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グルメ ユニーク企業特集

開業から事業拡大までサポート!フードコート型シェアキッチン「food stand MeEATS」【#19. しょくの杜】

更新日:

「関西・大阪のこれからを担うユニーク企業特集」

2025年の「大阪・関西万博」の開催が迫る中、今後ますます発展していくであろう”大阪”

大阪らしいユニークな発想や、楽しい仕掛けで関西を盛り上げようと奮闘する企業にスポットを当てた企画です。

第19弾は、「しょくの杜」をご紹介します!

 

参入障壁の低いことなどから、同業者との激しい競争が常に繰り広げられている飲食業界。

日本の飲食店は、3年以内に7割が廃業し、10年続く店は1割程といわれています。

そんな厳しい世界で「つぶれない店を作ることはできないが、つぶさない店の仕組みを作ることはできる」として、大阪を拠点に飲食店の開業・経営支援を行っているのが「しょくの杜」の代表・有迫淳二さんです。

コロナ禍で苦境に立たされた飲食店経営者を支援するため飲食店専門のコンサルティングを行う傍ら、2020年9月にテイクアウトとデリバリーに特化したクラウドキッチンをいち早く立ち上げた実績の持ち主でもあります。

飲食業界に関するさまざまな相談にも応じていて、その分野は下記のように多岐にわたります。

 

《飲食店開業相談》

・飲食店(固定店舗:独自):居酒屋、専門料理店など
・ゴーストレストラン、テイクアウト、デリバリー店など
・シェアキッチン利用で開業
・独自の店舗物件で開業《キッチンカー開業相談》
・開業準備の相談
・商品メニューの相談
・出店場所の相談
・​キッチンカー製作の相談《キッチン提供相談》
・シェアキッチンの開設相談
・空き店舗、空きスペースの活用相談
・既存飲食店の間貸し相談《その他相談》
・調理業務の就業相談
・ひとり親の就業相談
・料理教室の開設相談

最近では、JR加美駅から徒歩5分程の住宅街の一角で、シェアキッチンとフードコートを融合させた独自の飲食業態「food stand MeEATS」を運営し、飲食店の開業支援と遊休不動産の活用を連動させてまちの活性化を図る独自のビジネスモデルを成功させています。

具体的にはどんな事業なのでしょうか。

最新の取り組みや今後の展望と一緒に、直接有迫さんにお話しいただきました。

 

「しょくの杜」とは?

「しょくの杜」代表の有迫 淳二氏

―まずは、「しょくの杜」の事業内容を詳しく教えていただけますか?

飲食店の開業・プロデュース事業と、空き家や遊休地の物件再生・活用事業を2本柱にしています。

2つの事業を連動させて、開業志望者の支援と土地利用の活性化を同時に実現するのが特徴です。

「しょくの杜」という社名には、「食」…食の楽しみ、「職」…職と活躍の場、「色」…個性や想いという3つの「しょく」の意味を持たせています。

さまざまな「しょく」の木が集まって森となり、「しょく」を守るための鎮守の杜のような場所にしたいという想いを込めています。

 

「food stand MeEATS」とは?

「food stand MeEATS」の店舗前

「food stand MeEATS」の店舗前

ーその「しょくの杜」の中に、22年に大阪市平野区に開業したフードコート型シェアキッチン「food stand MeEATS」もあるのだと思います。

この施設はどのような経緯で開業されたのでしょうか?

調理、メニュー開発、飲食コンサルティングなど、私には食に関わる28年のキャリアがあります。

そのキャリアを活かし、「飲食店開業を目指す人や再起の場所を探す人を応援するために立ち上げました。

2020年の9月に東住吉区で開業したクラウドキッチン「しょくの杜」が「food stand MeEATS」の前身になります。当時はコロナ禍真っ只中。

飲食店には休業要請や営業時間の短縮要請が出されていたため、通常通りの営業が全くできない状況でした。

何かできることはないかと考えて思いついたのが、テイクアウトやデリバリーに特化したクラウドキッチンです。

クラウドキッチン「しょくの杜」では、ひとつのキッチンをシェアしながら、さまざまな業態の方に利用していただきました。

テイクアウトやデリバリーをメインにする方もいれば、キッチンカーで提供する料理の仕込み場所として活用する方もいました。

調理代行業務も行い、コロナ禍で職を失った人にも活躍してもらいました。

 

―イートインスペースを持たない店は、「クラウドキッチン」「ダークキッチン」「ゴーストレストラン」「バーチャルレストラン」など、今はいろいろな名称で認知されるようになっていますね。

コロナ禍で一気に浸透した業態だと思います。開業当時はかなり斬新だったんじゃないでしょうか?

