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■海洋国家日本

2023-07-14 | ●日本の海

■■■■■■■■■■■海洋国家日本■■■■■■■■■■■
  

7月17日は海の日である
海の日が国民祝日に決った趣旨は、
海にありがとうを伝え,
海に囲まれる日本が,より豊かになるよう
祈る日でもあると言う。

■■
日本の海
世界で こんなに多彩な表情を持つ国は少ない。なかでも日本の海の
表情と味覚に内外の関心が集まる, 四季によって千変万化する日本の
海の表情や味覚は,
また格別である。
日本に住んでいるとその景観や味覚は,ごく当たり前のものだが,
海外
から訪れる観光客によると,一度訪れるとその魅力の虜になると言う。


日本の海(領海)は,
南北に延びる5つの島(北海道,本州,四国,九州,
縄本島)と点在する
6847の離島排他的経済水域EEZ)から成り立つ

■「国際法で決まる国の領空,領海、領土の定義


 

⚫️ その領海と排他的経済水域(EEZ)は, 国土面積の約12倍
447平方キロで、世界第6位の海洋国である。
日本には陸の国境はないが、海には、北からロシア,北朝鮮,韓国、
中国台湾,フィリピン,米国(北マリアナ諸島)の国々と(排他的経済
水域
(EEZ)で国境を接している

⬛️「世界の国の領海とEEZのランキング



⚫️日本の国土面積は狭い

日本の面積は、約38平方キロ, 世界的に見ると61番目の広さで,タイや
ミャンマーよりも小さい。米国ではテキサス州の約半分の面積に過ぎ
ない。そこに1億2千500万人が住う。

⬛️世界の国の領土ランキング
(順位)(国名) (領土面積)
1位 ロシア 1710
2位 カナタ   998
3位 米国         963
4位 中国    960
5位 ブラジル  851
6位 豪州         769
61位  日本     38   
🔵

⚫️日本の最南端,絶海の孤島、南鳥島]
本州から南へ1800キロ、本土から航空機で太平洋を南に約4時間の
所にある日本 最東
端の島,南鳥島
(東京都小笠原村)には,いま海上自衛
隊12人の隊員と 気象庁と国土
交通省の人たち、20数人が常駐する。
島の隊長は1年、隊員は2ヶ月で絶海の孤島の交代勤務に当たる。
そして日本の太平洋の最先端防衛を担う。
島には,全長1370メートルの海上自衛隊が管理する滑走路があり,傍ら
庁舎には日の丸がはためく。サンゴ礁でできた起伏のない小さな島
だが,
この島がもたらす海洋権益は非常に大きい。
既にレアアースなど相当の貴重な海底資源の存在が確認されている


                                                                                  (絶海の孤島、南鳥島)
日本は南鳥島があるおかげで、周囲43万平方キロ、日本全土より
広い
積の排他的経済水域(EEZ)を維持している。



■■宝の海」 
⚫️日本近海の海底には、豊富な海底資源が眠る。新エネルギー源と
して期待のメタンハイトレード
レアメタルが埋蔵される。
国産エネルギーの確保は,エネルギー安全保証上の悲願だが,その埋蔵
量は、ゆうに日本の使用ガス量の100年分に相当すると言われ
る。     
(注)(クエート油田の全埋蔵量に匹敵するという)


⚫️海底(深海)掘削技術では、日本は世界一の評価をもつ
仮に海底2000メートルあたりからの レアメタルの掘削に成功したら
日本はたちまち 石油全輸入国から, 全エネルギーの生産国
転換が可能
となる。
経済的にも財政的にも外交的にも、この海底掘削の実現のインパクト
は極めて大きい。無限の可能性を秘めていると言っていい。
    
 
日本の海底掘削船と掘削された岩石


 
 

■■「日本の石油
⚫️日本で消費する石油は,その殆どが中東から片道12000キロの海路
を通ってマンモス石油タンカーで,約45日から50かけて日本に輸入さ
れる。

現在の原油輸入量は,1日あたり約300万バレル。VLCCマンモスタンカ
ー満載200万バレルのの原油は,全日本の1日あたりの需要の16時間分
(0,6日分)に相当する。


