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医療事務の勉強方法

外来管理加算の算定ルール【1日・月に何回算定できる?】

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再診料の患者さんに算定できる「外来管理加算」。

勤務先の電子カルテでは自動で算定しているので、新人さんの質問に答えられずあたふたすることがありました。

点数早見表を読んでみて、意外とたくさんの規定があることを再認識しました。

今回の記事では「外来管理加算」について深掘りしていこうと思います。

外来管理加算とは

8 入院中の患者以外の患者に対して、慢性疼痛疾患管理並びに別に厚生労働大臣とうが定める検査並びに第7部リハビリテーション、第8部精神科専門療法、第9部処置、第10部手術、第11部麻酔及び第12部放射線治療を行わないものとして別に厚生労働大臣が定める計画的な医学管理を行った場合は、外来管理加算として、52点を所定点数に加算する。

200床未満の病院・診療所で医師が処置やリハを行わずに、患者本人に直接計画的な医学管理を行った場合に再診料を算定したときに加算できます

外来管理加算の算定ルール

月の算定制限は特にない

点数表のどこにも回数の制限に関する文言はありませんので、特に制限はありません。
私の勤務先では何回も受診する患者さんはほとんどが処置など算定出来ない条件の方が多いので、あまり多く算定する事はありませんが、試験ではレセプト作成時には気をつけてチェックする必要がある項目です。

1日に複数診療科受診の場合は2つ目の診療科では算定不可

複数診療科がある病院(200床未満)では、1日に複数の科で診察をする事があると思います。

どちらかの診療科で処置やリハビリなど外来管理加算を算定できない項目がある場合は、

もう一方の診療科でも外来管理加算を算定することが出来ません。

 例えば1日の中で・・・

  •  内科で高血圧のお薬を処方 → 算定不可
  •  整形外科で関節穿刺を行った → 算定不可

以上の場合は両方の診療科で外来管理加算を算定することが出来ないことになります。

では、以下の場合はどうでしょう。

  • 内科で高血圧のお薬を処方 → 算定可
  • 整形外科でレントゲンと診察を行った → 算定不可

処置等を行っていないので、両方取れるようにも思えますが、

どちらの診療科でも外来管理加算が算定不可である項目がないとしても、

2つ目の診療科では外来管理加算を算定することが出来ません

点数早見表に再診料の算定の原則として、以下の通知がありました。

3 同一保険医療機関において、同一日に他の傷病について、別の診療科を再診として受診した場合は、注1の規定にかかわらず、2つ目の診療科に限り、37点(注2に規定する場合にあっては、27点)を算定する。この場合において、注4から注8まで及び注10から注14までに規定する加算は算定しない

出典:診療点数早見表

2つ目の診療科の再診料37点を算定した場合は、再診料に係る加算は算定できません。

(時間外・休日・深夜加算や乳幼児加算等)

したがって、1つ目の診療科では外来管理加算を算定できますが、

処置等の実施に関わらず、2つ目の診療科では外来管理加算は算定できないことになります。

同日再診や往診料の算定時にも算定できる

午前中に定期処方の為に来院して再診+外来管理加算を算定し、午後に体調不良で再度来院した場合は外来管理加算を算定できる条件があえば算定可能です。

又、往診料を算定した場合も再診料と外来管理加算を算定できます。

外来管理加算が算定出来ない時

点数表にもあるように算定できない条件は以下の通りです。

  • 慢性疼痛疾患管理料を算定したとき
  • 厚生労働大臣が定める検査、処置、リハ、手術等を行った場合
  • 初診時
  • 電話再診
  • 複数の診療科を受診時にどちらか一方の診療科で処置又は手術等を行った場合は他科においても算定できない。
  • 2つ目の診療科では、再診料における加算は算定できない。
  • 200床以上の病院

処置を行っても算定できる場合

基本診療料に含まれる簡単な処置を行い、薬剤のみ算定する場合。

テスト問題でありそうですが「処置」とだけ記載されている場合があり、取れないと判断してしまいそうですが、処置料を算定していなければ外来管理加算は算定できますのでご注意を。

点数表の第9部処置の通則に書いてありました。

通則3について

浣腸、注腸、吸入、100 平方センチメートル未満の第1度熱傷の熱傷処置、100 平方センチメートル未満の皮膚科軟膏処置、洗眼、点眼、点耳、簡単な耳垢栓除去、鼻洗浄、狭い範囲の湿布処置その他第1節処置料に掲げられていない処置であって簡単な処置(簡単な物理療法を含む。)の費用は、基本診療料に含まれるものとし、別に算定することはできない。
なお、処置に対する費用が別に算定できない場合(処置後の薬剤病巣撒布を含む。)であっても、処置に際して薬剤を使用した場合には、第3節薬剤料に定めるところにより薬剤料を算定することはできる。

処置としての点数が定められていない簡単な処置は基本診療料に含まれているということです。

電話再診や複再診なども試験時には算定できるかどうか迷いやすい項目ですので、気をつけたいところです。

外来管理加算算定ルールのまとめ

再診料の項目を改めてじっくり読んでみると外来管理加算に関する規定、たくさんありました。

  • 初診では算定できない
  • 処置や厚生労働大臣が定める検査など同日に一緒に算定できない項目がある
  • 基本診療料に含まれる簡単な処置の場合は算定できる
  • 2つ目の診療科では算定できない
  • 同日再診・往診時も算定できる

まだまだ勉強不足ですね。電子カルテを扱っていると自動で入力されるものなので、きちんと算定のルールを知っておかないといけないと実感しました。

 

ABOUT ME
ななほし
40代で未経験ながら医療事務資格取得&就職を目指して、めでたく合格。 現在は医療事務員として働いています。

最後までお読みいただきありがとうございました。

ななほし( @studymedical220)でした。