「飲食店の新しい形」としてたくさんのメディアに取り上げられました。

その報道を見て声を掛けていただいたのが「food stand MeEATS」の物件を所有するオーナーです。

「うちの物件も活用できないだろうか」と打診があり、場所を実際に見て「可能性がある」と感じたので引き受けさせていただきました。

 

開業後も新聞に掲載されました!

―どのあたりに可能性を感じましたか?

土地周辺は住宅街で飲食店が少ない場所でした。

だからといって、そこに人がいる限り食に対するニーズがないわけではありません。

そこで考案したのが、シェアキッチンとフードコートを融合させた新業態「food stand MeEATS」です。

ひとつの施設に複数の店舗を入店させることでお客様の食の選択肢を広げ、来店するたびにさまざまな食体験を楽しめるようにしました。

また“飲食店が少ない場所”というのは、見方を変えれば “競合他社が少ない場所”でもあります。

都心は集客力が高い反面、競合レベルや家賃も高いため、起業したばかりの人がチャレンジするにはとてもリスキーです。

郊外や住宅地は新規参入者にとって戦いやすい場所だといえます。

 

―現在はどのようなお店が入っていますか?

たまご料理専門店、和食店、鯛焼き店、ベーカリー、台湾フード店、台湾スイーツ店などなどさまざまな店が入っています。

 

店舗ごとにキッチンブースを用意

施設内にはキッチンブースが3つあり、2つは月単位で、1つは曜日単位で契約を交わしています。

曜日単位で契約する場合は、半日と1日の2パターンから選んでもらっています。

 

店内のようす

店内と屋外(店舗前)のイートインスペースは共用。

デリバリーやテイクアウトの有無は各店舗で決めてもらっていて、店内飲食なしのゴーストレストランやネットショップでのオンライン販売もOKにしています。

利用時間は、朝8時から夜21時半まで。(営業可能時間:9:00〜21:00)

契約範囲内であれば、営業日数や営業時間も各店舗で自由に設定できます。

 

多彩な出店形態で一人一人に合ったステップを用意

―すごく多彩な営業形態から選べるんですね!

資本力、キャリア、スキルなどに応じて、店舗ごとに最適な営業形態が選べるよう配慮しています。

たとえば、店主が惚れ込んだ卵「蘭王」を使用した卵料理を専門に提供する「こだわりたまご本舗」は、月単位の契約で入店しています。

 

人気のオムライスのほか、こだわりたまご「蘭王」をソースに使用した「たまご屋さんのかき氷」などスイーツも充実

週6日、9時から21時まで営業して順調にリピーターを増やしているので、彼の場合は入店2年目にして、個人開業者の成長スピードの2~3倍程の成長率でお店を成長させています。

また、別の方は開業から1年で昨年対比525.4%を出しました。

同一契約者で複数業態を展開するのもOKにしていて、和食店「どん御膳米まる」と広島レモン創作カフェ「広島れもんずゆー」は、1人の店主が1つの店に2枚の看板を掲げて営業するスタイルを取っています。

木曜のみ出店する鯛焼き専門店「鯛餡日和」の店主は本業が大学生。

彼は初期投資10万円でスタートしています。

金銭的なハードルを低くして、スモールステップを踏みながら成功体験を積み重ねていくことも「food stand MeEATS」の魅力の1つです。

 

―ローリスクだと開業にチャレンジしやすくなりますね。

チャレンジしたい人はどんどん実践してみてほしいです。

また、うちは「ただお店を貸すだけのシェアキッチンではありません」と明言しています。

「飲食店経営者になるためのノウハウ習得と、それを実践するための場所」を提供するのが「food stand MeEATS」なんです。

 

―そうすると、入店される方の経営面にも関わっていくということですか?

はい。私の本業は飲食コンサルタントなので、そのノウハウを生かしてサポートに当たっています。

経営面に関わるということは、利益に直結する非常にデリケートな部分に関わるということ。

シェアキッチンの運営者が触れなくてもよい部分なんですが、「food stand MeEATS」ではあえて1歩も2歩も踏み込んだサービスを提供しています。

 

―リスクを負ってでも、そうした支援をされるのはなぜでしょうか?