                    🔴全長350メートルのVLCCの巨大な容姿
日本の石油需要を満たすためには,毎日,VLCC1,5隻分の石油輸入が 欠か
せないと言うことになる
輸入原油は,日本各地の精油所で 精製され軽油
やジェット燃料,灯油,ナフサ,LPGなどの石油製品となり全国に出荷され
る。

⚫️かつて大東亜戦争は, 残念ながら敗退に終わったが, その開戦理由
(目的)は「石油資源ルートの確保」のためだっだ。
そして大方
は、太平洋を舞台にした海の戦いだった。
古く「海を制するものは,世界をを制す」と言う格言がある。

結局,敵側の物量作戦に敗れたが, いま省みると 広大な海の太平洋を
戦場にした枢軸国側の巧みな作戦(戦略)に翻弄され,
脆くも屈したと
ていい。見方によれば、石油のために敗れたと言ってもいい
その結果, 資源なき島国の日本が手にした結論は, 安寧な世界の海を
求めて,世界の国々との経済交流で,平和に生きていく事が, 海洋日本
の命題と
して求められる所以だ。

■■紛争の海
⚫️かって自由に往きかった世界の海は、時として資源や安全保障を
めぐる国同士の
激しい覇権争いの場になる
EEZ内の水産資源や海底の鉱物資源の採掘については、沿岸国がその
資源の
保存や環境保護の責任を持つ。しかし海で接する日中両国の東
シナ海の場合、日本
は境界線を日中両岸からの等距離の中間線を主張
し,中国は,大陸から迫り出す大陸棚
までと反論して,その中間点でのガ
ス田試掘を勝手に進めており,既に紛争を
おこしている。
そのうえ東シナ海の覇権を狙う中国は、日本の尖閣周辺海域に自国の
公船
を連日のごとく侵入させ、日本を揺さぶる。

■「中国側から見た太平洋
への出口地図」  

⚫️アジアの海のトラブルは東アジアにとどまらない
中国は 一帯一路という現代版のシルクロード経済構想を掲げて,陸路
欧州まで事業の拡大を模索中だ。しかし太平洋に向かう東への海路は、
尖閣
を含む日本の領海が、行く手に大きく横たわり、
極めて邪魔な存
在に見える。
尖閣諸島周辺の接続水域への公船による度重なる進入は、太平洋への
海洋新進出を目指す,
中国権益の既成事実化を狙うものとしか思えない。

 

⚫️中国の海の野望は,広大な太平洋を米国と2分して,西半分を統治す
るということらしい。 そのためにまず着々と「第1列島線」進出
の布陣を終えて,次いで「第2列島線」まで進出するという狙いが
ある。ところが第2列島線ということになれば,そのほとんどが日本
の領海か日本のEEZ域内である。


⚫️既に南シナ海では中国は、南沙諸島や西沙諸島、スカボロー諸島
など
島々の軍事施設の建設と領有化を進めており,,既に周辺諸国から
相当の反
対が寄せられている。
米国のバイデン大統領は、米中経済関係の悪化に伴い,覇権拡大を狙
う中
国への対抗処置を強めるために,
南シナ海の中国の領有権主張問
題で米国が積極的に介入することを決めた。既に
米空母など2隻が南
シナ海に常駐して
中国の動きを牽制する。

 
⚫️いまアジアの海は、安寧ではない。
アジアの海ば,
日本海
・東シナ海、
南の南シナ海
・ジャワ海、
・アン
ダマン海
まで,半閉鎖の海と言われ続けてきた。そのために常に沿岸国の利害
の対立がおこりやすい。
我が国を取り囲む広大な海も一見,自由の海でありながら、実は海
で境界しているため 常に多くの沿岸隣国と対面する極めて難しい立
場にある。決して当方から押しつけがましい行為は、慎まなければ
ならない。
⚫️本来,航海の自由、航海の安全であるべきアジアの公海が,世界
大国の覇権のために 大きく揺らいでいる。
つねずね「太平洋安保の危機」「波立つアジア」と言われ
る所以で
ある。

