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印象にのこる話。。。日下公人氏と竹中平蔵のエピソード

2021-05-10 23:31:17 | 政治
佐々木実著 竹中平蔵市場と権力 「改革」に憑かれた経済学者の肖像 は非常に面白い本だと思います
すでに読んでいらっしゃるかたも多いでしょうが、もし、政治に興味のある方でまだの方は、一度読んでおいて損のない書籍だと思います

いろんな本をパラパラと、仕事の合間などに同時読みしているのでまだ全部は読み切れていないのですが
特に印象にのこって、竹中平蔵氏をよく象徴しているな、と思ったエピソードがあったのでご紹介します

故小渕恵三元首相が亡くなった2000年当時、日本政府によってIT戦略会議が立ち上げられたころの話です
首相官邸入りを狙っていた竹中氏は当時、東京財団に所属しており、潤沢な資金を我がもので使っていました
故笹川良一日本船舶振興会会長。。。もちろん昭和の超大物フィクサーですが
この笹川氏の息子、笹川陽平氏の日本財団の資金で作られたシンクタンクが東京財団で
もちろん日本船舶振興会にも深い関係があり、資金潤沢な公益法人であるわけです
この財団に竹中氏が所属したのは、一にも二にも、資金潤沢であるからなのですが
そこを足場にして政界へのアプローチを行うため、様々なイベント的な催しを、派手に開催していた竹中氏に
当時の東京財団会長の日下公人氏がイベントを行う趣旨を明確にせよと注文を付けたエピソードがあります

当時、世界の首脳を集めた「九州・沖縄サミット」の前の時期で
竹中氏は自らを派手に売り込むために、日本財団で「インターネット国際会議」をしようと計画していました
アマゾンのCEOやITの有名人を沢山呼んで派手に開催するつもりだったようです
それまでにも何度も国際会議などと銘打って、我が物顔で財団の資金を湯水のようにに使う竹中氏。。。
そんな竹中氏がインターネット国際会議の稟議書を出してきたときに、日下氏は竹中氏にこう切り出したそうです
「IT革命IT革命言うけど、IT革命がどうして重要なの?アメリカに乗せられているだけじゃないの?日本にとってIT革命がどうして重要なのか?その趣意書を一行でもいいから書いてきてください」
竹中氏はわかりましたと返事をしたものの、結局、期限まで何日もあったにもかかわらず、趣意書が書けず、別の人が前日に日下氏のもとを訪ねてきて
「期限が迫っているのでOKを出してほしい」と言ってきたそうです
これを見て私も。。。竹中氏は日本のことじゃなくて、自分を売り込むことにしか興味がないんだろうな、と思いました

日下氏はこう述べています
政策提言するのもいいし、国際会議を開くのもいいが、その行動には「根底に信念がなければならない」と思う
私もまったく同感です
規制緩和はいい。。。しかし、何のための規制緩和なのか?そこを忘れたら、本来何をすべきだったかを見失ってしまうのではないでしょうか?
竹中平蔵氏について、現在までの彼のやってきたことに対して評価を下すとすれば
正直、日本のためにならないことを、彼はたくさんしてきました。。。何のために規制改革をしたのか?
その本来の目的が、彼にとっては「日本のため」ではなく「自分のため」だったのではないでしょうか?

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