私自身が長年飲食業界に関わってきた中で、かわいがってくれた先輩や仲間が廃業する姿を嫌というほど見てきた、ということが大きいですね。

料理のレベルはものすごく高いのになぜ廃業してしまうのか。その原因となっているのが経営ノウハウの不足なんです。

 

つまり、事業を継続させるための適切な計画や戦略を立てられれば、廃業しなくて済むケースが多々あるということなんです。

食に携わる人間として、せめて自分のまわりの人たちだけでも無闇に廃業に追い込まれないようにしたい。

つぶれない店は作れなくても、つぶれない店の仕組みづくりは経営指針や戦略を通じて作ることができるはず。と想って「しょくの社」を立ち上げました。

「しょくの社」はシェアキッチンの運営を軸にしているのではなくて、経営支援を軸にしている事業なんです。

だからどんどん踏み込んだ話しをしますし、課題解決のためのサポートも惜しまずしています。

 

―「つぶれない店の仕組みづくりはできる」。そうですよね、知っているか知らないかだけで変えられることってたくさんありますよね。実際に「food stand MeEATS」ではどんなことをされていますか?

メニュー開発、デザイン制作、仕入れ先選定、価格設定、オペレーション構築、経営戦略、リスクマネジメント、店舗マネジメント、コスト管理、チラシ配布、書類作成など、経営に関わるあらゆることをサポートしています。

経営について困ったことやわからないことがあれば、基本的になんでも相談を受けています。

次のステップとなる独立開業に向け、「food stand MeEATS」で経営スキルをひとつでも多く身につけていってほしいです。

気兼ねなく相談できるよう、シェアキッチン利用者へのサポートは無償で行ってます。

 

―無償とは心強い…!ただ、それだと運営が厳しくなるのでは…?

本業のコンサルティングの方で利益は出ているので大丈夫です。

シェアキッチンの収益は店舗が維持できれば問題ありませんし、単発利用ではなく定期利用なので稼働率が高く継続率も高いので全く問題ないです。

経営者育成の観点からも単発出店は難しいので。

また、定期貸しにする最大の理由は「お客様のため」でもあります。

「いつ開いているかわからない」という不定期営業の店ではお客様が定着しません。

むしろ「開いていなかった」というがっかり感は離客率を高める要因にもなります。

一定の頻度で店を開けることでお客様がファンになり、それがリピートにつながり売上げを押し上げる。お客様の来店回数が増えれば店主のモチベーションも高くなり、よりいい商品を提供できるようになる。

そうすると各店舗の稼働率が自ずとよくなる。

この好循環を「food stand MeEATS」では生み出せています。

 

スキルもシェアし合いながら切磋琢磨できる環境を提供

入店している店主同士で技術力も経営力も切磋琢磨できるのが大きな魅力!

―モチベーションの高い店主同士だと、いい感じで切磋琢磨できそうですね。

お互いが良きライバルであり、よき仲間でもあります。

新メニューを考案する時なんかは、他の店主が集まり試食会をしたりしています。

正しいか間違っているかではなく、「自分だったらこうする」という視点で率直な意見を出し合う。

そうすることで他者の考え方に耳を傾ける柔軟な姿勢が身に付きますし、自分の知らなかったアレンジ方法や調理法などを得ることもできます。

自分の身内や友人の「おいしい」は、普段食べているものが同じなので味覚や好みが似ていたり遠慮や気遣いがある可能性があるので無闇に鵜呑みにせず、全く違う生活をしている違う感覚を持った人の味覚や好みの方を重視した方が良いと出店者には伝えています。

 

―空間のシェアだけではなく、スキルのシェアを通じて各店舗のブラッシュアップを図れるのも「food stand MeEATS」ならではですね。

ハコがどんなによくても中身によって成果は大きく変わるものです。

結局、そこに集まる人がどんな人なのか、ということが何より重要だと思います。

ちなみに、試食の時にはサンプル食材のシェアもしています。

試作って意外とコストがかかったりするんです。

長年付き合いのある卸問屋にサンプルを依頼することができるので、ここでは試作コストゼロで新メニューを創り出すことも可能です。

宣伝広告費もじつは意外とかかるコストのひとつ。

チラシの紙面もシェアして作成するので、各店の負担は通常の6分の1とか4分の1の額で済みます。

各自のSNSとチラシと連動させることで、さらに費用対効果を高めることもできます。

 

新たな試み「ブランドシェアリング」とは?