■■[日本の国防]
⚫️台湾海峡の危機が、米中の戦争リスクを高める。米国の台湾への
支援,てこ入れは、世界の半導体不足が深刻化するなか,米国を巻き込
んだ大戦に発展しかねない切迫感が高まりつつある。
併せて,東シナ海から尖閣など日本海域への中国公船の不法滞留が増え、
日中間のトラブルは
留まるところを知らない。自衛力の強化は、当然
の国策と言える
政府は,政府防衛予算を拡充して,今までになく軍備の増強に当て,いざ
に備えるという。

 

   

 
■■問われる海洋外交力
⚫️日本はアジアの海の平和を願って 1997年に「太平洋島サミット」
を東
京で初めて主宰開催した。 招聘者は時の橋本竜太郎首相が務め
参加国は16ヶ国
だった。
⚫️次の24年第9回「島サミット」は、米国も加わり20ヶ国200人
が参加して、コロナの時節柄テレビ方式で開催された。
今回の主題は
法の支配による持続可
能な海洋
・気候変動と防災 
・持続可能で強靭な経済発展の基盤強

アジアの海の平和を目指して,いつでも話し合える場の構築を
目指す。
●参加国は、日本、豪州、キリバス、クック諸島、サモア、ソロモン
諸島、
ツバル、トンガ、ナウル、ニューカレドニア、ニュージランド、
ニウエ、
バヌアツ、パプアニューギニア、パラオ,フィジー、仏領ポ
リネシア、
マーシャル,ミクロネシア、米国である。


参加国は、南太平洋の島国が多いが、全て独立国で国連加盟国である。
大半が日本の猛烈な支持国でもある。
特に南太平洋は最近,中国が一帯一
路戦略で矛先を伸ばしており米中
の覇権確執の折から いかに平和な南の海を
維持していくか注目が集
る。

■■希望の海」     
本来,日本のインバウンドでは、外国人観光客の訪問先は  京都や
奈良など
いわゆる定番の観光地が、再優先と考えられてきた。しか
し蓋を開けると大きく目算が狂った。

3000万人を超す多くの訪日観光客のほぼ
2割は,猛烈なリピーターと
目される人達で,その行
き先は意外や意外、瀬戸内の島々であったり,
地方の隠れた
観光地の島や,温泉や雪質のいい山間のスキー場だっり
海や湖
の景勝地や水族館だった。
⚫️外国人観光客が日本へ来る主な理由は 海の景観だけではない。
寿司や刺身など,日本にしかない海の幸も狙いだ。しかも漁港にある
地場の小さな食堂
にまで足を伸ばし,正真の味を食べに行くという。
それを生み出すのも、麗しい日本の海にある。

⚫️移り行く現実の中で,海の平和を求める試みが,明日への希望を繋ぐ。
しかも北から南まで,日本の海は、語りつくせない魅力に溢れている。
北海道・利尻島の魅力・礼文島の魅力

長崎・五島列島の魅力も、欠かせない
・島根・隠岐、石川・舳倉島、山口・見島
瀬戸内島々、直島、鞆浦、尾道、宮島など
日本の海は,島々の歴史を基に,海に纏わる多くの伝統文化を育んできた。
どんな曲面であろうと 日本に自由と平和がある限り,日本の海
は,希望に
満ちていると言っていい

  

●「海 その愛
唄  加山雄三

作詞 岩谷時子 
作曲    弾   厚作

海に抱かれて男ならば
たとえ破れても燃える夢を持とう
海に抱かれて男ならば
たとえ独りでも星をみながら
波の上を行こう

海よ俺の海よ大きなその愛よ
男の想いを,その胸に抱きしめて


私のアフターコロナの夢は、東シナ海の日本最南端の島、石垣島と
宮古
島を探訪し,その後,定期客船で台湾へ渡り 故宮博物館を見て,台湾
新幹線を
体験したいと,膨らむばかりだ。

なにはともあれ,
尖閣海域の領海侵犯を繰り返す中国の蛮行が収まり、
平和な日本の海が戻る事を祈念
したい。                      (Yama)

     

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