に比べても水量がだいぶ多いのを感じた。また、河床の所々に砂金のような輝きを見たのだが果たして?

▼前回敗退した2段12m大滝が見えてきた。

▼ここも前回同様、水量は多く、辺りは水しぶきによる冷気で満ちていた。

少し休憩をして息を整え、右側のルンゼ状から取り付く。右壁の岩に明確なリスがあったため、念のためハーケンを打ち込んでおく。よく見ると、他にも残置ハーケンがいくつかあった。

▼滝中段から流心の方を見る。前回はこの左上するバンドを進もうとしたのだが、ヌメリがひどく途中で断念したのであった。

▼今回はいろいろ「学習」して、このバンドには行かず、そのまま右壁を直上した。あちこちに大量に堆積した落ち葉を丁寧に除去してスタンスを確認して直上する(写真中央部のやや窪んだ辺り)。こちらもヌメリはあったがホールドは比較的あり、1箇所だけ細かいスタンスに乗る時だけは注意を要した。

1段目の滝最上部に2つの残置ハーケンが有ったので、そこでピッチを切った。

▼大滝の2段目を越えると、大きなナメが広がっていた。対岸(写真上部の白い岩辺り)を目指して斜めに横断する形で突破したが、河床のコケが酷く、滑りやすかった。

その後も滝らしい滝が続き、やはりズミ沢は大滝以降がハイライトであることを実感した。

▼この6m滝は、流心のすぐ左側の階段状に沿って登り、流れを横断して右側に抜けた。ここでもだいぶ濡れてしまった。

▼最終盤の3mスラブ状滝。まるでコンクリートを流したようだ。右側の溝辺りはヌメリが酷く、左側の、よく見ると見つかるいくつかの薄いエッジを頼りに越えた。

▼スラブ状滝を越えると、ややスケールの大きなナメ滝が視界に飛び込んできて思わず歓声を挙げた(短かったけれど)。

その先、少々の倒木帯を抜けると穏やかな流れになり、沢の右岸に登山道が近づいていないか注意しながら進んだ。

▼ここで遡行終了した(11:10頃)。

▼遡行終了点から左側を見上げると、ほんのわずかの距離に登山道が通っていた。笹子駅に向かう「難路」と「迂回路」の分岐を示す道標あり。

その後、道標が示す「迂回路」に沿って下山し、無事、笹子駅に13:00頃、帰着することができた。シーズン初めの練習に良さそうな沢だし、交通の便も比較的良いので、これからも行ってみたい良渓だった。

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