―開業を目指す人にとって、これだけ好条件が揃った環境ってなかなかないんじゃないでしょうか。

応募される方も多そうですが、空きはあるのでしょうか?

おかげさまで今はほぼ埋まっている状況ですが、近いうちに大阪府内の他の場所にも同じ業態を開業する予定です。

「開業したい」という志のある人には、どんどん場所や機会を提供していきたいです。

最近は、既存店を持つ人の経営安定化や収益拡大を支援するために“ブランドシェアリング”にも力を入れています。

 

―ブランドシェアリングって何でしょうか?

対象ブランドを複数の事業者でシェアして展開する方法です。

加盟店は、従来通り店舗を運営しながら、別ブランドの商品も提供することで収益力を高めることができます。

肉メシ専門店「笑びす家本舗」、海鮮丼ブランド「どん御膳 米まる」に続き、今年の1月からは鯛焼きブランド「鯛餡日和」もブランドシェアリングの加盟店募集を始めました。

他にもいくつかのブランドを開発中ですので、順次リリース予定です。

 

野菜パウダーを生地に練り込んだ彩り豊かな「鯛餡日和」の鯛焼き

例えば、ラーメン店のアイドルタイムに鯛焼きブランド「鯛餡日和」の商品を販売したり、テイクアウトの充実に「鯛餡日和」の商品を追加したりすることができます。

ブランドネーム、メニュー、オペレーションなどが揃った状態でスタートできるので、飲食店を開業したい人にとってもチャレンジしやすい形態だと思いますよ。

 

「食」を超えてあらたな領域にもチャレンジ

―「クラウドキッチン」「フードコード型シェアキッチン」「ブランドシェアリング」と、コロナ禍の苦境を経て有迫さんが実践されてきたことは、どれも「飲食店の新しい可能性」と言い換えることができますね。

ーさらに飲食店の可能性を広げることができるとしたら、どのようなことがあるでしょうか?

今まで手掛けてきたビジネスモデルそのものも提供していこうと考えています。

「food stand MeEATS」で実績を積むことで「フードコード型シェアキッチン」という新しい業態の成功モデルができました。

 

藤原ひろのぶさんの著書「買いものは投票なんだ」も並ぶ

個人店を開業したいという人ももちろん、このビジネスモデルの提供を通じて、シェアキッチンを運営したいという人も支援していきたいです。

「空間のシェア」と「開業支援」の組み合わせを応用して、女性起業家支援のために初期費用やランニングコストを抑えて開業できるシェアサロンや、時間単位で利用できるレンタルサロン、エステやマッサージのお店をやってみたい方にエステやマッサージの技術を身につけることができるエステスクールも始めました。

シェアキッチンと同じように、複数人の施術者がスペースを共有することで固定費などのコストを大幅に抑えられるようにし、顧客開拓のサポートの一環で、シェアサロンを無償解放して、シェアサロン利用者の皆さんと合同で体験会イベントを開催したりしています。

 

―飲食業界にとどまらない広がりを見せていきそうですね。

施設の活性化と地域の活性化は比例関係にある、ということも「food stand MeEATS」という業態が示しているように思います。

これからさらに「しょくの杜」に多彩な木々が生い茂っていきそうです。

今日はたくさんお話いただきありがとうございました!

 

まとめ

3つの「しょく」…「食」「職」「色」の可能性を広げるべく、さまざまな人の「やってみたい!」というチャレンジの場を提供する「しょくの杜」。

お話をお聞きすると、有迫さん自身が常に新しいことにチャレンジしてきたからこそ成し得る事業なのだということがわかりました。

「自分のしたいことをどうやって形にしたらいいかわからない」「こんなことをしてみたいけど、私にできるだろうか」と思っている人にとって、まずは「しょくの杜」に相談してみてはいかがでしょうか!

 

【会社概要】

企業名:しょくの杜
創業:2020年9月
本社:大阪市平野区加美鞍作1-11-2 ガーデンハイツ加美B1棟-1F 2108号室
代表者:有迫 淳二
事業内容:《プロデュース事業》・飲食業の開業・運営改善サポート/プロデュース・ブランド構築/商品開発《スペース活用事業》・シェアリングスペース運営管理/プロデュース・空き店舗、空きスペース活用/物件再生

問い合わせ

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