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テーマ:認知症(611)
カテゴリ:認知症 介護
かあさんのお葬式が終わって、翌日…
夫は感傷に浸ってるようだった。 あんな親でもな〜 と言って黙り込んだ。 かあさんは毒母だったから、単純に悲しいとか、寂しいとかじゃないのかもしれない。 だけど、生まれてから今まで、長い長い年月、母親だった人だ。 葬式の日に夫が持って行こうとして忘れた花は、バケツに入ったまま玄関に置いてあった。 花瓶に生けた方がいいね。 と言ったら、夫が花瓶に入れたのだけど、花瓶が小さすぎて窮屈な感じになってたし、菊の葉はもうくたびれてだらりと垂れていた。 で、私が下の方の葉を取り除いて生け直した。 それでも窮屈そうだけど。 この花お棺に入れたら、もっとお棺が花でいっぱいになったのに。 残念そうに夫が言った。 そうか〜 夫はかあさんの回りをきれいなお花でいっぱいにしてあげたかったんだ。 なんで忘れて行ったんやろ。 せっかく買ってきたのに、アホやな。 と、まだ嘆いてる夫。 それはね… 私は言った。 このお花はね、きっとかあさんがあなたのために残してくれたの。 あなたがこのお花を見て癒やされるように。 と、私は言ったのだけど… その言葉を遮って、夫は大きな声で言った。 なんや、この生け方。 花、短いやないか! 夫を慰めようとして言ったのに、それを聞こうともせずに私をけなす夫。 仕方ないでしょ。 お花の下の方、もう傷んでたから切って短くしたんだよ。 せっかくきれいに見えるように、夫から見える方に向けて生けてたのに。 ね、なかなかきれいだと思いませんか? にほんブログ村 にほんブログ村 人気ブログランキングへ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2022.09.26 19:00:06
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