憲法裁への前進党解党請求 中央選管が準備中 タイ威信党にも解党の可能性
憲法裁判所は今年1月末、最大野党・前進党とピタ同党前党首が不敬罪を規定した刑法112条の改正を通じて君主制転覆を試みたとして有罪を言い渡したが、
その後、中央選挙管理委員会には政党法92条に基づき同党解党を憲法裁に提訴するよう求める訴えが提出されている。
これについて、中央選管のイティポン委員長は3月4日、手続きをどのように進めるかはまだ決まっていないが、長い時間がかかることはないと説明。
中央選管は現在、手続きの進め方を決めるべく、憲法裁の判決文および政党法の条文を調べているところだ。
先の選挙で不敬罪の廃止、懲役制度の見直しなどを公約にし若者層の支持を得、大勝した前進党ですが、
党首ピタ氏はすぐに選挙違反で議員資格をはく奪となり、前進党自体も解党処分が決定しています。
タイにおいて、思想や言動の自由は残念ながらまだ存在しません。
すべてにおいて国王陛下を中心に考えなくてはいけないのです。
そんな国で、根本となる不敬罪の廃止や懲役制度の見直しなど言語道断で、あもうも言わさずこういう結果となります。
ピタ氏は今後もいろいろな迫害を受け、タイには居づらくなるでしょうね。
今や風前の灯火状態の前進党です。
逆に国王にうまく寄り添った選挙第2党のタクシン貢献党は、タクシン氏、インラック氏の罪を超法規的外で無罪とし、前進党に代わり与党を担う立場になっています。
不敬罪について日本では戦後なくなった法律で、多くの方は理解できないと思いますが、タイでは子の法律に従わないものは、たとえ短期の外国人旅行者であろうが、逮捕、処罰の対象となります。
しかもこの法に違反した場合の罪は殺人罪と同等以上に重いのです。
「法律は知らなかったでは済まない。」
タイに来て、冗談でも王族批判や笑いのネタなどにしてはいけません。
多くのタイ人が外国人のあなたの言動を事細かくチェックしています。
何か問題があればすぐ当局へ報奨金目当てに通報します。
例えば、タイのいたるところに掲げられている王様の肖像画ですが、これを指差すだけでそれは不敬罪に該当します。
個人の主義主張など一切通用しないのがタイです。
こういう環境が納得できない人はタイに来るべきではありません。
ピタ氏の影響で、映画上映前に流される国王の動画を、かつては全員直立不動の姿勢で聞いていなければなりませんでしたが、
今は動画は流されますが、立つ人はいなくなりました。
ただ、それは若者が多い映画館での話で、年配者が多く集まる場所では、今でも直立不動の姿勢で国王に敬意を表しています。
また、テレビやラジオでは毎朝と毎夕方に必ず国王陛下の歌が流されます。
以前は歩いている人も歌が終わるまで、その場で止まっていなければなりませんでした。
まるでJOJOの奇妙な冒険に出てくるJOJO(空条承太郎)のスタンド「ザ・ワールド」(数秒間時間を止める力)にかけられたように町の時間が1分近く止まります。
時代錯誤とかいう人もいますが、それは日本での生活を考えてものをいう人で、怠け者が多いタイでは、国王を中心に不敬罪や徴兵制度という強く厳しい柱がないと、すぐ世の中が腐敗してしまいます。
タイ人の大部分は楽してお金が欲しい怠け者気質です。
それでなくとも銃社会、麻薬社会のタイです。そこに規制の弱い自由を与えればあっという間にスラム街のような国へ変貌するでしょう。
日本が銃社会、麻薬社会だと想定してみてください。
そこに規制のない自由を与えたらどうなるか‥
いやでも「悪貨は良貨を駆逐する」のです。
タイに来て初めて自由は悪だという考えができるようになりました。
子供にしつけが必要なように、人間にはある程度の縛りが必要なのです。
何をするのも遅く決断できない日本は、すでに自由主義(反対意見、少数意見の尊重など)の弊害が出ていると私は思います。
静岡のリニア反対がよい例です。
ある程度の強い権力がないと、何事も計画的に押し進められないのです。
台湾有事になった場合、今のキシダのような指導力ゼロ、いやマイナスの人間では非常に不安です。